NOAAが、2010年7月23日にアメリカ中西部のサウスダゴダ州ビビアンで、米国最大の雹のサイズが更新されたと公表している。この集落では真夏の嵐と雹は特に異常ではないが、直径で20cm強(8インチ)、重量900g弱(1ポンド15オンス)の雹はさすがに尋常ではないようだ。しかも、本当はもっと大きな雹であったらしい。
巨大な雹は、ビビアン在住のLes Scott氏が雷雨の後に敷地内を散策をしているときに発見し、他の巨大な雹とともに回収して冷凍庫で保存していたものだが、その後に6時間の停電があったので、NOAAの職員が噂を聞きつけて雹を見たときには、一部、溶けてしまっていたそうだ。その後、National Climatic Extremes Committeeによって全米最大の雹だと認定され、記録を更新したようだ。従来は、重量は2003年のカンザス州コフィービルの757g、直径は1970年のネブラスカ州オーロラの18cm弱である。
この巨大な雹は、積乱雲から160Kmを超える速度で飛んでくるそうで、当たれば間違いなく重大なダメージを受ける事になる。小さいものでも大量に降ると、重量でビニールハウスなどを破壊するそうだ。右は、今回のビビアンでの被害の写真だが、車のガラスが破壊されている。ビビアンの住人には記録更新の嬉しさより、受けた被害の悲しさの方が大きいであろう。今回の雷雨の被害額などはまだ分からないようだが、アメリカでは2003年には三日間の雷雨による雹の被害で、農作物や家屋に16億ドルの被害が出たこともあるそうだ。
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