2025年はウクライナとロシアの戦争における死傷者の8割はドローンによるものになったと言われている。2022年は1割未満であった。戦車などの装甲車両は前線から姿を消し、悪天候や市街戦などのときのみ使われるようになった*1。何十Kmの遠方から攻撃ができる火砲はなお驚異ではあるが、その重い弾薬の運搬車両がドローンに狙われるようになり、運用が困難になりつつある*2。
2026年5月30日土曜日
2026年4月28日火曜日
ホルムズ海峡はそれなり長く閉鎖される見込みなので
2026年2月28日からのアメリカのイラン攻撃は、戦術的には華々しい成果をあげているが、戦略的にはどん詰りだ。開戦前の(専門家の予想通り)イランの政治体制を崩すには至っていない一方、イラン国内をまとめられる政治指導者を何人も殺したので、イランは譲歩が困難になっている。
アメリカがイランの政権転覆を実現することは不可能と見られる。連邦議会と世論はイランへの軍事作戦を支持していない。大規模な地上作戦は実施できない。革命も期待はできない。イランの反政府勢力は、昨年の大規模デモ後に粛清された。治安部隊隊員の個人宅を襲ったり、過激化したのが裏目に出た。
2026年4月2日木曜日
トランプ大統領(≠アメリカ)の継戦能力は4月末まで
2026年2月28日から、アメリカとイスラエルの2度目のイラン空爆が開始された。イスラエルの諜報能力を活かした斬首作戦は戦果をあげてはいるのだが、イランが八つ当たり気味に米国の同盟国に弾道ミサイルや自爆ドローンを打ち込み、ホムルズ海峡を実質的に閉鎖したために経済的に動揺が走っている。いつまで続くのか不安があるが、米軍の作戦行動は間もなく不可能になる。
2026年1月5日月曜日
ベネズエラのマドゥロ大統領夫妻拉致事件は、アメリカとベネズエラにとって意義が小さくても、トランプ大統領にとっては成功
2025年6月11日水曜日
ウクライナ「蜘蛛の巣作戦」の衝撃と限界
コンテナに積み込んだドローンを民間人に複数のロシア軍基地付近まで運搬させ、コンテナまではモバイル網でコンテナからは光ファイバーでドローンに接続して制御し、コンテナから一斉に発進させ、ロシアの戦略爆撃機と早期警戒管制機を狙い撃ちにした、ウクライナ保安庁の「蜘蛛の巣作戦」は衝撃をもって報じられた。
衛星写真で確認されただけでもオレニヤ、ベラヤ、イヴァノヴォ・セヴェルヌイの三箇所で14機から15機が損傷を受け、うち10機から13機が大破したと目されている。作戦は完全な成功とは言えず、ウクライーンカではコンテナから発進に失敗してコンテナが炎上爆発、ジェギレヴォでは目標に命中しなかったそうだが。
2024年12月27日金曜日
2024年12月11日水曜日
底が見えてきたロシアの継戦能力
終わりが見えないまま、ジリジリとロシアの支配地域が広がってきたウクライナへのロシアの全面侵攻ではあるが、ロシアの継戦能力に底が見えてきた。
2022年後半から目立っていたロシア軍の兵力不足は概ね解消されているが、ロシア経済の労働力不足が深刻化してきた*1。死傷者数が70万人を超えているが、これに軍の増員の分だけ労働力人口が減っているし、労働者が軍需産業に50万人ほど移動した。生産能力の減少はインフレーションを引き起こす。民間部門の経済活動を抑制するべく政策金利は20%となっているが、それでも物価指数は8%の上昇だ。
2024年7月13日土曜日
2023年11月19日日曜日
2023年の夏から秋のウクライナ侵攻は、ロシアの狙い通りに進んだのだけれども
ウクライナの反転攻勢は9月中旬から大きな動きがなくなり、ゼレンスキー大統領は否定しているが、膠着状態に陥いった。
8月末に南東部ロボティネ(Robotyne)を奪還したが、そこから大きな前進はない。逆に、ロシア軍は南東のアウディーイウカ(Avdiivka)を損害を出しつつも包囲を完成しつつある。東部ではバフムート周辺などでも、ロシア軍が攻勢を強めていると言う見解がある。ウクライナはドニプロ川の渡河作戦を活発化させているが、牽制と思われる規模である。
2023年9月21日木曜日
ロシアのミサイルに搭載されている電子部品
西側諸国の禁輸措置にも関わらず、ロシアの弾道ミサイルと巡航ミサイルの生産ペースが回復していると報じられている。西側の電子部品を迂回輸入しているような説明がされているのだが、弾道/巡航ミサイルに使われている電子部品に関しては、輸出入を規制するのが困難に思える。ありふれた部品を少数輸入すれば済むからだ。
2023年8月28日月曜日
盤面が動きはじめたウクライナの反転攻勢
新設の機械化旅団の突破力がイマイチで、ウクライナの反転攻勢が失敗しそうだと思っていたのだが、盤面に変化が出てきた。ウクライナ軍が南部ザポリージャ州ロボティネ周辺でロシア軍の第1防衛線を突破し、ロシア軍は第2防衛線まで後退しつつ、東北部に配置していた精鋭部隊を南部に移動させた。
2023年7月17日月曜日
ウクライナの反転攻勢が失敗しそうな件
2023年7月6日木曜日
ワグネルのプリゴジンさんの反乱失敗からわかること
ロシアの新興富裕層のプリゴジン氏が、6月24日に参加の民間軍事会社ワグネルにロシア南部ロストフナドヌーの司令部を占拠させ、さらに部隊の一部をモスクワに向けて進軍させたが、翌25日にベラルーシのルカシェンコ大統領の仲介で進軍を停止し、プリゴジン氏はベラルーシに事実上の亡命をおこなった。ワグネルの乱。
2023年6月18日日曜日
2023年6月4日日曜日
ウクライナ軍2023年反転攻勢の作戦内容予想
2023年3月31日金曜日
2023年1月11日水曜日
ロシアと戦い続けることが、ウクライナとって安牌
ウクライナが停戦を結ぼうとせず、占領された4州の奪還を目指してロシアに抵抗を続けていることに対して、「ギャンブラーと同じ香りがする」と非難する人が現れ、国際政治学者や軍事マニアを含む親ウクライナ派のアカウントから、ロシアの悪行に抵抗するのはギャンブルではない、ロシアに占領されると被害甚大になると批判されていた。
2022年11月13日日曜日
全面侵攻から今日までのロシア軍の日別損害状況から分かること
2月24日のロシアのウクライナ全面侵攻開始から262日が経過したが、ロシア軍は
- 電撃的な首都制圧によるウクライナ全土の掌握
- 東部と南部からの支配地域拡大によるウクライナ全土の掌握
- 東部ドンバス地方の完全な掌握
- 東部ハリコフ州や南部ヘルソン州の占領地の維持
と言った戦略的目標(と想像される事項)の達成を次々と諦めているようだ。当然だが、目標変更は戦況を反映しており、今後のロシアの動向も戦況によって変わってくる。情勢を把握するためにロシア軍の被害状況の推移を確認してみたい。
2022年11月10日木曜日
ロシア軍のヘルソン州ドニエプル川の右岸からの撤退決定によって
戦争終結が遠のいた。
10月上旬には戦況から憶測が飛び、10月19日にはロシア軍司令官が可能性に言及していたヘルソン州ドニエプル川の右岸からの撤退だが、本当はどうしたいのかなと思っていたら、11月9日になってロシアのショイグ国防相が命令したと言及した*1。




