平成24年版厚生労働白書は、社会保障の教科書的内容になっているが、(最近の)経済学の知見が反映されていないと感想がある。それに対して、ケインズ、ポランニー、アダム・スミス、セン、フリードマンなどの大御所経済学者の名前が散見されるのに、反映されていない「経済学の知見」とは何かと言う疑問があがっている(EU労働法政策雑記帳の後半部分)。
2012年8月31日金曜日
2012年8月29日水曜日
日韓関係の行方 - 韓国人の歴史認識を覆す事ができるか?
最近の韓国の対日強硬姿勢を受けて、日本政府が対抗措置を取るように舵を切った。竹島の領有権問題に関しては、国際司法裁判所(ICJ)への共同付託提案や提訴を中心とした外交主張を展開する方針が明確になり、従軍慰安婦問題に関しては、事実関係を明白にしていく姿勢が求められるようになった。天皇への謝罪要求に関しては、明確に拒絶する姿勢を見せている。良識的だと思うが、これらが韓国にもたらす影響についてはメディアは良く認識していないようだ。
2012年8月21日火曜日
MV-22オスプレイのローター角の変更に関して
2012年8月11日土曜日
優良顧客の消失で、売春婦の顧客獲得行動は変化するか?
エミコヤマ氏との、公権力の介入で強制的に売春婦の顧客が取り締まりを受ける需要抑制アプローチで、売春婦がサービス供給量を増やすかと言う議論に関して、「売春需要が下がると売春供給が増える事はあるか?」の別解を整理したい。
まず大前提になるが、需要抑制アプローチは、避妊や感染症対策に非協力的で、暴力を振るったりする不良顧客の比率を多くするはずだ。失う物が多い人ほどリスク回避的になるため、売春婦の優良顧客は警察の取り締まりに敏感であろう。
2012年8月10日金曜日
売春需要が下がると売春供給が増える事はあるか?
公権力の介入で強制的に売春需要が下がったときに、売春供給が増えうるかと言う、とても政策論争に密着した質問がエミコヤマ氏から飛んできた。結論は、ありえる。
ディスカッションしたのだが、整理整頓せずに話して混乱させてしまった気がするので、図示してその例を示したい。開発経済学では著名なHousehold-modelモデル*1を売春市場に当てはめることで、そのような現象を考える事ができる。
2012年8月9日木曜日
性産業需要抑制アプローチを図解する
エミコヤマ氏が「性産業の需要を減らす」アプローチが、性労働に従事している人にとって有害でしかない理由を説明している。話がちょっと長いので、図を使って整理してみたい。
売春婦では無く顧客を取り締まるので、逮捕されると困る優良顧客がいなくなって*1需要が下がり、避妊や性感染症を気にしない不良顧客だけが残ると言う論理のようだ。また、売春婦は行き場が無い人々なので供給の価格弾力性は垂直*2となる。需要と供給の図にしてみよう。
2012年8月8日水曜日
原発ゼロの象徴にクラゲ? ─ 火力発電所の取水口を見てから言え!
超党派の国会議員グループ「原発ゼロの会」は7日、メンバーが選挙公約に掲げる原発依存度ゼロを示すマークにクラゲを採用すると発表したそうだ(時事ドットコム)。
確かに原発はクラゲで止まるが、火力発電所も止まる。熱源は異なるのだが、原子力も火力もタービンの冷却に海水を使う事が多く、取水口にクラゲが出たら止まる。7月27日に兵庫県赤穂市にある赤穂火力発電所2号機がクラゲで運転停止をしたが、6月にも南港発電所や姫路第2発電所がクラゲで出力抑制をよぎなくされている(朝日新聞)。
2012年8月7日火曜日
2012年8月6日月曜日
経済評論家・三橋貴明のTV番組での放言に関して
TV番組「たかじんのそこまで言って委員会」での経済評論家の三橋貴明氏の発言をまとめたブログのエントリーがあったので、幾つかボケにツッコミを入れてみたい。全般的には、個別の政策がどういうメカニズムでどういう効果があるのかほとんど説明できていないのが気になるが、細部を幾つか指摘する。
2012年8月5日日曜日
無限に投資しようとする資本主義と、投資量が一定の資本主義
稲作経済で世代間の不公平の説明を試みたエントリーに、はてなブックマークで@himaginary_氏に「種もみと糧もみ」と言うエントリーを紹介された。ソ連で投資と消費の配分が上手く行かなかったと言う話で、世代間格差の話とは種もみしか共通事項が無いが、二つの点が気になった。
2012年8月4日土曜日
風力発電は垂直型タービンの時代へ
どんどん大型化して効率が良くなっている風力タービンだが、そのデザインが大きく変わり、垂直軸タービン(VAWT)が主流になる日が来るかも知れない(DVICE, Sandia)。
2012年8月3日金曜日
2012年8月2日木曜日
企業部門の貯蓄増加についての簡単な考察
「企業には貯蓄など無い」と書いてから、@himaginary_氏から色々とコメントを頂いているのだが誤解されていそうな面もあるので、発言の意図を明確にしてみたい。
つまり、(1)企業の現金資産と内部留保が増加する事は、投資家から見ると再投資の側面があるので、企業の「貯蓄」と言うより預かり金に近い。(2)企業の設備投資意欲の減退は、企業の貯蓄増加と投資家の過剰投資のどちらで表現しても同じ現象である。(1)と(2)の意味で、ここ数日の少子高齢化の議論とは強い関連が無い。
2012年8月1日水曜日
稲作経済で考える、少子高齢化と世代間不公平の問題
疑似科学ニュースさんから返信が来た。前のエントリーの説明に良く無かったので、逆に混乱を産んでしまったようだ。原材料や中間財が無数にあり、連鎖的にお金が流れていく事を考えると混乱するので、単純化して、高齢化が問題になっていて、世代間の不公平の是正が必要な理由や、なぜ貯蓄が低下すると考えられるかの説明を試みたい。
反原発デモに中核派と革マル派と全共闘と労組と9条の会と連合空港反対同盟などが満載の件
官邸周辺などでの反原発デモが続いている。海外メディアでも大きく取り上げられているようだ(BLOGOS)。
マスコミによると「インターネットなどの呼びかけで集まった大勢の人たちが参加」と言う事なのだが、掲げられたノボリを見ていると、中核派や革マル派、全共闘、労働組合、はては9条の会や連合空港反対同盟などが参加しており、政府政策に反対する政治集団の見本市化している。