前参院議員の蓮舫氏の芳野連合会長批判を、朝日新聞の今野忍記者が批判し、是非をめぐって論争になったのだが、唐突に今野記者が謝罪をした。しかし、蓮舫氏は「終わらせません」「弁護士に相談します」「朝日新聞への抗議ならびに質問状を出したい」と腹の虫が収まらないようだ。今度はこの蓮舫氏の態度に批判が集まっている*1。
今野氏のツイートのどこが蓮舫氏の勘に触ったかは明確ではなく、「ザ蓮舫さん」「自分中心主義」と言う部分が問題だったのかも知れないが、選挙前や選挙中の蓮舫批判から考えると「共産党とべったり」が気に障った蓋然性が高い。「共産党とべったり」は、無党派層を立憲民主党から剥がし、立憲民主党と共産党の選挙協力の影響を相殺したい他党の支持者や、共産党を目の敵にしている連合会長のレッテル貼りな面があって*2、立憲民主党(系)の政治家の皆さんは神経質になっているスローガンの派生だ*3。しかし、不法行為に認定されそうにはない。また、今野氏に社会的圧力をかけたら、今野氏と同様に蓮舫氏を非難してきた人々が収まるという話でもない。
論点を他に持っていく方がよい。議論のアジェンダ設定力は、著名人の武器だ。蓮舫氏も「私は…労働条件改善を強く提案。若者の雇用環境改善も提案しました。」と自分の主張を振り返っているが、そういう方向で自己アピールを行う方が望ましい。ホワイト蓮舫戦術。逆に「自民党は創価学会にべったり」「自民党安倍派議員は統一教会と政策協定を結んでいた」と他党を批判しだすブラック蓮舫戦術もある。これらは蓮舫氏への批判者が嫌がる話題だ。
蓮舫氏が一部界隈から強く嫌われているようではあるが、選挙戦後に蓮舫バッシングが起きているというほど論調が変化しているようには思えないし、前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏がメディアに精査されているので、もふもふ動物と戯れる動画を粘り強く流してイメージを刷新しつつ、世論が落ち着くまで潜んでいる方が得策な気がするが、黙っていたくなければアジェンダ設定力を上手く使おう。2020年の野党系候補宇都宮健児氏の得票率は13.76%で、2024年の蓮舫氏は18.8%なので、石丸伸二氏の人気にも関わらず、前回よりもより多くの票を獲得できている事すら、蓮舫批判者にはあまり知られていない。
*1「ザ蓮舫」「共産党とべったり」「自分中心主義」→ 批判 →「不適切な表現がありました」→「終わらせません」「弁護士に相談します」 - Togetter [トゥギャッター]
*2立憲民主党が頼りにならないので、熱心に選挙活動をした共産党が、蓮舫氏の得票に対して大きく貢献したというような根拠はあるかも知れない。
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