2021年4月から2022年4月上旬までの約1年間公開されたオープンレター「女性差別的な文化を脱するために」は、その内容の異様さ*1の他に、賛同者の登録方法の杜撰さが問題になっていた。
登録フォームではメールアドレスの入力は任意であり、登録したメールアドレスに確認メールが来ることもなかった。覚えのない「賛同者」が3名出た後に、
インターネット上で話題になっている事件を、理論とデータをもとに社会科学的に分析。
表計算ソフトのExcelで作成した仕様書・設計書は、前世紀から日本のIT業界の悪癖として知られている。
Excelは構造化文書を書くための機能がないため、目次や索引などを自動作成できない。ソフトウェア開発のための図表描画機能がないため、作図も手間暇時間のかかる職人芸になってしまう。セルの結合と装飾、オートシェイプをつなぎ合わせてソレらしいものを描くことになるため、変更時の修正量が多くなるし、ちょっとしたことでレイアウトが崩れる。用紙サイズの設定も狂う事が多い。2010年頃からはバージョン監理システムでトラッキングしづいこと、最近は生成AIの読み込ますには無駄が多いところも、欠点として指摘されている。
元官僚の高橋洋一氏が、円安の方が雇用がよいと、時系列データの相関係数が高い事を論拠に主張しているが、この論証方法は全くもって厳密ではない。
時系列データは上昇トレンドや下降トレンドを持つことが通例で、2つの時系列を比較すれば似ていることはよく起きる。縦軸のスケールを変えれば、ほぼ50%確率で似る。世界の平均気温にも似ていると突っ込まれている。
天皇の地位の女系継承や、女性天皇を認めるか否かの議論が盛んだ。後継者不在で国事行為を行えなくなると、内閣の発足や法律の改正ができない。超法規的に憲法改正して共和制に移行することになるが、法治国家としてそれは避けたい。後継者を確保する体制を整える必要がある。
愛国「右派」の動画配信者や政党政治家が、アイヌが北海道の先住民族であるのか疑いを表明している。しかしアイヌがヤマト(和人)から見て北海道の先住民族であることに、疑問を抱く余地は無い。
ヤマト王権の北海道進出は南部に限っても13世紀以降で、北海道全域に広げたのは19世紀だ*1。アイヌの人々はその前から北海道に住んでいた。言語と宗教などでアイヌはヤマトと異なる文化持ち、アイヌにはヤマトと異なる集団であるという自認があるので、独自の民族として認められる。日本政府はヤマト王権から継続した統治機構と言うことになっているので、日本政府から見てアイヌは北海道の先住民族だ。
NENENENE@研究こと國武悠人氏の女子枠批判論文Kunitake (2025)の日下田 (2024)*1の紹介が微妙だが僅かにハルシネーションになっているので指摘したい。ついでに日下田 (2024)自体にある問題点も説明する。
日下田 (2024)は、計量分析を用いて、一定以下の家計所得の大学進学予定者において、私立大学に自宅外通学する意思のない生徒は理工系進学を希望しないことを示した論文だ。私立大学に自宅外通学する意思がないのは所得制約が厳しいためだと解釈している。計量分析の結果と解釈に乖離があるのに注意して欲しい。
チームみらいの誰かが地方自治体の業務アプリケーションをOSSにしようと言ったそうで、システム開発に関わる人々が荒れている。
現在はオープンソース製品の利用は一般的で、プロプライエタリ製品でもライブラリとして使っている事もある。メンテナンスが…セキュリティーが…と言うような話もあるが、プロプライエタリ製品の開発が打ち切られる事もあるし、セキュリティーホールが問題になることもある。
問題は、OSSの地方自治体用の業務アプリケーションが存在しないことだ。誰がそれを書くのであろうか。
公共システムの標準化とガバメントクラウド移行の次に、デジタル庁は公共SaaSの推進を行いたいようだ。ガバメントクラウドを利用するという条件がついた役所の基幹業務のアプリケーションサービス化。
SaaSという発想は新しいものではなく、大手システム開発(運用)会社の自治体クラウドサービスが既にある。ガバメントクラウド認定を受けたパブリッククラウドを利用を強制するところが新しい。しかし、FinOpsと言う観点で言うとよろしくない。
私が検索する限り、デジタル庁は昨年までFinOpsと言う言葉を使っていなかったのだが、6月頃からFinOpsと言う言葉を使い出した。ガバクラ移行で経費が増えたと言う地方自治体からの苦情を、お洒落な新用語を使って煙に巻こうとする苦し紛れ感が否めない。
FinOpsはアプリケーション開発を内製化しているITサービス向けの行動指針であって、サービスのトラヒックや業務上の重要性の変化とクラウド事業者の提供する機能の追加(や削減)に、随時キャッチアップできることが前提になっている。開発や保守を委託するユーザーには無理があるし、ASPのSaaSを利用するユーザーは関与できない。
自民と維新が来年の通常国会で「国旗損壊罪」法案を提出すると合意しており、少数与党とは言え愛国右派の野党議員も多いので、成立する可能性はそこそこあるのだが、立法理由のひとつが外国国章損壊罪となっている。
外国国章損壊罪は、①公的機関が公的に掲げた国旗を、②侮辱する目的で③損壊、除去、汚損し、④外国政府から請求があった場合に罪に問われる法律だ。デモ隊が道路で外国の国旗を燃やしたところで適用されない。
出す出さないで物議のあった石破茂総理の戦後80年所感が表明され、称賛と賛同が多く表明されていた。批判もあるが一定の価値を認めた上で、植民地主義(拡張的領土政策)への批判や周辺国への謝罪が明確にない*1事や、閣議決定を経ない手続き上の点*2を指摘するものが大半だ。所感の内容自体は、概ね妥当なものだと認められている。
高名な情報量規準主義者の主観ベイズ統計学への誤解を受けてか、統計学を専門としない数学者が、ベイズ意思決定理論における小さな世界(small world)と言う特徴を3年間ぐらい繰り返し批判している*1。しかし、ベイズ以外のあらゆる数理的分析においても小さな世界を分析することになるので、殊更、ベイズ統計学の欠陥のように取り上げるのはミスリーディングだ。
石破総理が戦没者追悼の式辞で反省という言葉を使ったことで「保守」界隈が怒っているのだが、どうも国語的に問題がある。反省は、罪を認めて償うというよりは、過去の過ちから学ぶという意味に近い。日本保守党の百田尚樹代表が「今を生きる日本人がその罪を背負う必要はありません」と非難していたのだが、過去に学ぶと言う事は、罪を背負うと言うことではない。
大学入試の女子枠批判者として知られるNENENENE@研究こと國武悠人氏が、「貧困・地方・両親非大卒は(実際には奨学金が充実していたとしても)同境遇者の少なさによって"安全な"大学に出願する傾向が数々の研究で指摘されています」と主張しているのだが、日本ではそんなことは無いので指摘したい。
NENENENE@研究こと國武悠人氏の女子枠批判論文Kunitake (2025)には、統計解析をかけている部分があるのだが、女子枠推進者の主張に対応していないので意味をなしておらず、手法の選択が下手な上に、解釈がおかしいところがあるので指摘したい。
これから研究を学ぶ大学院生が、半年前とは言え学部生のときに書いたペーパーを批評するのは心苦しいが、学術論文として公刊してしまったのだから仕方が無い。気づくと週刊誌に記事を書いているし、社会的影響も出始めている。
NENENENE@研究こと國武悠人氏の女子枠批判論文Kunitake (2025)が、日本の歴史に疎い外国の人々を日本のDEI政策についてミスリードする内容になっているので指摘したい。
"affirmative action measures adopted as DEI initiatives in Japan are disproportionately focused on gender, primarily on supporting women(拙訳:日本のDEIイニシアティブとして採用されたアファーマティブアクションは、主に女性を支援することで、過度にジェンダー格差を重視している)"と言うNENENENE@研究氏の主張はそうかも知れないが、他のDEI政策への言及が無い。"2.1. The origin and scope of "DEI" in Japan(日本の"DEI"の原点と範囲)"の節は、2006年の女性研究者支援や女性研究者増加策からはじまり、2015年の女性活躍推進法で終わる。