抗マラリア薬のアーテミシニンの効かないマラリア原虫がカンボジアで見つかったと報道されている(BBC)。Nature Genetics誌に掲載された研究の主著者であるオクスフォードと、タイのマヒドール大学のOlivo Miotto博士によると、随分と長い間、人類はアーテミシニンに頼っているので耐性を持った株ができてしまったようだ。
2013年4月30日火曜日
2013年4月29日月曜日
【回答】パスワードの運用実態アンケート【募集】
パスワード運用の利便性と安全性の両立は問題だ。セキュリティーの専門家が言うような運用*1を行っていくのは不可能に思えるときもある。実際は、どこかで妥協している。凄く低レベルの機密性しかないケースもある*2。
2013年4月28日日曜日
猪瀬知事がオリンピック招致活動にマイナスの発言
New York Timesが東京都の猪瀬知事にインタビューを行い、トルコのイスタンブールは開催地として東京に劣ると言う発言を引き出している。招致活動ルールの条項14に抵触するようだ。どの程度、影響するかはわからないが、オリンピック招致活動にマイナスの発言をしてしまったのは間違いない。
2013年4月27日土曜日
風力発電所の監査ロボットは007風味
むしろ爆発しそうな感じなのだが、風力発電所の監査ロボットが紹介されていた(DVICE)。磁石で風力タービンのタワーに張り付いて登って行き、振動や目視などの検査ができるロボットだ。
2013年4月26日金曜日
「権利は義務を伴う」とどうなるか?
産経新聞の「国民の憲法」を渡辺輝人弁護士が批判している(ナベテル業務日誌)。
憲法は国家の人権侵害を制限するもの*1なのだが、産経新聞の憲法案では「法律の範囲」での人権しか認めておらず、「法律の範囲」を狭めることで、幾らでも国家の人権侵害が可能になっていると言う主張のようだ。産経新聞案では、法律に許される人権侵害の度合いを、憲法で判断できなくなっている。
2013年4月25日木曜日
朝鮮学校のおかげであなたが利益を得ていることは確実 by 金明秀
社会心理学者の高史明氏に、関西学院大学の金明秀教授のツイートの一部を取り上げるのはアンフェアだと指摘されたので、金明秀氏の意見に賛同していると思われる人のマトメを見たら、タイトルのような発言があった。朝鮮学校を無償化、正確には就学支援金に対象にすべきかの議論で、エジプト人タレントのフィフィ氏の事実認識と、金明秀氏らしい朝鮮学校擁護になっている。
天然グレネードを爆発させるお仕事
アラスカ大学の生態学者Katey Walter氏らが、湖から湧き出して氷に閉じ込められたメタンガスを、モリでついて破壊して燃やすお仕事に精を出している(Mail Online)。
北極圏の湖にはメタンガス発生ポイントが何百とある。一日に10~30Lも排出しているそうで、最も排出量が多い場所は氷が形成されず、飛行機が入るぐらいの穴が空いている。メタンは湖の底の泥からではなく、永久凍土層にある地質学的な蓄積が放出されており、何かの問題が発生しているそうだ。
2013年4月24日水曜日
ドッグファイトの科学 ─ 知られざる空中戦闘機動の秘密
ゲームや劇画で戦闘機と戦闘機の格闘戦が描写されることは多いが、リアリティに欠けていることがほとんどだ。弾薬の搭載数もそうなのだが、航空機の動きが基本的に何かおかしい事になっている。架空の機械であっても、宙に浮くな、空気抵抗ぐらい考えろ。
「ドッグファイトの科学」は、元自衛隊の戦闘機パイロットで現在航空写真家の赤塚聡氏が易しくドッグファイトを解説しており、ゲームや映画を見る前に一読と言うか、三回ぐらい読むべき内容になっている。趣味を追求して自衛隊に入ってイーグル・ドライバーになった人らしく、国内でドッグファイトを語るのに、右に出る文筆家はいないであろう。
2013年4月23日火曜日
フィフィ vs 金明秀
「外国人が生活保護を受けること自体が不自然」などを主張しているエジプト人タレントのフィフィ氏に対して、関西学院大学の金明秀教授が「サイッテーやな、フィフィ。以後は手加減しないよ」「そろそろ自分が口にした愚かしい発言に対しては自分が尻拭いをしなければならないという基本原理を覚えてはどうかな」と抗議(?)している。日本には言論の自由はあるので、是非はともかくフィフィ氏の主張は許容範囲なのだが、金明秀氏の言い方は言論の範疇なのであろうか?
2013年4月22日月曜日
物理がわかる実例計算101選
先月に出た本で、まだブログなどでレビューが多くはされていない「物理がわかる実例計算101選」を見てみた。俗に言う理論値の計算を多く紹介している本で、学習教材として物理理論の応用の仕方、もしくは小ネタ集になっている。出版社の紹介文曰く、こういうのを“封筒の裏の物理”と言うらしい。
2013年4月20日土曜日
地下鉄24時間化に関して、ある社会主義にある誤解
本当は都営バスの24時間化が想定されているらしいのだが、なぜか地下鉄24時間化が話題になっていて、そして経済評論家の池田信夫氏が「東京・大阪・名古屋の3都市で地下鉄の24時間運行を行なうという案が発表された」「世界の主要都市では当たり前のことだ」と主張している(BLOGOS)。前者だけではなく、後者も大きな勘違いをしている。
池田信夫の電波ツイート
国民時代で批判されていたのだが、経済評論家の池田信夫氏が、色々な意味で電波ツイートを放っている。「足りないのは光回線ではなく電波。地デジを廃止してUHF帯をすべて携帯に開放すれば、料金はタダ同然になる」だそうだ。
2013年4月19日金曜日
手製の時限爆弾の作り方を考察する
翻訳家の山形浩生氏がボストンマラソンで爆弾テロを起こした犯人が、アルカイダのネット雑誌に感化されたのでは無いかと考察しているのだが、御本人は良く分かっていると思う*1が、関係ない可能性も十分ある。簡易型の時限爆弾を作るのって、大した技術は要らないし、特に米国では難しく無いからだ。
2013年4月18日木曜日
前頭葉を刺激してコカイン中毒を治す
NIHとUCSFの研究者が、レーザー光線で前頭前皮質の前辺縁の領域を刺激し、コカンン中毒のネズミを治す実験が行われていると報じられている(POPSCI, ScienceDaily)。何を言っているのか理解するのに苦しんだのだが、写真のような状態になっているらしい。
宇宙で育った単核白血球は動きが悪い
写真は重力を模した状態の培養器で育った単核白血球なのだが、免疫体に色がついており蛋白質の位置が分かるようになっている。イタリアとドイツの科学者の研究によると、細胞骨格が変わっており、動きが悪くなっているそうだ。宇宙飛行士の免疫システムが悪い理由を部分的に説明するかも知れないとのこと(POPSCI)。
ロゴフの計算間違いに関して
とうとうReutersにまで取り上げられたのだが、財政赤字は低成長をもたらすと言うロゴフらの論文に計算ミスがあると言う批判があり、騒ぎになっている。主張を検証すると言う、至って健全な事件だ。
2013年4月17日水曜日
人工培養された腎臓がマウスに戻され機能する
ボストンのマサチューセッツ総合病院のHarald Ott氏率いる研究チームが、幹細胞を培養してネズミの腎臓を培養する事に成功した。人工生成された腎臓はネズミに移植され、全く同じと言うわけでも無いらしいが、今のところは機能しているそうだ(New Scientist)。
天然ガスのパイプラインへの幻想
経済評論家の池田信夫氏が『日本が「シェール革命」の恩恵を受けるにはパイプラインが必要だ』と主張している。ここでのシェール革命は、シェールガスを含む非在来型天然ガス*1と、シェールガス採掘技術を応用したタイトオイルの生産拡大のことだ。
さて、そんなにパイプラインは重要な要素なのであろうか?
2013年4月16日火曜日
ユニクロの3年離職率50%は高いのか?
やまもといちろう氏がファーストリテーリング社とワタミグループの離職率が高すぎ、これでは使い捨てだと言う指摘をしているのだが、3年離職率が5割程度で驚くことは無いと思う。決して低くは無いが、「新規学卒者の離職状況に関する資料一覧」を見ると、小売業で4割前後、宿泊・飲食サービス業で5割前後の3年離職率がある。
上下水道の民営化をするとどうなるか?
4月3日の産業競争力会議で竹中平蔵慶大教授が上下水道の民営化を推奨したかのように報道されている(朝日新聞)。まだ議事録が出ておらず、上下水道を含む公的資産が、運営権の売却対象の公的資産と一致しているのかが分からないのだが、上下水道を売却したらどうなるか考えてみたい。
2013年4月15日月曜日
東南アジアにあがる無数の火の手
東南アジアでは11月から3月が乾季にあたり、伝統的に野焼きや畑焼きなどの焼畑農業が行われてきた。NASAのAqua探査機に搭載されたセンサーMODISが、2013年3月22日のタイとミャンマーの国境付近のそれを捉えている(NASA)。
まだまだ東南アジアでは伝統的な経済が幅を利かせていることが、宇宙からも見て取れて興味深い。
2013年4月14日日曜日
産婦人科医が男に知って欲しい女のからだ
フェミニストの話を聞いていると、性差についての考察がほとんど無いように感じることがある。男女差について漠然としか認識していなかったので、まとまった知識を確認しようと『男が知りたい女のからだ』を手にとって見たのだが、保健体育の教科書的な、産婦人科医が男に知って欲しい女のからだと言う内容だった。もちろん中身は男性が知っておいてもいい内容ではあるけれど。
瀧本哲史の防犯ブザー配布中止批判に関して
産経新聞に掲載された、4月6日の産経抄に関する京都大学産官学連携本部客員准教授瀧本哲史氏の防犯ブザー配布中止批判に関して、所感を述べてみたい。文壇としてはいいのであろうけれども、論理が甘い部分があるように思える。
瀧本氏は防犯ブザーの朝鮮学校への配布停止が、日本が在日韓国・朝鮮人の子弟を迫害していると言うメッセージになり、それら子弟が国内の不穏分子に成長する可能性があると主張する。しかし、論理の飛躍がある。朝鮮学校への差別的な措置は、在日韓国・朝鮮人の子弟を迫害する事を意味するものなのであろうか?
2013年4月13日土曜日
サッチャー時代のイギリス
タイトルは森嶋道夫氏の著書「サッチャー時代のイギリス」から。
先日、逝去されたイギリスのサッチャー元首相だが、葬式を入札にしろとか、葬式の警備に費用がかかるとか色々言われているぐらい、英国の労働者には嫌われている。
大きな政府から小さな政府に政策転換をした、新自由主義者の守護天使、もしくは保守のアイコンとして名高いだけはある。経済学的にはインフレ・ファイターなのだと思うけれども。
2013年4月11日木曜日
リフレと反リフレで対立構造を作る人々の裏側で
経済思想史家の田中秀臣氏のツイートに不信感を持っている人がいる。『結局彼らにとってはリフレ「運動」だったんだなぁ』と評している人がいる。
経済政策論争で徒党を組みたがる事に疑問があるようだが、これは「りふれ派」だけではない。リフレーション政策に否定的だった経済評論家の池田信夫氏も『それにしても「秀臣」と書いてヒデトミと読ませるのは、親が漢字の読み方を知らなかったんじゃないの。』と謎な中傷と言うか、もはや自虐発言を行っている*1。そのうち豊臣秀吉は歴史家の捏造だと言い出しそうな勢いだ。
2013年4月9日火曜日
ネットを始める前の子供に読ませたい「詭弁論理学」
「詭弁論理学」は論理的に誤りのある議論の仕方を、平易に記述、紹介している本だ。中高生向きの推薦図書にしたいと思う本は少ないのだが、これは正にそういう本だと思う。
ウェブに限らずインターネットでは常に情報を判断して咀嚼する必要があり、子供が正しく情報を吸収できるかは、保護者の心配事の一つであろう。本書は、ある種の言説に騙されないリテラシーが身に付きそうな本になっている。
2013年4月8日月曜日
iOSの復権、もしくはAndroidの凋落の始まり
かなり驚いたのだが、北米のOS別スマートフォン加入者シェアで、iOSが大幅にシェアを伸ばす一方で、Androidがシェアを落とす現象が発生している(comScore)。スマホ市場ではAndroid勝利が確定し、タブレット市場もApple/iOSの牙城が崩されつつあると思っていたら、意外に地力を発揮しだした。
パズル的に読める『離散数学「数え上げ理論」』
少し前にタイムラインで話題になっていたので、『離散数学「数え上げ理論」』を拝読した。数学畑の人らしく丁寧に書かれた説明と、単純ゆえに興味深い問いが並ぶパズル的な本だ。複雑な計算は無いので、紙と鉛筆なども要らないと思う。賢く場合分けを数える方法の本。
町田市の朝鮮学校への防犯ブザー配布停止に関して
町田市が西東京朝鮮第二初中級学校への防犯ブザー配布中止を決めたことに関して、ネット左翼系の人々が色々と批判している。以下のような何通りかの批判の根拠が示されているが、強いものは無さそうだ。そして実害の有無と言うより、回りくどい政治メッセージのやり取りになっている。
2013年4月4日木曜日
「図解・わかるメカトロニクス」でデートの間を持たせると言う提案
現代社会は工業化されているので機械とは縁が切れ無いはずなのに、分業体制が出来ているので機械の知識なく生活が出来るようになっている。これは素晴らしい事なのだが、工学的な感覚が無くなり、よくいる経済評論家のような事になりかねない。だから、たまには「図解・わかるメカトロニクス」のような本で“常識”を確認するのがいいと思う。
プログラマが全否定されている『武器としての決断思考』
タイムラインでたまに見かけるので「武器としての決断思考」を読んでみた。個人の意思決定の方法として、ディベート的な議論のノウハウが認知バイアスを除去するので役立つとして、色々と基本的なノウハウを紹介している。
個人の意思決定で誰と議論をすればいいのか(自問自答?)と言う所と、専門バカのエキスパートがディベート思考が出来ないという暗黙の前提に疑問がわいた。また、エキスパートはプロフェッショナルでも無いらしい。
2013年4月3日水曜日
2013年4月2日火曜日
出生率に関してやまもといちろう氏に答えてみる
やまもといちろう氏が、「日本の出生率を上げようよ、平たく言うと子供生もうよ」についた批判について、「どの辺が事実誤認なのかを教えて欲しいんだよね(雑記)」と言っている。
出生率に関する議論としては三点あると思う:(1)出生率が低下した理由。(2)出生率を改善する方法。(3)出生率引き上げの是非。やまもと氏が議論したのは(2)であり、国民の出産インセンティブが増すように、政治に働きかけていこうと言う主張だ。
左派活動家と在特会が結託して新大久保で業務妨害
新大久保の在特会*1の反韓デモを、デモ参加者を上回る人数の左派活動家の集団が取り囲み、デモを封殺したそうだ。左派の弁護士が誇らしげに語っている*2。これ、左派と在特会が結託して新大久保で業務妨害している事になりそうなのだが、左派の人々はそれでいいのであろうか?