2012年5月22日火曜日

法人税と利子所得課税が不足している

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The Economistが、投資を縮小して国民所得を低下させると問題視されて来た法人税と利子所得課税が、もっと多くても良いのでは無いかと言う最近の研究を紹介している。

論点としては色々あるのだが、法人税と利子所得課税が貯蓄(=投資)を減少させる効果が限定的であること、利子所得課税が安く所得税が高いとストック・オプションでの給与が多くなる事、相続による貧富の格差を解消する効果がある事などが考えられているようだ(関連記事:所得再配分は経済成長につながる)。

記事で指摘された問題点以外にも、低い法人税には問題があるかも知れない。開発途上国で先進国からの直接投資を呼び込みたいところは法人税を低く抑える事が良くあるが、企業が存在する事による社会的コスト(e.g. 公害対策費)などを全て現地の人々が負っている事になる。先進国の投資家はコストをほとんど負わない事になるので実は不公平な側面もあるからだ。

日本では法人税率は世界的に見ても高いので、増税する方向での議論は発生し無いであろう。利子所得課税の方は高くは無いので、増税が議論されるかも知れない(財務省)。社民党や共産党が利子所得への課税強化を訴えているのを聞いた事が無いし、自民党が持ち出す議題とも思えないが。

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