2012年6月9日土曜日

原発にスターリング・エンジンの予備発電機を

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福島第一原発の災害・事故で、全交流電源の停止が原発を危機にさらす事が確認されたが、文系脳から見ると奇妙な事故であった。

エネルギー(崩壊熱)があるのに、エネルギー(電力)が無いと言う現象が、そこで発生していたからだ。告白すると、そこに熱源があるのに発電のために灯油を燃やすってバカだろって思うぐらいにバカなので、バカな話を書いてみたい。

1. 原発燃料の崩壊熱

エネルギーと言っても使いづらい形態のものもあるが、水が沸騰するような『温度』であれば扱いやすい部類に入る。しかも原子炉の崩壊熱は原子炉停止後に急激に低下するが、一定レベル以下にはなかなか下がらない。福島第一原発1号機から3号機の崩壊熱だが、2011年3月11日の午後8時の時点で253.7MW、4月1日で22.8MW、翌年の2012年3月11日で12.9MWだそうだ(MIT原子力理工学部による「崩壊熱」についての解説)。

2. 原発設備に必要な電力

原発設備にどの程度の電源が必要なのかと言うと、大飯発電所の安全対策の実施計画から考えると、原発4基で1.5MWぐらいの電源があれば冷温停止機器を動かせるらしい(関西電力)。一ヶ月も動かせば十分なはずだから、20MWの熱量から1.5MWの発電を可能にしておけば、原発施設は安全と言えるであろう。

3. 崩壊熱から発電可能そうな技術

崩壊熱で発電を行うには、外燃機関か熱電変換素子が必要だ。原発の蒸気タービンは284℃・6.8MPaで稼働するそうだが、温度も圧力もずっと低い状態で発電する事が求められる。また、熱電変換素子では出力が間に合わないであろう。ゆえにスターリング・エンジンか、バイナリー発電タービンが選択肢として残りそうだ。構造がシンプルなのは、スターリング・エンジンの方になると思う。

4. スターリング・エンジンは原発施設に向く

スターリング・エンジンの熱効率は15%~30%程度ある。理論上はカルノー・サイクルを実現するため、さらに向上が可能かも知れない。崩壊熱の1割程度を電力に変換する事ができれば、必要十分なので効率は悪くない。蒸気タービンと異なり低圧で動くために安全性も高い。欠点としては設置面積が大きい事だが、自動車や船舶などではないので問題にはならないであろう。

5. 非常用ディーゼル発電機のバックアップに適切

非常用ディーゼル発電機や電源車も必要になるのかも知れないが、ディーゼル燃料の補給などを考えると、崩壊熱を崩壊熱の冷却に使うのが合理的なように感じる。ディーゼル発電機と構造が異なるため、バックアップ設備としての特性も望ましい。

6. 原子力行政担当相の暴挙に期待

単に大型のスターリング・エンジンを実用化されているのを見てみたいだけが、動力源の多様化が日本国民の幸福度を向上させるのは自明なので、コスト的な事を評価する必要は無いであろう。解散総選挙前に破れかぶれになった細野豪志内閣府特命担当大臣(原子力行政)が電力会社に圧力をかけて設置する事を期待したい。思いつきもしないであろうけど。

2 コメント:

おのぐう さんのコメント...

福島第一の問題は電源の効率ではなく冗長性なのでは?どこから電気を得ようが、そこに電源をおいておく限り地震と津波によるトラブルの問題は一切解決しないので意味がないように思います。

「残った熱が勿体無い」という意見も一般目線だから膨大に見えるだけで、一般家庭に置き換えたら「電球の発する熱で電球をつけよう」みたいな議論ではないかと。

まあご本人が「バカな話」と断っているので、ロマンという意味では自分もスターリングエンジン萌えですがw

uncorrelated さんのコメント...

>>おのぐう さん
空気も必要ないですし、原発建屋内に設置できるはずなので、津波のトラブルには強いかと思います。

冗長性と言う面だと、複数あるディーゼル発電機だけでは設計ミスやロット故障があったら全滅しますが、全く構造が違うのでその恐れは低いです。

大型のスターリング・エンジンが存在しないと思うので、空想科学小説的な何かですが(笑)

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