2012年6月18日月曜日

レタスの産地廃棄は独占利潤の追求行為

このエントリーをはてなブックマークに追加
Clip to Evernote
Pocket

大阪大学の大竹文雄氏が、レタスの圃場廃棄(写真「菜っぱ屋の農事だより :北の農家のSOS!!」より転載)は市場メカニズムの結果ではなく、農協主導の価格維持政策で、消費者の利益を侵害していると指摘している(JCER)。

圃場廃棄の写真を市場メカニズムと言う節に載せるのは不適当だそうだ。この主張には賛成せざるをえないが、常に価格維持を図っていない事には、もっと注意しても良いかも知れない。

豊作のときに価格維持政策を行わないと、レタス農家の数が減少すると考えられる。レタス農家の数が減少したら、生産量が平年並み以下のときにレタス価格が上昇する(*1)。「消費者の皆様へレタスを安定してお届けすることも困難となりかねません」と言う農協の説明も、まんざら嘘ではない。廉価な価格か、安定的な価格かのトレードオフになるわけだ。

豊作時の価格維持政策は、保険的な機能を持っている事になる。とは言え、独占利潤で支払われる保険なので、掛け金なしで資源配分を歪めている事は否定できない。農協は金融機関なのだから、天候デリバティブ商品でも農家に売れば良いと言う事だと思うが。

*1規模に関して収穫逓減であり、農家の数で作付面積が定まる事を仮定している。

2 コメント:

amblewaria さんのコメント...

工業製品でも過剰生産や過剰在庫にならないように生産調整するのは経営行動としてごく当たり前に行われていますが、農産物の場合を特に問題視するココロはどこにあるんでしょう。
葉物野菜は途中で生産調整がききませんし(天候を完全に予測できないので作付は必ず過剰気味になるし、よその作柄がわからない)、保存もききません(冷蔵倉庫が必要でコストがかかる)から、廃棄するのがもっとも合理的です。
葉物野菜は小売の1/3程度が農家収入になりますから、スーパーで100円で売られているレタスは30円程度の手取りになります。ところがレタスを出荷するためには箱詰めしなければならず、例えばダンボール箱は200円くらいします。これに収穫時の人件費と諸費用が加わりますから、小売で1個60円レベルになるとレタスは出荷する方法がなくなってしまうのです。
原価構成と流通形態を分析せずに手元データだけで結論付けるのは、経済学者の妄想でしょう。

uncorrelated さんのコメント...

>>amblewaria さん
> 農産物の場合を特に問題視するココロはどこにあるんでしょう。

農協主導で複数の農家が協調して出荷を抑制するところが問題です。

コメントを投稿