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2022年8月10日水曜日

メタアナリシスで効果が示唆されたからといって、マスクにCOVID-19予防効果があるかはまだまだ謎

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感染症専門医の忽那賢志氏がメタアナリシス分析のTalic, Shah, Wild, Gasevic, Maharaj, Ademi et al. (2021)などを参照して、マスク着用率の高い日本でSARS-CoV-2感染拡大が続いているにしろ、やはりマスクに感染予防効果があると主張している*1

2022年3月14日月曜日

まん防に効果があったのか、Synthetic Control Methodで検証してみた

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経済学者の北村周平氏がまん延防止等重点措置(通称、まん防)に対して、差分の差分法(DID)と呼ばれる統計的因果推論の方法を用いて分析を行い、効果なしと言う結果を、「専門家のみならず、一般の方々にもご理解していただけるように解説」を試みた*1のだが、分析および解釈がよろしくないと統計学と経済学の2つのPh.Dを持つ統計学者に批判されている。

擁護者も出てきて論争しているのだが、「批判するだけではなくて、やってみろ」と言うものもあった。代わりに分析してみよう。

2021年12月26日日曜日

都市化の程度を考慮した人口あたりのCOVID-19死亡者数は大阪府、北海道、沖縄県が多い

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ノンフィクション作家の山岡淳一郎氏の「維新躍進のウラで…大阪の「コロナ死者数」が「日本で飛び抜けて最悪」になっている理由」と言うエッセイが反維新の人々に人気であったのだが、都市化の程度を考慮すると飛び抜けて最悪とも言えないことを指摘したい。イソジン推奨や雨合羽寄付や国産ワクチンなどの右往左往に関わらず、ワースト3に入るだけである。大阪府民は吉村大阪府知事、松井大阪市長を非難したほうが良いと思うが。

2021年11月1日月曜日

コロナ禍によるマスクの品薄が2020年5月に解消したのは中国からの輸入が増えたからで、アベノマスクはほぼ寄与していないよ

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安倍政権のときに公衆衛生や経済の専門家に相談もなく唐突に配布した感染予防効果が低いとされる布製のマスクの在庫が未だにあり、それの管理にコストがかかっていることを会計監査院が指摘したと言う報道*1を受けて、「アベノマスク配布によって、不織布マスクを買い占めていた転売屋が焦って一気に在庫を吐き出した」と言い出した人々がいたのだが、各世帯に僅か2枚しか配られず、ほとんどの人が利用もしなかったマスクと、実際のところ在庫を抱える能力が大して無い転売ヤーの市場支配力を過大評価しすぎなので指摘したい・・・と思っていたら、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によるマスク需要の急増がマスク不足と価格高騰の理由で、4月から輸入が急激に伸びて問題が解消されたことを、しっかりデータを拾って時系列を整理して指摘するエントリーが既にあった(アベノマスクによる在庫放出論について - 電脳塵芥)。

2021年10月13日水曜日

安倍内閣の残滓で終わった菅内閣で考える「強い官邸」の御利益

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岸田内閣の発足直後だが、菅政権を総括してくれと言う御題があったので振り返ってみた。独自色を出す前に終わってしまったので安倍内閣の残滓と評するのが適切な気がするが、安倍内閣と同様に「強い官邸」の限界を示していた。

2021年7月31日土曜日

新型コロナウイルスに、インドが集団免疫を獲得したかも知れない件

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新型コロナウイルスのデルタ株で新規感染者数が急増していたインドだが、5月に入って新規陽性者数はどんどんと減っていっている一方*1、抗体保有率が7割に達している事が調査で示されている*2。社会的距離をとるように施策を打っているとは言え、欧米ではデルタ株のせいか人々の心情の変化か上手く機能していないことを考えると、集団免疫を獲得した可能性が高い。このまま安定して減少傾向が維持されるか注目だ*3

2021年7月4日日曜日

医療や介護の従事者に新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のワクチン接種を原則強制するのは、ハラスメントとは言えませんよ

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メディアが医療や介護の従事者や医学/看護学生が新型コロナウイルスのワクチン接種を陰に陽に強制されていることを、ワクチンハラスメントと言い出した。日弁連の人権擁護委員会が大元のようで*1頭が痛いのだが、感染予防策をとっても感染可能性が高かったり、周囲に感染に脆弱な人々がいる環境で働いたり学んでいる人々に、広く利用されているワクチン接種を強制しても違法性は恐らく無いし、社会厚生の改善にもなるから。

2021年5月23日日曜日

アストラゼネカ社製ワクチンの旧い有効率が示すメディアの盲目的な請け売り

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モデルナ社製とアストラゼネカ社製の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチンが承認された*1ので、にわかにファイザー社製と比較した表をメディアがよく提示しているのだが、なぜかアストラゼネカ社製の有効率が70%と旧い数字が載っている*2

昨年11月ぐらいに2回目の接種量を半分にしたら有効率が90%になったと言う報道があり*3、最近もアメリカの第3相試験で発症に対して有効率79%、重篤化に対して有効率100%の結果だった*4、イングランド公衆衛生局(PHE)は週次調査報告書で89%としている*5と、外国メディアでは報じられていたのだが、外国メディアの報道はあまり見ないのか、どうもメディアの皆様の耳には入らなかったようだ。

2021年5月19日水曜日

必要なのはワクチン開発拠点ではなくて、治験の統計処理のベイジアン化

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英米イスラエル辺りと比較してワクチン接種が遅れている我が国だが、ワクチン研究開発拠点を作ろうと言うアイディアが持ち上がってきた*1。しかし、微妙に問題点が摩り替えられている。ワクチンの確保もしくは承認がボトルネックだったわけで、国産ワクチンの開発は問題解決に直結しないし、国産に拘るあまりに外国製品の確保が遅れるような事態も危惧される。そして、もっと素朴な方法で解決できる。

2020年12月15日火曜日

支持層に気兼ねして忘年会などの自粛を訴えられない菅内閣の支持率は…

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まだまだ高い水準にあるし、平均回帰的な傾向もあるので、来月以降持ち直す可能性もあるが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策への不満から、菅内閣の支持率が急落している*1。歴史上、もっとも迅速にワクチンが開発された感染症のわけだが、希望の光を支持率に転換できていない。

自民党の支持層に飲食や宿泊に関連した中小零細の経営者が多いのは想像ができ、それら企業が1930年代の大恐慌に匹敵するかそれ以上の需要減で打撃を受けているのは確かで、菅内閣が何らかの経済振興を取りたくなるのは自然だ*2。飲食や宿泊の需要を減らすような要請も行いたくない。しかし、この新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)対策と整合性を取るのは難しい。

2020年7月2日木曜日

東京都の感染者数の拡大は、今のところは検査方針の変更が理由

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6月に入ってからの一ヶ月間、東京都の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染者数が緩やかに上昇してきている。3月下旬から4月上旬までのペースと比較すると緩やかだが、直近2週間の数字で基本再生産数R₀の推定を行うと1.793となる*1ので、表面的な数字は深刻だ。しかし、またロックダウンなど強力な規制が必要かと言うと、そうともまだ言えない。

2020年6月27日土曜日

皆さん、新型コロナウイルス感染症対策で、中小企業や自営業者がどれだけ死にかけているか知りたくはありませんか?

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香港科技大学の川口康平氏、日本大学の児玉直美氏、一橋大学の田中万理氏が「日本の新型コロナ対策は経済状況にどう影響を及ぼしているか?」と言うオンライン調査を元にした研究の継続のためのクラウド・ファンディングを募っている。はじまった直後で現時点ではまだまだ目標額に遠いので、旅行や外食や行く小遣いが余っている人は寄付をしてあげてよう。

2020年6月17日水曜日

抗体保有調査結果は、概ね検査体制から予想される通り

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調査に使うつもりだった抗体検査キットの性能評価試験*1のあと、少し遅れ気味?に実施された抗体保有調査の結果が出てきた。新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に感染すると抗体がしばらく体内に残るのだが、それを検査することで市中感染の程度を測ろうとする試み。結果は概ね、検査体制から予想される通りだ。

2020年5月29日金曜日

専門家会議が4月15日に示した基本再生産数R₀=2.5で死者42万人と言う予測はほどほどのざっくり感

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4月15日に、このまま人々の行動変容が無ければ、SARS-CoV-2感染者数が指数関数的に増加して、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の死亡者数が42万人に達するという予測が、専門家会議から示されていた*1事に関して、(1)現実化しなかった、もしくは、(2)過大な予測であったとと言う批判を見かけるのだが、(1)は頓珍漢だし、(2)は厳しすぎる要求に思える。

2020年5月16日土曜日

抗体検査キットの性能評価試験から推定される無症者を含む東京都内の感染者数は想定内

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厚生労働省が国立研究開発法人日本医療研究開発機構AMED)に委託した抗体検査キットの性能評価の結果が出てきた。メディアの報道の仕方が悪いせいで、東京の本当の感染者数は人口比0.4%の5万人もいると思い始めた人がそこそこいるようだ。しかし、そもそもランダムサンプリングではない事を無視しても、調査結果を注意深く計算すると0.2%(95%信頼区間0.02%~1.20%)と幅が広い結果になるので、1万人規模の本調査の結果を待たないと何とも言い難い。

2020年5月9日土曜日

出勤を減らしたことによって、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染リスクはさほど減っていない

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厚生労働省クラスター対策班の西浦博教授ら専門家会議は、都市中心部の昼間人口を減らすことにより「接触機会の8割削減」を実現し、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染者1名あたりの2次感染者数である実効再生産数Rₜを0.5にまで引き下げることを目標に掲げている。そのために通勤を抑制してリモートワークを訴え、携帯電話端末の位置情報の集計などから中間目標が実現されていないと主張しているのだが、中間目標と最終目標にどうも乖離が大きい。少なくとも、2月から4月までのデータではそうだ。

2020年5月6日水曜日

新型コロナウイルス感染PCR検査の感度70%(偽陰性30%)は厳密ではないが、デマとは言えない

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PCR検査については感度が70パーセント程度と低く、偽陰性が30パーセント程度出てくるリスクがあり、精度を高めるためには複数回の検査が必要とされている」と書いてある記事に、「デマだから、それ。いい加減にしろよ。」と文句をつけている人がいたのだが、症状が出てからの日数に依存するとは言え、ここまで知られているデータからすると感度70%はそう悪い相場感ではない。

2020年5月5日火曜日

「新しい生活様式」は杓子定規に実践しなくてよいらしいものの

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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策で、専門家会議が「新しい生活様式」を提案してきた*1。専門家会議の資料に既にアイコンが用意されているので、以前から準備してきた提案のようだ。

延々と“自粛”を続けろと言っていると解釈した人が少なく無いようだが、SARS-CoV-2の流行状態で“自粛”をやめた後のガイドラインを目指している(ように読める)。しかし、十分な情報が提示されているかと言うと、そうでもない。

2020年5月4日月曜日

東京都のSARS-CoV-2基本再生産数の時系列変化を計算したら、専門家会議のと似た数字が出来た

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誰かにリクエストされたはずなのだが、誰にリクエストされたか分からなくなった東京都の基本再生産数R₀の時系列変化のプロット*1を文学的にブラッシュアップしてみたので、専門家委員会の計算と、他の実効再生産数の推定値と比較してみたところ、狙ったわけではないが、概ね、専門家委員会の計算と似た結果になった。

2020年4月25日土曜日

専門家会議が求める「人と人との接触機会を8割削減」がほぼ達成されている

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可能性がそこそこある。

4月7日の緊急事態宣言の後、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議は繰り返し「人と人との接触機会を8割削減」を求めているのだが、何時を参照点として8割減なのか、現在目標にどこまで接近できているのかはっきりしない人は多いと思う。どれぐらい感染予防とヒキコモリ生活を頑張ればよいのか。