一昨日のエントリーで、怒鳴ったり、ちゃぶ台を返したりするのではなく、夫に殴られた事を暴力だと認識できない妻は日本にはいないのでは無いかと書いたら、申告数の何倍もの数がいると言うかのような反応が返ってきたので、実際にどれぐらいいるかを確認してみた*1。いないと言うのは大袈裟だったが、申告数の1割弱~4割弱ぐらいに留まるようだ。欧州の方が日本よりも殴られた事を暴力と認識する程度が高い余地は多くない*2。
2018年10月31日水曜日
オタクの皆さんにも、公共空間はどうあるべきかを考えて欲しい
ちょっと無理のある萌え絵批判が編集者の岩渕潤子氏からされている。その主張の問題点はネット界隈のオタクの皆さんが指摘していて概ね正論なのだが、岩渕氏の主張を上手く拾えていない気がする。萌え絵を見るとイタリアでのキャットコールを思い出すと言う話や、萌え絵の女性の身体特徴は整形手術を行なう風俗嬢と同じく客に媚びていると言う話*1に、思いやりの原理を過剰に働かせて、岩渕氏の萌え絵批判の論点を整理してみたい。
2018年10月29日月曜日
日本では女性への暴力は少ないと言う調査結果に困惑するフェミニスト
ask.fmで紹介されて拝読したのだが、大阪府立大学人間社会学研究科で学位を取得したフェミニストの小松原織香氏(font-da氏)が、「女性に対する暴力被害は、EUと比較すると、少ない。暴力の形態に限らず,EUのほぼ半分である」と言う龍谷大学の津島教授と浜井教授の調査結果*2に困惑をして難癖をつけていた*3。フェミニスト vs 犯罪社会学と言うのが興味深いが、それはさておき難癖になっていることを言及しておきたい。
2018年10月27日土曜日
ポストモダン思想の流れを汲むジェンダー社会学者の弁は詭弁だらけ
社会学者の小宮友根氏は朝日新聞記者の丹治吉順氏に延々と、過去にジェンダー・ステレオタイプだと問題にされた広告と、NHK NEWS WEB上のページ「まるわかりノーベル賞2018」におけるキズナアイの利用の類似性を主張し、最後は面倒になったらしい丹治氏がそういう事は論文を書いて学会で報告しろと言い出して終わりになる言い合いがあった*1。よくあるSNSの光景なのだが、小宮友根氏の主張は詭弁なので指摘しておきたい。
2018年10月26日金曜日
2018年10月24日水曜日
2018年10月23日火曜日
ジェンダー論をやっている社会学者にも「マンガ 化学式に強くなる」を読んで欲しい
そして発狂して欲しい。
ある秀逸なエントリー*1を眺めて興味をもって「マンガ 化学式に強くなる―さようなら、「モル」アレルギー」読んだのだが、面白かったので紹介したい。日本のポピュラーサイエンスの雄、講談社ブルーバックスの一冊なので同人本ではない。中学生向きなのだが、オトナにも3つの意味で懐かしいと思う。
2018年10月22日月曜日
オカルト化する日本の教育—江戸しぐさと親学にひそむナショナリズム
「オカルト化する日本の教育」は、江戸しぐさと親学の発生から普及の経緯、関係者のモチベーションを整理し、教育現場にに浸透した理由を考察した本だ。
江戸しぐさの部分は著者・原田実氏の前著*1のおさらい感があるが、江戸しぐさと親学の関係や、これらを普及促進しようとしている集団についての説明がある。TOSS/日本会議/「生長の家」系の右派社会運動家といかにもと言う名称が並んでいた。
2018年10月20日土曜日
最高裁「裁判官は担当外の裁判であっても安易にケチをつけるな」
Twitterでの発言に関して分限裁判にかけられていた白ブリーフこと岡口基一裁判官への処分が確定した。SNSでよく発信している弁護士は概ね岡口氏の支持者であり最高裁の判決を非難しているようだが、全員一致の最高裁判決なので無碍にはできない。法曹界の究極のお偉いさんの思考形態を検証する価値はあるはずだ。岡口氏自身が分限裁判の決定理由の書面をアップロードしているので、素人ながら中身を確認してみたい。
2018年10月19日金曜日
きちんとした批判をするための『哲学思考トレーニング』
ネット界隈で調子にのって誰か/何かを非難したら、炎上案件になってしまうことは多い。褒める事をよしとし、貶す事を避けるべき*1なのだが、それでも何か言いたいときはあるものだ。炎上リスクとネガティブ自己表現のトレードオフとも言えるが、批判の仕方が分かっていれば炎上リスクをかなり抑制できる。伊勢田哲治『哲学思考トレーニング』を読んで、きちんとした批判の仕方を学習しておこう。
2018年10月18日木曜日
藤原興「低賃金カルテル」説の弱いところ
ネット界隈で「低賃金カルテル」なる言葉を見かけるようになって久しい。運動家の藤原興氏によるとついったーらんどで出来た造語だそうで、氏はその存在を確信をもって主張している。この藤原興流の低賃金カルテル説が、どの程度強固な主張なのかを考察してみた。結果、学者の説ではないので脇が甘いのは仕方が無いが、経験的にも理論的にも説得力は低いように思える。
2018年10月16日火曜日
野党がなぜ軽減税率の不合理を騒がないのかというと
作家で投資家のやまもといちろう氏が「野党はなぜ消費税増税や軽減税率の不合理を騒がないのだろう」と書いているのだが、民主党政権時代に増税は決めていて消費税増税を不合理とは言えず、2015年の世論調査だが有権者の7割以上が軽減税率に賛成*1で、声高に*2反対を主張すると野党支持率の低下が予想されるから、答えは自明のように思える。
2018年10月15日月曜日
千田有紀さん、社会学の会話分析の知見からも、女性の相槌はジェンダーロールとは言えないのでは?
炎上時に焦って弁解をすると、おかしい言説を重ねてしまうときがある。先週の社会学者・千田有紀氏の炎上記事の追記を見たところ、社会学の会話分析の研究を示唆しつつ『(相槌)は、従来「女性」に与えられてきた役割』と主張しているのだが、一般に観察される現象からも、(よく知らないのでこちらは誤解な気もするが)社会学の会話分析の知見からも、何かおかしい事になっている。しかも、会話分析と言う専門性の高い分析結果に言及しているのに、参照した文献すら挙げられていない。
ポンタくんたちを効率賃金仮説で説明すると
ネット界隈はやりがい搾取に敏感だ。先日も無償労働を美徳とする道徳の教科書がケシカランと言うツイートが流れていた。しかし、そこでは狸のポンタくんたちがタダでも働かせて欲しいと懇願しているのだが、ポンタくんたちが被害者とは限らない気がしてならない。
経済学にはシャピロ・スティグリッツ・モデル*1と言う有名なモデルがあって、賃金をゼロに置いたときに何がおきうるかと言うのを教えてくれる。そこでの状況を考えると、むしろ経営者の方に危機が迫っているようにしか思えない。
2018年10月14日日曜日
社会運動家「みんな労組に加入して賃上げ要求しろ」「富裕層にはもっと課税しろ」
2018年10月13日土曜日
2018年10月10日水曜日
2018年10月9日火曜日
ジェンダー論をやっている社会学者は“被害者”
2018年10月5日金曜日
炎上しているのはキズナアイでは無くフェミニスト主張の根拠の無さ
社会学者の千田有紀氏が、キズナアイ騒動での自己の見解を補足するエントリーをあげて、さらに批判を受けている。
ポエム調のゆるふわ作文で主張をとりづらいのだが、前のエントリーとあわせて考えると「メディアにおける女性の役割が、女子に既存の性的役割分担を認識させ、その進路に影響する」と主張しており、女の子キャラのキズナアイが「聞き手」を担当したのが理系忌避をもたらすと考えているようだ*1。この千田有紀仮説は成立しているのであろうか?
2018年10月4日木曜日
2018年10月3日水曜日
教科書に書いてあることを簡単に信じないのは研究者養成コース
2018年のノーベル医学生理学賞を受賞した京大の本庶佑特別教授がインタビューで、研究にあたって心がけていることは「(論文とか書いてあることを)簡単に信じない」、研究者の道に進む夢を見る子どもたちに伝えたいことは、「教科書に書いてあることを(簡単に)信じないこと」と答えて*1、疑似科学界隈を活発化させるのではないかと言う危惧を呼んでいる。「一般向けになされたという意味では失言…きちんと弁解していただきたい」と発言全体を読まずに非難している社会学者まで現れている。