2021年3月4日木曜日

朝鮮人慰安婦に関するラムザイヤー論文の『サンダカン八番娼館』の説明について

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朝鮮人慰安婦に関するラムザイヤー論文(Ramseyer (2021))で、『サンダカン八番娼館』を不正引用していると言う批判があるのだが、批判されている箇所のすべてが批判どおりとは言えないので指摘しておきたい。なお、朝鮮人慰安婦と『サンダカン八番娼館』のおサキさんの類似性について説明がないし、『サンダカン八番娼館』に関する部分も無罪とは言いがたいので、ラムザイヤー氏を擁護する気はないので悪しからず。

2021年2月25日木曜日

ジェンダー社会学者のダメなところが詰まっている『炎上CMでよみとくジェンダー論』

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ネット界隈で表現物に関する言い争いは多く、ジェンダー社会学者の議論の雑さにはあきれる事が多い*1のだが、出版物だともう少しマシかなと思ってジェンダー社会学者の瀬地山角氏の『炎上CMでよみとくジェンダー論』を手にとってみたのだが、同じように議論の進め方がダメだった。炎上とは何かを定義し、その定義でどの広告が炎上したと言えるのか説明し、なぜ個々のCMが炎上したのか批判者のSNSの投稿などから分析した上で、規範的な議論を展開すべきなのだが、まったく出来ていない。

2021年2月20日土曜日

従軍慰安婦に関するラムザイヤー論文への批判の奇妙な点

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従軍慰安婦に関するラムザイヤー論文(Ramseyer (2021))に大きな瑕疵があると、歴史学者のグループ(Stanley et al. (2021))が批判していて話題になっており、確かに文献の参照が恣意的と言うか、参照する文献を間違っているようなのだが、ラムザイヤー論文の核となる前提への批判は奇妙なものになっている。

2021年2月19日金曜日

『アメリカの政党政治 — 建国から250年の軌跡』で、アメリカの分断を理解しよう

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ここ数年、よく取り上げあられるが意味が分からないものに、「アメリカの分断」がある。昔から貧富の格差が大きくゲーテッドコミュニティがあるような国で、いまさら人々の間の分断が問題になるのが不思議だったのだが、アメリカで今、進んでいる分断の意味が分かる本が出ていた。アメリカ政治史が専門の岡山裕氏の『アメリカの政党政治 — 建国から250年の軌跡』は、建国から現代までの政党政治の概要が分かる本だが、それだけに現在が過去とどう違うか分かりやすいものとなっている。

2021年2月18日木曜日

名著から学ぶ『働き方改革の世界史』

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最近は組織されていない職場が増え、労働争議も数が減ったが、労働者が経営側に逃散ちょうさん*1でなかった離職以外で表立って対抗するためには、労働組合は依然として重要な手段だ。しかし、労働組合がどういう経緯で生まれてきたのか、国内外でどういう相違があるのかは、ネット界隈では広く知られていない。

2021年2月5日金曜日

ラムザイヤーの部落民論文に対するフリーライター角岡伸彦の批判は藁人形論法

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法学者のジョン・マーク・ラムザイヤー氏のディスカッション・ペーパー*1を、フリーライターの角岡伸彦氏が批判している*2のだが、なぜか冒頭の要約に書いてある部分までミスリードしていて、論文の主張を読み間違えている。機械翻訳を使って読んで、原文は目を通していない言われても不思議は無い。

2021年1月14日木曜日

もしも19世紀の異端の経済学者ヴェブレンがツイッタラーだったら

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大人気だったのは間違いなし。

ミクロ経済学で必ずと言って言及されるが、深入りはされないウェブレン効果で知られるソースティン・ヴェブレン*1は、著書の翻訳もあるのにネット論壇では人気が無い。ケインズあたりと比較したら誤差レベル。古臭い事を書いていて読んでもツマラナイからかなと思っていたのだが、ちょっとした理由から一冊読んでみたら、本当に19世紀の本かと疑いたくなるぐらい、現代的な話が書いてあった。

2021年1月12日火曜日

トランプ大統領のSNS村八分はQアノンのカルト化を促進する可能性がある

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ソーシャルネットワークサービス(SNS)を通じた大統領の呼びかけが1月7日のトランプ大統領支持者による連邦議会襲撃事件の要因の一つであるためだと思うが、大手SNSが“さらなる暴動を抑制するため”トランプ大統領とその支持者への締め付けを強化し、野放しにしていたSNSがそのインフラを支えるクラウドサービスから契約を打ち切られる自体に発展した*1

2021年1月4日月曜日

表現の自由戦士は、それがツイフェミのものであって同意できなくても、表現物への批判の存在を受容しないといけない

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表現の自由戦士を標榜してきたはずのネット論客の青識亜論氏が、「さあ、炎上させてきたものたちを炎上させましょう。燃やしてきた者たちを、今こそ燃やしていきましょう。因果は巡る。炎の先にこそ、私達は相互に表現行為それ自体を燃やさないという《紳士協定》を作り出すことができるのです。」と言い出した。ネット界隈で批判や非難が集中することを炎上と言いわけで、青識亜論氏は報復を恐れて批判や非難がされない社会を目指している宣言をしたことになる。

ベイズ統計学が意思決定理論(の一部)でないとすると、事前分布が不要になる

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統計学を専門としない数学者が、ベイズ統計学が意思決定理論(の一部)だとすると、未知の分布の(パラメーターの)推測・予測を扱えなくなるので、現実の問題に立ち向かう道具としての統計学にならないと主張していた。ベイズ統計学も推測統計とするこの考え方には二つ問題がある。推測統計であれば事前分布は不要になるし、推測統計だけでは現実の問題に対して意思決定を行うのに十分ではないかも知れない。