2017年4月19日水曜日

航空力学「超」入門

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航空旅客が一般的になって、飛行機が飛ぶことに違和感を感じる人はほとんどいなくなったと思う。しかし、飛行機がどのように飛んでいるのかを知っている人は、そんなにはいないはずだ。航空機の運行に関わらない大半の人に必要性は無いので今後も増えるとは思わないが、手ごろに説明してくれる良い本が出ていた。『航空力学「超」入門』は、副題にある飛行の原理に科学で迫ると言った本では無いが*1、縦士や機関士が使っていそうな単語の意味や、共通理解としていそうな簡単な微積分が入る程度の計算式を*2、図つきで丁寧に説明していく本だ。JALの航空実用辞典と似た内容になっている。

2017年4月15日土曜日

メカニズムデザインによる過剰予約時のやりくり法

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予約していても来ない客がいるため、航空会社は席数よりも多い予約を受け付けており、予約客が多くやってきた場合は、オーバーブッキングとして予約客の(大抵はやんわりとだろうが)搭乗拒否を行なっている。緊急かつ優先的に優待客や従業員を輸送しないといけないときに座席の余裕が無い場合も、同様にオーバーブッキングとして処理が行なわれる。

2017年4月14日金曜日

こども保険は嫌税政権での現実的な妥協案

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公的年金保険料を増額して未就学児の児童手当の上乗せと保育所の拡充を図る「こども保険」だが、保険と言うよりも所得分配政策に近いので、経済学者の島澤諭氏「違和感を感じる」、中田大悟氏が「理解に苦しむ」と批判している一方で、公的年金の賦課方式において子育てをしない家計が出てくるフリーライダー問題を緩和する機能があると、小黒一正氏が『「こども保険」の理論的な整理』でその意義を紹介している。

2017年4月13日木曜日

アサド政権はいまさら毒ガスを使ったのか?

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2017年4月4日、シリア北西部イドリブ県の反政府勢力地域で、アサド政権のシリア政府軍が散布した神経系ガスによって多数の住民が死亡したとされる事件が*1、欧米で非難されている。アサド政権を容認する姿勢を見せてきたトランプ大統領も、6日、シリア政府軍に駆逐艦から巡航ミサイルで攻撃を加えた。しかし、本当にアサド政権が化学兵器を使用したかについて、疑惑の声が上がっている。

2017年4月5日水曜日

21世紀の黒い経営学

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日本人から見ると米国企業の労働生産性や収益率は驚異的なのだが、中身はそんなに良くないかも知れない。どうも古いスタイルの経営学で強調されるような話によって、経営効率が増していると言うわけではないようだ。

2017年4月1日土曜日

米国が北朝鮮への軍事攻撃を避ける理由

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朝鮮戦争の再開につながると、中国人民解放軍が出てくる可能性が高いから。朝鮮戦争から考えると蓋然性は高いのだが、最近、これがすっぽり抜けている朝鮮半島情勢や安全保障の専門家がいる。戦争平和社会学者の北村淳氏の「米国で北朝鮮攻撃が議論の的に、日本は備えを急げ ソウルは火の海に、日本も報復攻撃されることは確実」でもそうなっていたし、フジテレビの3月29日のプライムニュースでも、佐藤正久氏、高永喆氏、渡部恒雄氏と詳しそうな人が出ているのに忘れ去られていた。

人文学は何の役に立つのか?

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個人が学費を払って学ぶ意義は何か、研究・教育に公的補助を与える意義は何かと言う質問に、医歯薬系など技能や資格の習得に直結しない分野の研究・教育者はいつも回答に困っている。もっとも、多額の費用と学習努力が必要な理工学分野の方が深刻で*1、専門的な事を熱心に勉強したいわけではないが、大学卒業資格は欲しいと言う層からの需要で補助金なしに経営が成り立ってしまうので*2、人文学分野の研究・教育者がこの問いに答える意欲は低い。だからと言って、理屈をつけられないわけでもない。