12月26日の安倍総理の靖国神社参拝に関して、内外に反響が広がっている。中韓の否定的な反応だけではなく、米政府からも否定的なコメントが出ている。賛否は色々と言われているのだが、マスコミの安倍総理への追求は手ぬるい。安倍総理が日中戦争・太平洋戦争を指導した人々、例えば東条英機、松岡洋右、白鳥敏夫をどう評価しているのか厳しく追求すべきだ。
2013年12月29日日曜日
2013年12月28日土曜日
人工知能学会の学会誌のアンドロイドのイラストについて
なぜかフェミニスト*1に叩かれている女性アンドロイドを描いた人工知能学会の学会誌の表紙*2だが、女性イラストレーターが描いていたことが判明*3し、社会的にはどうでも良いことが確認されて混沌として来た。
この手の女性アンドロイドは昔から山ほどある。「ヨコハマ買い出し紀行」の初瀬野アルファがコンセプトとして近そうだが、攻殻機動隊 S.A.C.の第14話「全自動資本主義」のメイド型アンドロイドの方が良く知られているかも知れない。
2013年12月27日金曜日
あるマルクス経済学者のプロパガンダ(3)
マルクス経済学者の松尾匡氏の連載3回目『ハイエクは何を目指したのか ―― 一般的ルールかさじ加減の判断か』が公開されていた。論点が明確ではないのだが、ハイエクの思想を紹介しつつ自由主義とはいかにあるべきかを示したいのでは無いかと思う。しかしプロパガンダの部分が本題と分離してしまっていて、違和感を持った人は多いのでは無いであろうか。
2013年12月26日木曜日
牛丼やファストフードのチェーンは、じつは日本型の福祉?
社会学者の古市憲寿氏が、対談で外食費が安いのが日本型福祉だと言った*1ことについて、困惑が広がっている。どうも古市氏は福祉と経済厚生の改善の見分けをつけていない。
公的な支援を受けても、競争的市場の結果で物価が安くても、人々の生活は良くなる。つまり経済厚生が改善するわけだ。しかし、福祉と言う場合は私的便益の結果ではなく、公的配慮によってもたらされたものだと考えることが多い*2。ゆえに社会通念上は、営利企業の行動を福祉とは言わないようだ。
2013年12月24日火曜日
経済学を知ったかぶりするための独学方法
すらたろう氏が独習者のためのおすすめ経済学入門テキストを紹介しているのを見て、ask.fmを始めたところ、経済学研究科に行かないで経済学を学ぶ方法を質問されたのを思い出した。
用途が分からないのだが、SNSで聞かれたのでSNSで使うための知識なのであろう。主に文系学問を学んできた人が、インターネットの交流サイトで経済学を知ったかぶりするための独学方法を考えてみたい。
OECDに廃棄された数字を根拠に、他人が嘘をついたと主張する人事コンサルタント
昨日のエントリーに対して、人事コンサルタントの城繁幸氏から反論が来たのだが、どう間違っていたのか理解できていないようなので、補足説明してみたい。要は城氏が頼る2008年のOECDの指標は古いデータで、それは後日改訂されて無くなっている。また、2013年のデータのグラフで世界で一番難しくはないと否定されているのに、2008年のデータに固執するのは問題であろう。政策的な議論であれば、新しい方を見るべきだ。
2013年12月23日月曜日
日本の正社員をクビにするのは世界で一番難しいと主張する人が見る幻覚
人事コンサルタントの城繁幸氏が『日本の正社員をクビにするのは世界で一番難しい』と言う記事に、城繁幸氏のウソだと言う批判がされていた。
城氏は「その自慢の“生データ”で計算するとやっぱり日本の解雇規制はトップレベルなので全然反論になってない(笑)」と再反論し、『きちんとした議論をするために、よければ「世界で一番」になる計算方法を教えてもらえませんか?』「計算方法を見せろ。」とつっ込まれている。この議論を検討してみたのだが、どうも城氏の主張の根拠は存在しないように思える。
2013年12月19日木曜日
消費税の公平性について反論をしてみる
本職のマクロ経済学屋さんと議論すると負けるわけだが、疑問点を述べてはいけない理由もないので、無謀な反論をしてみたい。
消費税の逆進性についてunrepresentative agentで所感が述べられている。曰く、高所得者が生涯所得を使い切る事が無くても、子孫がその遺産を消費するであろうから、家計単位で見れば所得は遣い切られるわけで、消費税の逆進性は無いそうだ。この議論は、実経済で成立しているのであろうか?
2013年12月17日火曜日
憲法九条を捨てると平和になる?
経済評論家の池田信夫氏がジャーナリストの江川紹子氏にあてて、簡単なゲーム理論のモデルを示しつつ、『日本は憲法を改正して、普通の「戦争のできる国」になることが望ましい』と主張している。
色々と問題が多いので、江川氏がこれが経済学的な考え方だと誤解しないように、おかしな所を指摘してみたい。池田氏のモデルでは、よく考えると憲法九条があろうが無かろうが、状況は変わらない。
2013年12月16日月曜日
フクシマと書くことで失われるもの
文芸評論家の東浩紀氏が『福島第一原発観光地化計画』なるものを唱えている。いかにも人文系の人が考えそうな花火の一種で既に多くの批判が寄せられているようだが、この計画を紹介する文章で「フクシマ」と言う表現が多用されている事が気になった。
フクシマと言うカタカナによる表現に違和感を覚える人は少なく無い。理由は明確ではないのだが個人的な感覚を頼りにすると、福島をフクシマと書くことで、(1)福島第一原発の災害・事故前後で別世界になり、(2)日本の他の地域と福島県が切り離されたと認識するような印象を受ける。
2013年12月15日日曜日
レーザーでインフルエンザ・ワクチンの効きを強化する
冬になるとインフルエンザが流行するわけだが、ワクチンによっては実際に流行するインフルエンザの種類に対応できなかったり、ワクチン接種後の抗体価が十分に上昇しなかったりするので、費用対効果に疑問が持たれることがある(日経メディカル)。
2013年12月12日木曜日
セックスワーカーに避妊と感染症予防を心がけましょうとは言ってはいけません?
社会学系の論者の主張は夢想の世界そのもののときがある。小松原織香氏が、婦人科医の河野美代子氏の若いセックスワーカーに対する避妊と感染症予防を心がけましょう、セックスワーカーの仕事は暴力に晒されるリスクがありますよと言う主張を批判している。小松原氏から見ると、河野氏がセックスワーカーを攻撃しているように思えるらしい。
2013年12月11日水曜日
タリバンはワクチン嫌い
パキスタンでポリオ・ワクチンの接種に来た医療従事者が、村人に狙撃されたり、道端の爆弾の犠牲になったり、誘拐されたり、その他の原因で負傷しているそうだ。タリバンのワクチン接種への反対が影響しているらしい(POPSCI)。タリバン曰く、医療従事者は米国のスパイで、ポリオ・ワクチンはイスラム教徒を不妊症にするものだそうだ。
2013年12月10日火曜日
辞任への道を突き進む猪瀬都知事
選挙運動費用収支報告書に医療法人徳洲会グループから借りた5,000万円の記載が無かったとしてマスコミや都議会の追及を受けている猪瀬都知事だが、言い訳がだんだんとおかしくなってきた。公職選挙法違反と見なされることを恐れて、倫理的な問題を認めてしまっているように思える。
中韓の防空識別圏は、国際条約への適合度が異なる
中国風の防空識別圏に対抗してか、韓国が防空識別圏を拡大したが、この二つの違いについて明確に意識していない報道や論者が多いように思える。どうもメディアは「海運自由の原則」に注意を払っていないようだが、中国風の防空識別圏はそれを犯し、日米韓の防空識別圏はそれに順ずる運用になっているところがポイントだ。米国と事前協議があったか否かは大きな問題ではない。
2013年12月8日日曜日
即戦力がつく英文ライティング
「即戦力がつく英文ライティング」はシバキ系英語教育の専門家である日向清人氏の英作文ノウハウ集で、Twitterでの氏の日本人の英作文への苦言が整理してまとめてある感じの本になっている。TOEFL対策本など英作文本は幾つもあるが、本書は単語/熟語/定型文ではなく構文に重きを置いているのが特徴だ。類書が無いと言う事だが、確かに他の英作文本と異なる。
2013年12月6日金曜日
ドワンゴの入社試験の受験料は違法か?
ニコニコ動画で有名なドワンゴが入社試験に受験料2,525円を科すことに、色々と賛否があがっている(ITMedia)。
オンラインでエントリー・シートが出せるようになって以来、手当たり次第に応募する学生が増えたため、企業の採用担当者としては採用負荷を何とか減らしたいと思っているらしく、応募者数を減らし採用コストを賄う手法として注目されているようだ。一方で、入社試験に受験料を求めることが違法ではないかと言う疑問がツイッターで流れていた*1。
2013年12月5日木曜日
少人数クラスより、昔ながらの数学教育
「OECD生徒の学習到達度調査」(PISA)の2012年の結果が報道されている(産経ニュース)。これは15歳~16歳の数学、読解、科学リテラシーを評価したもので、一時、低下傾向にあった日本の学力が回復したように見えるそうだ。これに関連して、カナダの教育事業を紹介する記事があった(The Globe and Mail)。
浅羽祐樹氏の「裏ではなく逆をとれ」について
私の難癖なのは否定しないが、用語で困惑する主張を山口県立大学の浅羽祐樹氏がしている。曰く、「裏ではなく逆をとれ」なのだが*1、用語の用法が妥当なのか良く分からない。「裏」は裏づけの意味で「逆」は立場が逆の意味だと大雑把に想像はできるのだが、違和感がある。
2013年12月1日日曜日
中国風の防空識別圏に見る人治国家と法治国家の本気の見せ方の違い
中国風の防空識別圏の設定に関して、周辺国のみならず国際社会から批判と困惑が出ている。
防空識別圏は各国が勝手に設定するものだが、フライトプランを事前提示したり、無線応答に答える義務を課すのは、防空識別圏を通って領空に侵入するケースに限られ、かつ防空識別圏上の航空機を撃墜予告をするケースは無かった。
中国風の防空識別圏はこれら領空に準じる扱いを公海上で試みるもので、海運自由の原則に反する。何のために、不法な横暴と見なされうるような行動に打って出たのであろうか?