経済・環境ジャーナリストの石井孝明氏の原発は経済性に優れていると主張するエントリーに、原発のコストは低くなく、むしろ太陽光発電を推進すべきだと反論するエントリをスクリプト言語Perlの日本語モジュールの整備で著名な小飼弾氏が書いている。小飼弾氏は70年代、80年代に作成された原発の設置許可申請書の発電原価を元に議論しており、2011年の現在には不適切となっているので、問題点をまとめておきたい。
1. 最新設備で比較すると、原発は最も廉価な発電方法
石井氏の指摘が概ね妥当であるが、原発は最も廉価な発電方法であることを再確認しよう。電気事業連合会(2004)『モデル試算による各電源の発電コスト比較』によれば、割引率3%、運転年数40年、設備稼働率70%で評価すると、原発が最も発電原価が安い。なお、モデル・プラントは比較的新しい設備となっているため、最新設備での比較と考えてよい。また、後述するが化石燃料価格は急騰しているため、火力発電所のコストはもっとあがっている。
プラント種類 | 利用率 | 発電原価(円/kWh) |
---|---|---|
一般水力 | 45% | 11.9 |
石油火力 | 70% | 11.2 |
LNG火力 | 70% | 6.5 |
石炭火力 | 70% | 6.2 |
原子力 | 70% | 5.9 |
なお、電気事業連合会(2004)のモデルには、廃炉コスト(原子力発電施設解体引当金総見積額)と原子燃料サイクル・コストが含まれている。
2. 原発依存度の高い国は、電力料金が安い
IEAの統計と、エネルギー白書(2010)の電気料金の国際比較をまとめると、以下の表のようになる。2008年基準の電力価格だが、概ね原子力に依存度が高い国(フランス、韓国)は電力料金が安く、風力発電やバイオマスに依存度が高い国(ドイツ)は電力価格が高い。特に、為替変動の影響を受けない同じユーロ圏内の、原子力大国フランスと風力発電推進国のドイツの電力価格の差は注目に値する。
国名 | 原子力 依存度 |
太陽光 依存度 |
風力 依存度 |
バイオマス 依存度 |
家庭用 (USD /kWh) |
産業用 (USD /kWh) |
---|---|---|---|---|---|---|
フランス | 76.4% | 0.0% | 1.0% | 0.4% | 0.169 | 0.060 |
韓国 | 33.8% | 0.1% | 0.1% | 0.1% | 0.089 | 0.060 |
日本 | 23.9% | 0.2% | 0.2% | 1.4% | 0.176 | 0.116 |
ドイツ | 23.3% | 0.7% | 6.4% | 3.1% | 0.263 | 0.109 |
米国 | 19.2% | 0.0% | 1.3% | 1.1% | 0.114 | 0.070 |
英国 | 13.5% | 0.0% | 1.8% | 2.1% | 0.231 | 0.146 |
イタリア | 0.0% | 0.1% | 1.5% | 1.4% | 0.305 | 0.290 |
風力・水力発電所などの自然エネルギーは設置条件があるため、各国の事情で利用可能な発電方法は大きく異なるが、原発の存在が電力料金をあげてはいないと言える。
3. 日本の原発の発電コストは、さらに改善する余地がある
発電コストは設備稼働率と、原油やLPGガスなどの燃料原価に依存する。その潜在的な危険性から、軽微な事故でも厳しい検査をされる日本の原発なので、米国に比較すると平均稼働率が低くなっている。戒能(2009)「原子力発電所の稼働率・トラブル発生率に関する日米比較分析」によれば、米国の平均稼働率は90%台であるのに対し、日本の平均稼働率は60%台である。トラブル発生後の再稼動までの期間が長いのが原因だが、日本の原発の発電コストは、さらに改善する余地があるとも言える。
4. 火力発電所の発電コストが急騰中
原油や石炭などの化石燃料の価格は急騰している。以下の表は、原油価格の推移(Energy Information AdministrationのNYMEX4月先物データから編集)だが、近年の高騰は明らかだ。近年の火力発電所の主力燃料はLPGだが、LPG価格も高騰している(LPG Fuel Prices - Historical Graph Updated Daily)。
理由は供給の伸びを上回る需要の伸びで、東南アジアや中国の経済成長が理由にある。省エネルギー化が進んだとしても、もともとエネルギー消費の少ない新興国でのエネルギー需要を抑える事は不可能なので、この状況は年々悪化していくと考えられる。
追記(2011/4/8): LNG価格はリーマン・ショック後は下落しているが、新興国の需要は堅調であり、長期的に上昇傾向であると考えられる。
5. 太陽光発電の問題点
環境保護派は太陽光発電に期待をかけるが、太陽光発電は高コストで経済的ではない。シリコンやアモルファス等の材料価格が高く、エネルギー変換効率が低いためであるが、ここ数十年間、その傾向は変わっていない。計算方法にもよるが、現在の電気料金の2~3倍のコストがかかると言われる。
また、需要に応じた発電量の調整は全く不可能だ。日中の発電量が多い特性があるものの、気温があがると発電効率が低下する傾向もあり、夏場の電力需要とソーラー・パネルの発電量のピークは一致しない。
太陽光パネルは一度設置すると保守費用が少なく、CO2排出が無いメリットがあるので、生産費用が下がるか、変換効率があがるかすれば、劇的な変化をもたらす可能性もあるが、現時点の日本では主なエネルギー源にはなりえない。
関連記事(2011/4/2追記):
- 太陽光発電の素晴らしい点、不足している点
- CO2の25%削減を覚えていますか?
- 闇の勢力と夢の発電技術 - 風力・潮力発電・地熱発電の問題点
6. 原子力は推進するしかない
今回の災害で、福島第一原発が受けた被害は少なくない。住民の集団避難などの影響も大きい。放射能漏れもあった。しかし数百年に一度の規模の災害で、最も旧型の原子炉が、健康被害が無い程度の放射能漏れを引き起こしたに過ぎない。原子力保安委員が、津波を考えて安全評価をしていたかは疑問はある。しかし、それと原子力開発の是非は別だ。
化石燃料価格の高騰、地球温暖化対策としてのCO2削減の必要性、エネルギーに占める電力依存度の高まりを考えると、原子力開発の推進は国是となっている。感情的な原子力開発の停滞は、将来にエネルギー問題を先送りするだけだ。極端な話、石油が枯渇したときに高速増殖炉が実用化されていなければ、自動車に乗ることもできなくなるであろう。
42 コメント:
なんだこの提灯記事?反吐が出る( ゚д゚)、ペッ 。
自分が言いたかったことを全て書いてくれています。
感情論だけで「原発反対」と唱えるのは簡単だけど、
もっと論理的に考えてどの発電方法を推進するのか決めていって欲しいです。
反対派には、なんでわざわざ推進する人がいるのかを考えて欲しいです。
現実にはそうなんですけど、何せこの原子力行政は国民をまともに説得できませんでした。
「へどが出る」で議論を終わらせるほうにも問題があるし、それで説得できないからと「安全だ」としか言わない方も問題があります。
こういった国民性では、原子力のリスクを適切に管理できなかったのも当たり前なのかもしれません。
ただ、自分の周囲だけで見る限り感情論的な原発反対派は年寄りばかりですので、合理的に考えていくことを辛抱強くやっていくしかないでしょう。
とくに今のマスは感情論が強いので、まともな議論はしばらくできません。
日本の地位が落ちるところまで落ちて始めて気がつくのかな。
>数百年に一度の規模の災害で、最も旧型の原子炉が、健康被害が無い程度の放射能漏れを引き起こしたに過ぎない。
いやー、原発建設地の住人がそんな説明で納得すると本気で考えてます?放射能入りの水を赤ちゃんに飲ませたがる親なんて存在するわけないじゃないですか。
だれもがあなたみたいな命知らずの荒くれ者じゃないんですけど。
コストに関しても今回の事故でハネ上がってますよ。賠償金やら事故原発の処理やら何十兆かかるんでしょうね。原発のコストが安いなんて戯言はだれも信じませんよ。
電気事業連合会のモデルには参入されていない隠れた費用が原発にはあります。実績原価をどの電力会社も公表していないので、モデル原価でコストを語るのは問題があると言わざるを得ません。もちろん、すぐに原発を撤廃しろなどという感情的な反対論が非現実的なのは言うまでもありません。
稼働率の低さですが、地震の多さ一つくらべても災害罹災率が異なる国と比べても仕方がありません。
それに代替発電は太陽光だけではありません。高温岩体発電などは現在稼働している原発と電力単価が変わらないという試算が出ています。何が何でも原子力という主張も近視眼的ではないでしょうか。
河野太郎議員がその試算は内訳不明なことを述べています。:原子力をめぐる不透明さ http://bit.ly/eVI989
揚水などを含めたコスト計算はこちら。
『「原子力発電は安い」は嘘。その理由は?」 http://www.greenaction-japan.org/internal/101101_oshima.pdf
大島堅一氏による原子力委員会公聴会への提出資料はこちらです。 http://bit.ly/hBIu6K
今回の事故で廃炉と補償、保険金と最終処分場のコスト、さらなる耐震と防波のコストも増え、しかも燃料の供給も先細り。高速増殖炉は50年足踏み状態のスジの悪い技術。
じゃあなぜやってる国があるか。それは軍事上の要請です。核で他国を脅しつけたい場合は原子力を持っとくといいでしょうね。
原子力は経済には引き合いません。軍事のオコボレ技術です。
>> はふはふ男爵 13世さん、suさん
コメントありがとうございます。
>> mzchさん
コメントありがとうございます。
電気事業連合会のモデルに算入されていない「隠れた費用」は存在すると思います。しかし、同モデルが出されてから原油価格が約5倍になっている事は注意を払う必要があります。
稼働率の低さについては、本文中にもあげましたが戒能(2009)で分析で、トラブル発生率は日本の方が低いと主張されており、復旧までの時間がかかるのが問題のようです。
原発以外の安全で環境負荷が低く、二酸化炭素を排出せず、経済的な発電方法は模索していく必要はあると思います。高温岩体発電は温泉資源などを浪費しない、火山国であるわが国では将来有望な発電方法の一つでありますね。
ただし、まだ実用化されているわけではありません。新エネルギー・産業技術総合開発機構のプロジェクトは2003年で頓挫し、他国でも研究開発段階です。また、期待される発電総量は2,900万kW/hであり、福島第二原子力発電所の7倍弱の規模でしかないので、火力や原子力を代替できる可能性は高くは無いと思います。
送電コストも考慮に入れたほうがいいのではないでしょうか?東京で原発を作れない以上、送電コストを無視するわけにはいかないでしょう。(送電コストのほうが発電コストよりも高いと聞きました。)
>>たわふさん
コメントありがとうございます。
電圧をあげる事で送電損失を抑えているので、大きなロスではないようです。
なお、東京電力の高電圧の基幹系統のロスは2~3%程度らしく、発電所との距離が大きなコスト増にはならないようです。
私も講演会で聞いただけなので詳しくは分からないのですが、ネットで調べてみると、
http://www.nuketext.org/yasui_soudenhiyou.html
1kWhあたり約 2.17円とあります。
原子力の5.9円という数字にこれははいっているのでしょうか?逆に5.9円は、どこまでのコストが入っているのでしょうか?
他、原子力に特化したコストといえば、使用済み燃料棒の管理維持費用があると思います。燃料棒は使用後数十年単位(50年とかでしょうか?)で管理しないといけいないと聞きました。現在、中間貯蔵施設がある?これから建設する?ようではありますが、最終処分場の建設のめどさえたっていないようです。この辺のコストは、5.9円に入っているのでしょうか?
私は講演会で聞いただけなのでよくわからないのですが、ネットで調べると
http://www.nuketext.org/yasui_soudenhiyou.html
1kWhあたり約 2.17円と書いてあります。原子力の5.9円/kWhに含まれているのでしょうか?
また、原発に特化したコストとして、使用済み燃料棒を数十年単位(50年くらいなのでしょうか?)管理しなければならないですが、その管理に、中間貯蔵施設と最終処分場が必要です。中間貯蔵施設は現在あるのか?もうすぐ建築される?のか分かりませんが、最終処分場は建設の目処さえたっていません。5.9円にこのコストは含まれているのでしょうか?
代替エネルギーは太陽電池だけではなく、風力発電や燃料電池(コージェネレーション)などもあるので、それらも考慮に入れる必要があるでしょう。
LNGは、日本近海でも採掘できる可能性があるので、今後有望だと思えます。
今後、原子力の比率が下がるのは不可避でしょう。世論が許すわけがないからです。代替エネルギーについて、真剣に検討するべきなのです。電気料金が2倍になるくらいは仕方ないと思えます。
>>toworuさん
コメント、ありがとうございます。
風力発電は、立地条件と天候の影響が大きいですね。
燃料電池は、ガス等の化石燃料か、他の電力で電気分解した水素に頼る必要があります。
LNG火力は、CO2を排出するので問題ですし、採掘元がどこでもLNG価格の上昇が問題になるでしょう。
電気料金に関しては、経済性と安全性のバランスがあるので、今後のエネルギー政策の見直しで議論されるのでしょうね。
んー、文中に
『数百年に一度の規模の災害で、最も旧型の原子炉が、健康被害が無い程度の放射能漏れを引き起こしたに過ぎない。』
とありますが、その現実でこの騒ぎですよ?
さらに言えば、健康被害が無いというのも「短期的には」という
枕詞がついたもので、実際どうなるかは今後数十年の結果待ちです。
もちろん、「今後は二度とこのような事故が起きないよう徹底した
安全管理を行い、施設の耐用年数が過ぎたら手間も時間もかからず廃炉に
できる技術が確立」できたなら原発存続どころか推進にも賛成するところですが。。
今回の経過と対応をみるに、人間が管理している以上はどうしても
同じことがまた起こりうるのを否定できない気がします。
今後はどこでも原発の設置に消極的になることは間違いないので、
代替エネルギーの研究開発を早急に行い、全世界に先駆けて無原発の国を
実現することが、結果的に最高の国益になるのではないかと思いますがどうでしょうか。
>>komoさん
コメントありがとうございます。
> その現実でこの騒ぎですよ?
騒ぎは大きいですが、まだ福島県が無くなった分けではありません。今のところは、地震直後に無くなった方を除いて、死亡者も0名です。
> 実際どうなるかは今後数十年の結果待ちです。
チェルノブイリの経験から言えば、健康被害が観測される可能性は薄そうです。
> 人間が管理している以上はどうしても同じことがまた起こりうる
災害・事故のプロセスを詳細に追ってから、対策が可能かは評価すべきだと思います。女川や福島第二の被害程度が少ないところを見ると、十分に対策は可能だと思います。
かつて金融工学の世界では、確率の少ない相場変動は「ありえないこと」として無視できることを前提としたブラック-ショールズ方程式が脚光をあびました。しかしそれは、発案者の運用する巨大ファンドLTCMの破綻によって完全に否定されました。たとえ確率が低くとも一たび発生すると破局的な影響をもたらす事象は、「ブラックスワン」と呼ばれ、こんにちの金融工学はそれを前提とした理論へと進化しています。
今回の事故で私たちが学習したことは、「原子力発電所の苛烈事故は起こりうる」ということです。その発生を無視した電力施策には意味がありません。
福島第一原発の事故は、東京電力が直接賠償するべき直接の被害だけで数兆円にのぼるでしょう。また事故により毀損された「日本ブランド」による直接・間接の被害は数十兆円になると考えられます。今後の原子力発電の推進は、そのコストを織りこんだうえで考える必要があります。
「事故が起こらないこと」を前提としたコスト試算には意味がありません。
高速増殖炉!?
これはまた随分と先のことをお考えですね。
でもまず足元を見ましょう。
「もんじゅ」をきっちり始末してからにしましょうよ。
亡くなった2人の社員の方に報いるためにも。
>>holenailthaw さん
コメントありがとうございます。
現在の軽水炉だけでは、原子力の残資源量は限られてしまいます。高速増殖炉は、ナトリウムを用いる危険性がある一方、常圧運転で安全性が高い面もあるそうですよ。
なぜかBLOGでSPAM分類になっていた分に、遅ればせながら返事します。
>> .g さん
> 合理的に考えていくことを辛抱強くやっていくしかないでしょう。
コメントありがとうございます。注意深く扱わないと危険な技術なのは確かなので、安全管理も、世論の説得も忍耐力が必要ですね。
>> yoshiyuki さん
> 放射能入りの水を
コメントありがとうございます。放射性物質もごく微力だと危険とは言えないようです。
また、廃炉コストのコストはB/Sに計上済みだと思います。賠償金額は注目ですね。
>> masaharu さん
コメントありがとうございます。今回の災害での処理費用は、最終的にどの程度になるかは注目ですね。廃炉コスト自体は、計上済みであると思います。
>> たわふ
コメントありがとうございます。5.9円/kWhに、原子燃料サイクルコストも計上されているようですよ。
>> T.TANAKA さん
コメントありがとうございます。
「今回の事故で私たちが学習したこと」は、明治三陸津波を越える大災害でも原発損害は限定的であったと言う事と、福島第一の被害程度が重く、福島第二と女川の被害程度が軽かったと言う事です。得られた知見を将来に行かしていく事が、より安全で、より効率的な社会を作る事だと思います。
>> T.TANAKA さん
余談ですが、金融工学の失敗としてLTCM破綻を引用されていますが、あれはロシアの通貨危機・財政危機が原因です。
「国際金融」の専門家から見ると、途上国のデフォルトはオイルショック後は年に数回と頻繁におきる現象(AERに論文あります)なのですが、「金融工学」の専門家はご存知なかったみたいですね。
> 数百年に一度の規模の災害で、最も旧型の原子炉が、健康被害が無い程度の放射能漏れを引き起こしたに過ぎない。
今後数十年以内にもっと大きい地震がきて、もっと新しい原発が、もっと大規模な放射能漏れと経済損失を引き起こしたら、コスト計算を根本からやり直すことになりますよね?
そういう意味では、原発の全ライフサイクルコストはまだ未知数です。
原発の適正コストを算出するには原発の歴史が短すぎると思います。
上記の人がブラックスワンと言ったのはそのことだと思います。
uncorrelatedさん
お返事ありがとうございます。uncorrelatedさんと私では,今回の事故による損害額の想定に関して,直接被害で一桁,間接被害でそれ以上のひらきがあるようです。これについては,事故後数年をまたないと本当のところはわからないでしょうね。
LTCM破綻の原因になった相場変動が頻繁におきる現象だということは,「全ての金融工学の専門家が知らなかった」わけではないでしょうが,すくなくともショールズ達は知らなかったようです。
同じように,(人的要因であれ自然災害要因であれ)原子力発電所の重大事故が数十年に一度の頻度で起こるということは,日本の原子力行政の中枢にいる専門家たちは知らなかった(か,故意に無視し続けてきた)ようです。他の多くの専門達が指摘していたにもかかわらず。
毎年何千人も死者を出している自動車にくらべ,今回の原子力発電所事故では一人の死者も出ていない,という主張もみられます。しかし,今日の自動車社会は「死亡事故はおこらない」ことは前提となっていません。ある程度の死亡事故が起こることを前提に,保険の義務化や運転者の行政処分・刑事処分などがさだめられています。
今後の原子力施策は「事故は起こらない」から「事故は起こりうる」への変更を強いられる。それだけは間違いないでしょう。
>>DQN さん
コメント、ありがとうございます。
コスト計算に関しては、来る災害を予想可能と見るか、自然災害は人智を超えており成す術が無いと見るかで、見方が変わるようですね。
>>uncorrelated さん
御返事ありがとうございました。
でも「もんじゅ」についてはコメントはいただけませんでした。
残念です。
>>holenailthawさん
すいません、以下の文の意図が分かりませんでした。
>「もんじゅ」をきっちり始末してからにしましょうよ。
もんじゅは修理方法が承認された状態で、今年度中には再度、稼動し実験を再開するようです。
もんじゅは原子力開発の中核なので、着実に技術開発を進めて欲しいですね。
原発が低コスト?
廃炉後のことも考えているんですかね?
廃棄物もずっと管理するのに?
http://www.youtube.com/watch?v=AvCCKrMw7gg
>>hiro さん
コメントありがとうございます。
電気事業連合会(2004)『モデル資産による各電源の発電コスト比較』には、廃炉コストも、廃棄物のリサイクル・コストも算入されいていますね。
http://phaya.blog18.fc2.com/blog-entry-362.html
LNGが値上がりって、情報が古すぎます。
廃炉費用も見積もってあるって、見積もっただけで、実際に廃炉したものはまだひとつもないんですよね(東海で頑張ってますが)。
そして、地震国日本ではもっとコストをかけて安産対策するべきだったのを、ダンピングした挙句にこのざまです。
>>ulickさん
コメントありがとうございます。
リーマンショック後にLNG価格は下落していますが、今回の災害後に価格が上昇していますね。
LNGは原油に比べれば中国等の新興工業国での消費が少ないようですが、化石燃料の供給が限られる以上、エネルギー需要の伸びに比例してLNGの価格も上昇していくはずです。
想定される廃炉費用が実際と乖離している可能性は否定できませんが、考慮に入れているのは間違いないようです。安全対策については、もっと費用をかけるべきでしょうね。
最終的は放射性廃棄物の処理についてはどうお考えですか?
NUMOが進める地層処理は、この騒ぎでもはやどこの自治体も受け入れ不可能でしょう。
原発を動かす限り、1万年も管理が必要な放射性廃棄物がたまっていきます。 われわれが便利に豊かに暮らすために、子供たちにつけを回してのよいのでしょうか?
>>junjiro さん
コメントありがとうございます。
地層処理で特に大きな問題は無いと考えていますが、高速増殖炉で高レベル廃棄物はなるべく減らし、かつ燃料を有効利用することが大切だと思います。
返信ありがとうございます。
今回の地震で、陸地が数メートルも移動した、という事を考えても、地層処理に危険があるという意見には説得力があります。
また技術的には可能だとしても、社会的に不可能になったと思っております。 もういくらお金を積んでも、受け入れる自治体はないでしょう。
高速増殖炉も同じで、震災前にもかなりの反発がありましたから、今後推進するのは難しいと思います。
また原発発電コストの計算にしても、事故が起きないという前提でのコスト計算で他の方法と比べる事にはもはや意味はありません。
事故が起きた時の巨大な損失を計算に入れると、原発は一番の高コストになると思います。
廃棄物の問題、コストの問題から、
脱原発は利にかなっていると、私は思います。
>>junjiroさん
今回の地震で陸地と地下のどちらが変化が少なかったのかは再評価が欲しいところですね。また、地下で容器などが壊れたときの放射性物質の流出範囲なども、再評価がいるでしょう。
問題は、事故防止策がどこまでとれるか、事故防止策にどの程度のコストがかかるかです。福島第二や女川の被害が限定的であったことを考えると、現在の所は現実的な対策がとれると考えています。
弾氏から反論が出ていると思います。
原発から20km圏内で津波に遭ったため、助からなかった方が、かなりいらっしゃいます。少なく見積もっても数10人といったレベルでは収まらなさそうです。それを踏まえても同じ記事になりそうでしょうか?
http://bit.ly/gRCAJE
(投稿に失敗したようですのでもう一度。二重投稿になってしまったら申し訳ありません)
弾氏から反論が出ていると思います。
http://bit.ly/fTfwpr
原発から20km圏内で津波に遭ったために助からなかった方が、かなりいらっしゃいます。少なく見積もっても数10人といったレベルでは収まらなさそうです。それを踏まえても同じ記事になりそうでしょうか?
>>tadaさん
コメントありがとうございます。小飼氏からの反論には、再反論させていただきました。
http://www.anlyznews.com/2011/04/blog-post.html
津波での被害者を踏まえても、主張を変える必要は無いと考えています。三陸沖で救助された人はほとんどいない事を考えると、原発災害と津波被害者は無関係だとして考える事ができると思います。
>>uncorrelated さん
御返事ありがとうございました。
>もんじゅは修理方法が承認された状態で、今年度中には再度、稼動し実験を再開するようです。
工程表を見ると修理、というか原子炉に穴を開けて落下物を引き上げるという事故処理の終期は明確に示されていません。当然ですね、世界で初めての作業ですから。
なお、もんじゅについては「25年かけて発電実績ゼロ」という実験結果、火災事故の際の度重なる情報隠蔽・改竄、及び今回の事故の後処理の困難さから「高速増殖炉の実用化は困難」という結論が出たとするのが常識的だと当方は考えます。
>>holenailthaw さん
今、引き上げ装置の作成中ですが、確かに細かい日程は記載されていませんね。
http://www.jaea.go.jp/04/turuga/monju_site/pdf/koutei.pdf
計画としては、今年度中の再臨界を目指しているはずです。
25年かけて発電実績ゼロなのは、政治的理由で10年ほど止まっていた理由が大きいのだと思います。
ほかの人も書いていますが、「数百年に一度の規模の災害で、最も旧型の原子炉が、健康被害が無い程度の放射能漏れを引き起こしたに過ぎない」は根拠のない観測であり、反発を当然招きます。この記事の本体はロジカルに書かれているのに残念です。
ほかにも「日本の原発の発電コストは、さらに改善する余地があるとも言える」もきわめて疑わしい。津波対策一つをとってもたいへんなコストがかかるはずです。
>>mmu**ta44 さん
コメントありがとうございます。
数百年に一度と言うのは、今回の規模を上回る津波の形跡が発見されていないそうなので、そう書きました。
また、健康被害が無い程度の放射能漏れに関しては、議論はありますが、低レベル被曝に関して健康被害が確認されていない事から、そう書いております。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110501/dst11050107010003-n1.htm
健康被害がある土地を立ち入り禁止にしたから健康被害がないだけです。双葉町に住んでたら間違いなく健康被害が出ますよ。また、日本政府は核燃料サイクルに高速増殖炉を組み込むつもりです。これが成功すればウランの再利用で2000年間は使えると言われています。今の政府の想定では500年に一回大規模な事故が起きるのですから、これから4度も事故を起こす気なのですよ?
「原発を1分くらい動かしても、前と同じような事故など起きないだろう」というのは甘えだ。
原発を動かすと、どのくらい事故のリスクを背負っているのか試算してみる。
以前の原発の保険料は1億円/年・基で保険金は300億円という設定だったので、
過酷事故の発生頻度は300億円÷1億円で300年/基という推定だったそうだ。
でも、実際には、政府が陰で税金で負担した事故処理費用も含めると、
過酷事故の処理費用は30兆円を超えており、保険金は30兆円は必要だ。
そこから逆に必要な保険料を計算してみよう。
30兆円/基÷300年=1000億円/年・基 だから、
正しい原発の保険料は1000億円/年・基となる。
標準的な100万kW級原発の稼働率を70%とすると
1年で原発1基が作り出す電気は60億kWhだから、
原発の電気の保険料は17円/kWhとなる。
公表されている原発の電気の原価は6円/kWhでも、保険料を上乗せすれば23円/kWh。
これは高いとされている石油火力発電12円/kWhの2倍にもなる。
風力発電や地熱発電と大差ない。
原発の電気は、事故の後始末費用とか、放射性廃棄物の管理費用とかを
先送りできるので、安く見えているだけなのだ。
事故の保険料を引き当てさせれば、原発の電気は高い。
だから、「福島の徐染費用は電気代に上乗せするな。でも原発の電気は安い」
という妙な論理が主張されることになる。
さらに放射性廃棄物の処理費用がここにはきちんと計上されていない。
その費用も引き当てさせておくべきだろう。
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