国民民主党代表の玉木雄一郎氏の不倫が発覚し、玉木氏がセキュリティクリアランスに性的行動のチェックを入れることを主張してきたこと、2006年10月7日のブログに「「絶対に、不倫をしない。」などというように、そもそも政治家として有権者信頼に耐えうる集団であることを、自信をもって約束できる集団であるべき」と書いていたこと、同党の榛葉賀津也幹事長が過去に別の議員の不倫問題を非難していた*1ことなどから、SNSで国民民主党や玉木氏が揶揄されることになった。2006年にブログに「絶対に不倫しない」と書いていたことが発掘されたりしている。
これに対して、不倫はプライベートなことなのに問題にするのはおかしいと言う声があるのだが、そうもいかない面がある。不倫は夫婦間の性の独占契約を破る不法行為になるわけだが、契約を破るような人物、配偶者の信頼を裏切る人物が信任に値しないかも知れない。議員は掲げた政策をそのまま遂行するわけではなく妥協もするし、さらに選挙公約にない問題にも判断を下す仕事だ。政策論の善し悪しと同時に、信任に値するかと言う評価もしなければならない。
ただし、非難に値するかは明確ではない。社会規範に反しているとは言えるが、直接の被害者は配偶者であり、夫婦間で協議する問題だ。無関係の人が声高に非難すべき問題ではない。有権者にとって政治家が信任に値する人物かどうかの一つの判断事項になるので公共性があると考える方が穏当であろう。直ちに信任に値しない人物と言えるわけでもない。夫婦間の関係が破綻している場合は、外形的に不倫になっていても契約違反とは見なせない。そもそも浮気を問題としない夫婦かも知れない。逆に、伝統的な家族観を強調してきた政治家が、裏で不倫に勤しんでいたとすれば、言行不一致で信頼に足らない人物となる。
ところで政治家の不倫は昔からぼちぼちある。覚えがある政治家が他人の行いを非難しているのは論外ではあるが、同じ政党の同僚が不倫をしている可能性もある。国会議員の皆様は不倫についてあまりとやかく言わない方が無難だ。他党の邪魔をするに留まらず、将来の自分を窮屈にしてしまう可能性も低くない。
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