F-22とEF2000のドッグファイトの記事に関連して、現代戦で有視界戦闘はあり得ず、F-22が敵機を有視界外(BVR)から撃墜できると言う見解が多く出されているが、さすがに楽天的かもしれない。少なくとも最近までの実戦分析からは、BVRからの空対空ミサイル攻撃が万全では無い事を示している。
1991年以降、米軍が空戦で撃墜した61機中、20機がBVRからの攻撃だそうだ。このうちAIM-120ミサイル*1によるものは10機あるようだが、うち4機は視界内戦闘になっている。残りの6機は13回の攻撃*2によるもので、撃墜率は46%だ。しかも、AIM-120が電子妨害装置(ECM)が有効な機体を撃墜した形跡は無い(RANDプレゼン資料の23~25ページ)。
"First look, first shot, first kill"の原則から考えるとF-22ラプターの優位性は揺らがないわけだが、機体の高性能レーダーが必ずしもFirst lookを保証するとは限らない以上は、無敵ではないと言う事になる。また、空自のスクランブルのように、侵入者を視認する必要がある場合はBVRから攻撃を行えない。
1 コメント:
そりゃ米軍側もステルス機ではないからね
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