2026年2月28日から、アメリカとイスラエルの2度目のイラン空爆が開始された。イスラエルの諜報能力を活かした斬首作戦は戦果をあげてはいるのだが、イランが八つ当たり気味に米国の同盟国に弾道ミサイルや自爆ドローンを打ち込み、ホムルズ海峡を実質的に閉鎖したために経済的に動揺が走っている。いつまで続くのか不安があるが、米軍の作戦行動は間もなく不可能になる。
つまり、
- 1973年戦争授権法は、ホワイトハウスの独断による軍事行動は、原則として、60日以内(4月29日まで)に議会に武力行使容認(AUMF)の議決をするか、攻撃終了することを求めている。3月のイランに対する対するあらゆる戦争行為に議会の承認を義務付ける決議案は両院で否決されたが、今回のイラン攻撃に関して武力行使容認(AUMF)の議決は得られていない。トランプ政権は、米議会、とくに民主党との調整能力に欠けるため、AUMFが得られる可能性は低い。
- 軍事行動には費用がかかるが、米議会は予算を成立させられていない状況だ。軍事予算不足で作戦行動が困難になりつつある。
- 地対空ミサイルシステムの残弾が懸念されている。イランの粗悪だが大量生産可能な弾道ミサイルに、アメリカは高価で(ロシアのウクライナ侵攻により)生産が逼迫しているパトリオット・ミサイルを使っているためだ。これまでにイランのミサイル発射システムを十分に破壊できていないと、米軍の被害が大きくなる。
と言う問題がある。
米議会が支持し総動員体制をひけばアメリカがイランを攻め落とすことは不可能ではないが、アメリカ国民からもトランプ政権のイラン攻撃は支持されていない。既に反対の声の方が多数だが、アメリカ国内の燃料価格の高騰が生じているので、さらに反対の声が強まる蓋然性が高い。中間選挙に備えなければならない共和党議員も戦争支持はしづらい状況になっている。
なお、ホルムズ海峡の閉鎖が解除されるのかはイラン次第なので、エネルギー危機が生じないかは予断を許さない。経済制裁の解除を求められたりすれば、トランプ大統領のご機嫌との板挟みになる。


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