Izismileに、衛星写真で見た世界の都市の変化写真があがっていたので、そのうち6都市の写真を紹介したい。
何度か人工衛星から見える風景を紹介しているが、同じ年を月日を置いてみると、その変化が良く分かって興味深いものだ。
1. インドネシア・ジャカルタ
インドネシアの首都ジャカルタは、東アジアの奇跡と言われる経済発展に伴い人口の過密化が進んだ。2010年で2,200万人の人口を抱える。衛星写真でも、1976年と2005年では明らかに都市の状態が異なっている。日本製の中古のバスや電車に、危険なレベルで乗客が乗り込んでいるのを見たことがある人も多いであろう。
2. 米国・ロサンゼルス
2009年時点で380万人を超える全米で2番目に大きい都市であるロサンゼルスは、ヒスパニック系の移民を多く抱え、最も成長しつつある米国の都市の一つでもある。1984年~2009年の衛星写真の変化は、市街地の拡大を明確に現している。
3. アラブ首長国連邦・ドバイ
UAEを構成する首長国の一つドバイは、近年は周辺の原油産出国の貿易・商業の最大の中心地と発展してきた。2000年~2010年の衛星写真の変化は、沿岸部のドバイ・ワールドなどの出現を写しており、近年の建築ラッシュを明確に物語っている。2009年以降は経済的に不調を伝えられており、過去10年間の発展は特別な時代として記憶されると思われる。
4. 中国・成都
成都市は人口1,000万人を超える中国の内陸部主要都市で、中国の経済成長に伴い発展を続けてきている。1990年~2000年の衛星写真も、市街地の拡大を良く表している。インフレの高まりに伴い、経済成長の減速が予想される中国経済だが、成都市の発展も穏やかになると考えられる。
5. エジプト・カイロ
カイロは周辺人口を含めると1,600万人を超える世界有数の大都市で、アフリカで最も巨大な都市だ。1965年から1998年までの衛星写真は、首都カイロの緑地の減少を示しており、人口増加と都市の過密化を表している。衛星写真は10年前のものになるが、この傾向はここ10年間でも変わっていないようだ(JCCA)。
6. カナダ・カルガリー
カルガリーはカナダ有数の石油・天然ガス産業が主要産業である都市であり、日本では1988年の冬季オリンピックの開催地として知られている。1990年から2000年の変化は目をひくものでは無いが、都市が郊外に拡大し、中心部に緑地が増えたように見える。
7. まとめ
環境破壊を衛星写真で見ると、その影響が如実に分かって危機意識を高める効果があるが、単純に都市の変化を見ているだけでも興味深い。変化が大きい都市では交通問題などが発生しており、都市の拡大は必ずしも良い事ではないが、俯瞰している限りは面白いものだ。
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