財務省がOECD諸国の一人あたり実質GDP成長率を歳出拡大率に単回帰をかけて、両者に「相関が無い」と主張したことに対して、本業はデータサイエンティストとのことのhatankokka氏がデータ解析が不適切だと批判し、外れ値を除外した異なる分析を提案している*1。
しかし、どうもhatankokka氏は、財務省の意図をよく理解していない気がするし、また、代わりに提案している分析も適切とは思えない。問題に気づいていない人々がいるので指摘しておきたい。
インターネット上で話題になっている事件を、理論とデータをもとに社会科学的に分析。
財務省がOECD諸国の一人あたり実質GDP成長率を歳出拡大率に単回帰をかけて、両者に「相関が無い」と主張したことに対して、本業はデータサイエンティストとのことのhatankokka氏がデータ解析が不適切だと批判し、外れ値を除外した異なる分析を提案している*1。
しかし、どうもhatankokka氏は、財務省の意図をよく理解していない気がするし、また、代わりに提案している分析も適切とは思えない。問題に気づいていない人々がいるので指摘しておきたい。
沿岸バス(北海道羽幌町)のスクール水着にセーラー服の上着だけ着た観音崎らいなのラッピングバス、自衛隊滋賀地方協力本部のセールススローガン「パンツじゃないから恥ずかしくないもん! 」で知られる『ストライクウィッチーズ』の自衛官募集ポスターなど、上着を着ているのにスカートやズボンを履いていない無い造形のキャラクターは非難されがちだ。
先日は、航空自衛隊御前崎分屯基地の公式キャラクターのおまねこさんが、「女性が下半身を露出しているように見えるデザイン」で「心底気持ち悪い」と非難され*1、SNSで表現物への非難に抗議の声をあげている表自界隈から、動物キャラで、設定では男の子なのだから非難は不当だと反論されていた*2。
「実際、ハワイ大学の研究者デイビッド・T・ジョンソンが「日本でレイプは犯罪なのか?」という論文を出しています。法的に犯罪でも実際は処罰がほぼされていない状況、訴訟に行き着く数も少なく、法が機能していないという内容」と言うツイートが流れていたのだが、Johnson (2024) "Is rape a crime in Japan?"は明らかな粗がある論文なので指摘したい。性犯罪(sex crime)には強姦(rape)も痴漢も覗きも含まれることに注意して読み込もう。
GitHub Copilotの無償プランが提供され、GitHubにアカウントがある人々は、ChatGPTもしくはClaudeという生成AIの支援を受けたプログラミングが可能になった。有償プランが提供されてから2年9ヶ月経つので体験レビューも多いのだが、機会なので(ちょっと)いじってみたので感想を記しておきたい。
酒席の二次会で滋賀医大の男子学生3名が、他大の女子学生1名を輪姦して動画撮影をしたことが、暴行や脅迫を加えており強制性交罪にあたると訴えられた刑事事件で、大阪高等裁判所は被告2名に無罪を言い渡した。飯島健太郎裁判長に対する非難及び解任を求める声がフェミニストからあがり、フェミニストに対して裁判官の地位を脅かし、疑わしきは被告人の利益にと言う標語に反する発想だと言う批判がされている。
批評家の藤田直哉氏の「「オタク」は属性ではないので、定義上、「オタク差別はない」という結論にならざるをえない」と言う主張*1が話題になっている。オタクも属性ではないかと批判されているが、属性をどう定義するかに関係なく、おかしな論考だ。
差別は取り扱いの差異のことを意味するので、オタクをオタクと判別できる限りは差別は可能。オタクだと言う理由で何かの場から排除されれば、それは差別だ。属性をどう定義するかは関係ない。思想や信仰も究極的には捨てられるが、思想や信仰で取り扱いに差異をつければ、それは差別になる。
太田啓子弁護士や北村紗衣氏の非難や関連した岩渕潤子氏の童顔巨乳女性に対する言及と比較して、それらしいことしか言っていないのに、なぜか「宇崎ちゃんは遊びたい」×献血コラボキャンペーンの騒動のときの新聞記事での短いコメントが恨まれていて、あれこれ非難されていて気の毒なジェンダー学者の田中東子氏だが、氏の論文「メディアとジェンダー表象」の中の人工知能にあるジェンダーバイアスの問題についての言及が不十分なので指摘しておきたい。
ジェンダー学者の田中東子氏の論文「メディアとジェンダー表象」のツイートと論文の引用が不適切だと非難されている*1。SNSのポストも著作物なので引用ルールに従う必要があるし、字下げをしてしまったら論文の紹介ではなく引用と看做されるので、やはり引用ルールに従って正確な訳を心がけるべきなので、平謝りすべき案件だ。田中氏だけではなくジェンダー論界隈全般に問題がありそうだが、東大の教授だし言い訳はできな…私大の方が給料が…いはず。
女子高生の間で美容整形への関心が高まっていることに、ルッキズムだという批判が𝕏/Twitterでされていたのだが、言葉の選択が誤っているので指摘したい。
ルッキズムはデブは仕事ができないと言うような偏見から、採用や昇進など容姿が重要ではない場面で容姿を重視することを言う。これはこれでハマーメッシュ『美貌格差』のように興味深い議論があるのだが、美容整形への関心の高まりを表す適切な言葉はセクシー化(sexualization)もしくは性的自己モノ化。
終わりが見えないまま、ジリジリとロシアの支配地域が広がってきたウクライナへのロシアの全面侵攻ではあるが、ロシアの継戦能力に底が見えてきた。
2022年後半から目立っていたロシア軍の兵力不足は概ね解消されているが、ロシア経済の労働力不足が深刻化してきた*1。死傷者数が70万人を超えているが、これに軍の増員の分だけ労働力人口が減っているし、労働者が軍需産業に50万人ほど移動した。生産能力の減少はインフレーションを引き起こす。民間部門の経済活動を抑制するべく政策金利は20%となっているが、それでも物価指数は8%の上昇だ。
大阪府内の女性に性的関係を強要したなどとして女性に提訴され、先月、解決金500万円を支払うことなどを条件に和解が成立した岸和田市の永野耕平市長だが、未だ草津町の狂言騒動で話題になったフラワーデモなどcall-out cultureの標的にされていない。
フラワーデモの中核的人物である北原みのり氏の𝕏/Twitterを検索したが、岸和田市に御住まいだったようなツイートがある一方で、岸和田市長に対する言及すら無かった。フェミ議連の議員などもざっと見た限りは言及がない。
それを専門とする研究者のコメントをもらってください。
動画の高速再生がどの程度視聴者の理解を困難にするかについての高校生の研究を、インタビュー型式で紹介したウェブの記事*1が話題になったのだが、藤田医科大学の宮川剛氏が提示されたデータからそのような事は言えないのではないかと𝕏/Twitterで批判しだし*2、学校に詳細を問い合わせるなどを行った。そして、この宮川氏の行為に賛否が議論になっている。
国民民主党代表の玉木雄一郎氏の不倫が発覚し、玉木氏がセキュリティクリアランスに性的行動のチェックを入れることを主張してきたこと、2006年10月7日のブログに「「絶対に、不倫をしない。」などというように、そもそも政治家として有権者信頼に耐えうる集団であることを、自信をもって約束できる集団であるべき」と書いていたこと、同党の榛葉賀津也幹事長が過去に別の議員の不倫問題を非難していた*1ことなどから、SNSで国民民主党や玉木氏が揶揄されることになった。2006年にブログに「絶対に不倫しない」と書いていたことが発掘されたりしている。
2024年米大統領選挙はトランプ前大統領が勝利したわけだが、バイデン政権についてだけではなく、負けたカマラ・ハリス副大統領への非難で的外れなものが多いので指摘したい。
ハリス氏はディベートが弱いと言う話がされているようだが、テレビ討論会では多くの視聴者がハリス候補が勝利したと見なした*1。主催したCNNがリベラル系なので司会者がハリス氏を応援したという主張もあるが、トランプ大統領は3回目のテレビ討論会を(主催の変更ではなく)拒絶したし、トランプ陣営からも失敗の声があがっていた。なお、2020年の米大統領選挙の副大統領同士のディベートでも、ハリス氏はベンス氏に負けたとは見なされていない*2。元検事だけにハリス氏はディベートに弱くない。
裁判では護衛艦に非が無いと判決が出たと主張されている事が多いが、海難審判では漁船が主因とし、当直士官の責任は否定するものの、護衛艦の組織的な不注意があったことが指摘された。当直士官の刑事裁判では、航路・位置に関して証拠が不十分なので無罪とされており、護衛艦が無責であったかは確認されていない。
武蔵大学の北村紗衣氏の映画「ダーティハリー」評に「健康な女性が、あの距離で後ろから肩を撃たれて即死することにも疑問」とあるのだが、狙撃位置と目標までの距離と銃の射程を確認したら、現実的に可能な範囲であったので記しておきたい。主人公のキャラハン刑事が地味に超人であったりと、映画なのでリアルではない部分もあるわけだが、冒頭の狙撃に関してはリアルである。
比重はさておき、現在の世界の業務の大半は計算機によって直接間接に支えられている。計算機の基幹部品で排他性のあるものと言えばマイクロプロセッサー(MPU,Intel用語でCPU)で、その1990年代中盤からの独占的供給者であるIntelが、2024年に入り2四半期連続の赤字に転落、大規模なリストラを実施するに至った*1。赤字は1986年以来だ。理由は各方面で指摘されている通り、マイクロプロセッサーのコモディティ化と、高性能計算(HPC)向けの製品で遅れをとったことが理由だ。
性染色体はXYで、精巣があり、子宮はないが、外生器は女性である完全型アンドロゲン不応症 (CAIS)5α-還元酵素欠損症(5-ARD)の人を、女子の競技会に参加させてよいか否かで議論されている。フランス・オリンピックで、5-ARDと思われるイマネ・ケリフ選手の最初の対戦相手が開始46秒で棄権したからだ。
ケリフ選手の競技資格については、以前から議論になっていた。国際ボクシング協会(IBA)はケリフ選手は女子の競技会の参加資格を満たさないとし、国際オリンピック委員会(IOC)は満たすとしていた*1。IBAが資格を認めない明確な理由は明らかにされていないが、ドーピングとはされておらず、性別鑑定の結果の可能性が高い。IBAは他に林郁婷選手の資格が無いとし、IOCは彼女の競技資格も認めた。
しまむら×加賀美健のコラボ商品の「パパはいつも寝てる」「パパは全然面倒みてくれない」と言うメッセージが書かれた靴下がSNSで男性蔑視だと非難され販売中止になり*1、書店受けの『エルフ先生のトイレはどこですか?①』のポップが女性蔑視や性的倒錯と言うような非難を受けて撤去された*2。
2012年2月に公開されてから12年が過ぎようといているのだが、プログラミング言語Juliaが伸びてこない。
Juliaは数値解析に特化した性質を持ち、数値解析における高速性と、多様なパッケージとそのリポジトリーなどの利便性を持つ無料で使えるオープンソースなソフトウェアなのだが、速度的に劣り値段は貼るプロプライエタリ製品のMATLABの後塵を拝し、速度はちょっと速いかも知れないが利便性に劣るFortranを抜ききれていない。
めでたく制作会社に「アサシン クリード シャドウズ」の安土桃山時代の日本描写が歴史的に問題があることを認めさせることに成功した炎上騒動だが、その一因になったと黙される日本大学のトーマス・ロックリー氏の解雇を求める署名が起きるなど騒ぎは収まっていない。キャンセルカルチャーなのでやめるべき…と言うのはさておき、ロックリー本は欧米社会でどのような評価になっているのであろうか。
立憲民主党の米山隆一衆院議員が今野忍記者の𝕏/Twitterでのリプライに関して、普段から付き合いのある他の朝日新聞記者に口頭で抗議したことに関して、「言論弾圧も言論弾圧、キングオブ言論弾圧」と批判しだした反リベラルのアンフェがいるのだが、程度や状況、物事の仕組みや作用を考えないレッテル貼りなので指摘したい。
7月13日のトランプ元大統領の暗殺未遂事件をうけて、民主党は「ドナルド・トランプ安全及び銃規制法案」を提出し、トランプ元大統領を候補者とする共和党に反対させろと言うアイディアが𝕏/Twitterに流れていた。
これは冗談だと思うが、銃規制のさらなる強化は真面目に検討すべき問題だ。報道によると、20歳の犯人は父親のものと思われるセミオートマチックライフルAR-15を用いていた。これは軍用ライフルM16とほとんど同じ製品で、訓練された狙撃主であったら確実にトランプ元大統領は殺されていた。
ボイコットで犠牲になるのは社会的弱者と言うような主張が𝕏/Twitterで反リベラル/アンフェのアカウントから流れていた。多数派が協力しないとボイコットは機能しないので、社会的弱者のための武器にはならないと言う考えのようだ。そんなことは全く無くないので指摘したい。
歴史的にはボイコットは弱者が強者に反抗する方法として生まれている。不在領主が派遣した横暴な土地差配人チャールズ・ボイコット大尉を、使用人と地元民が罷業と取引停止で抵抗して追い出した1880年の事件から取られた名称だ。現在では主に不買運動を指す言葉になっている。
ネット界隈の反リベラル/アンフェの皆さんが、都議選に立候補した蓮舫前参院議員が、都内のあちらこちらに張られたRシールについて「全く意味がわかりません」と言ったことに非難を浴びせ、翌日になって状況を把握した蓮舫氏がRシールを貼った人は剥がすように呼びかけた。アナウンス自体は悪くないが、もっと早い方が良かった。
2024年7月7日の都知事選は、前評判どおりに現職の小池百合子氏の圧勝で終わった。
同日の鹿児島県知事選挙も与党側候補が勝ってはいるが、立候補者の人気が強く出る首長選だ。都議会議員補欠選挙では、立憲民主党の銀川ゆい子氏が自民党候補者にダブルスコアで勝っており、自民党の劣勢と立憲民主党の勢いが止まっているわけではない。小池都政の継続を支持する都民が多かっただけである。