2021年9月22日水曜日

ひよるな!全国フェミニスト議員連盟

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千葉県松戸市「ご当地VTuber戸定梨香」交通安全PR動画が全国フェミニスト議員連盟の抗議を受けて削除された問題に関して、ネット界隈の表現の自由戦士*1から強い反発が生じ、議員連盟に抗議文が送りつけられることになったのだが、「提出した文書は、公的機関としての認識を問うたものです」とかなり弱気で認知的不協和を起こした声明*2が出された。議員連盟から千葉県警などに出された抗議文では、動画の謝罪と削除を求めていたよね?

2021年9月12日日曜日

全国フェミニスト議員連盟が「ご当地VTuber戸定梨香」交通安全PR動画で問題にしていること

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ネット論客の青識亜論氏らが、千葉県松戸市「ご当地VTuber戸定梨香」交通安全PR動画削除問題に関して、全国フェミニスト議員連盟の抗議への抗議への賛同を募っている*1

議員連盟の抗議文は全般的に服飾文化への理解が浅く説明に不明瞭な点があるので、この抗議文への抗議文のように真意を問いただすのは不当ではないが、本来のフェミニズムに反するものと言う批判は適切とはいえないので指摘したい。

2021年9月10日金曜日

千葉県松戸市「ご当地VTuber戸定梨香」交通安全PR動画にある乳揺れ問題

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松戸ローカルVTuber戸定とじょう梨香りんかの交通安全PR動画に関して全国フェミニスト議員連盟が関係各所に抗議を行い*1、該当動画が削除され、ネット界隈で非難がおきている*2。毎度のことだなと思いつつ抗議文が妥当か検討していたのだが*3、一箇所、意外に無碍にできない指摘がある。

2021年9月8日水曜日

ツイフェミが非難してきた表現物の善し悪しを断定するのに、描かれたキャラクターの設定や物語を知る必要はあるか?

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ネット論客の青識亜論氏が、「(表現規制派フェミニスト(以下、ツイフェミ)が)コンテクストから勝手に切り離して(表現物を)読解し、勝手に怒り狂っている」「物語的な文脈の中で…メッセージが読解されなければならない」と批判しているのだが、批評にキャラクターの設定情報が必要な表現物がどういうものかの整理ができていない。娯楽として親しんだ作品は非難しづらいと言う算段で、ツイフェミにまずは作品を読め罠を仕掛けているのであれば賢いが、多くの事例の論評には不要だ。

2021年8月27日金曜日

アフガニスタン邦人・現地人スタッフ救出作戦が突きつける政府専用機は必要なのか問題

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想定すべき状況を大きく間違えていて、大型旅客機が無用の長物になっている可能性がある。

政府要人の外遊に利用されていることが多い政府専用機だが、イラン・イラク戦争の時に在留邦人の脱出ためのチャーター便を日本航空(JAL)が拒否したことが導入契機になっており*1、航続距離が長い大型旅客機を選定している理由になっている。政府要人を運ぶだけであればBoeing 787で十分で、先代の747-400や現行の777-300ERを採用する必要はなかった。

2021年8月21日土曜日

ベンサム流快楽功利主義の一意性

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話がおかしくないかと言う話をふられて「ベンサム「功利主義」(最大多数の最大幸福)の数学的誤謬」というエッセイを拝読したのだが、確かにおかしい。ベンサムから功利主義では限界効用逓減法則を採用しているので、エッセイで取り上げられているシグモイド関数は功利主義の条件を満たした効用関数にならないから、理想的な配分が一意にならないと言う主張は不適切だ。

2021年8月18日水曜日

タリバン統治になって、大多数のアフガニスタン女性の境遇が良くなる可能性もある

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伝統的なムスリム社会の道徳観を持つとされるターリバーンがアフガニスタンを制圧し、多国籍軍がつくった政府が崩壊したため、アフガニスタン女性の今後の境遇が心配されている。しかし、建前ではなく大多数の女性にとっての実質で見たとき、ターリバーンの女性政策は今よりマシかも知れない。

2021年8月17日火曜日

嫉妬が凶行の原因ならば、潜在模倣犯に幸せアピールは逆効果

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小田急線刺傷事件に関して「あなたの幸せな瞬間の写真を投稿して抗議しませんか?」と呼びかけているツイフェミの人がいるのだが、加害者と似たような境遇の人々の感情を逆撫ですることになるのが分かっていないようだ。幸せを隠して生きろとは言わないが、抗議ではなく挑発になってしまうことは認識して欲しい。

2021年8月13日金曜日

YoutuberのメンタリストDaiGo氏に、生活保護などの弱者保護の必要性を説明したい

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人気YoutuberのDaiGo氏が、生活保護に対する歳出はDaiGo氏の利益にならないと言い出して、多くの非難が集中する炎上状態になっている*1。社会保障の専門家も非難しているのだが、観察範囲ではどうも正当化が弱い。天下り式に人権と言われても、その人権が必要な理由は分からない。同じ社会の他の人々への慈愛が無いメンタリストDaiGo氏でも受け入れられるような、生活保護などの弱者保護の必要性の説明を試みたい。

2021年8月10日火曜日

国際比較をすると、日本の殺人事件・殺人未遂事件の女性被害率は小さい

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近年、女性が女性であるために殺されたことをフェミサイドと「定義」し、なぜか日本ではフェミサイドが多いと思わせるような論考*1が人口に膾炙かいしゃされつつあるのだが、そんなことは言えないので指摘したい。日本は女性の殺人被害者が多いというような主張はデータの見方がおかしいし、そもそもフェミサイドは女性と言う属性への憎悪犯罪のように見せかけつつ、女性が被害者の殺人事件の大半を含んでしまう用語なので、バズワードとして利用を避けるべきだ。

2021年8月1日日曜日

テストステロン分泌量がヒトの運動能力を左右しないとすると

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スポーツにおける性別は性染色体で定め、キメラなどの人のために例外規定を設けることになる。

女子の競技大会からのトランスジェンダー女性と性分化疾患(DSD; インターセックス)排除/規制に対するジェンダー学者の批判で、ヒトに分泌される男性ホルモンのテストステロンの量がヒトの運動能力を左右しないと言うものがある*1。現在、国際陸連はテストステロン値が一定以下でないと、女性として競技会に参加することを認めていない。

2021年7月31日土曜日

新型コロナウイルスに、インドが集団免疫を獲得したかも知れない件

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新型コロナウイルスのデルタ株で新規感染者数が急増していたインドだが、5月に入って新規陽性者数はどんどんと減っていっている一方*1、抗体保有率が7割に達している事が調査で示されている*2。社会的距離をとるように施策を打っているとは言え、欧米ではデルタ株のせいか人々の心情の変化か上手く機能していないことを考えると、集団免疫を獲得した可能性が高い。このまま安定して減少傾向が維持されるか注目だ*3

2021年7月26日月曜日

尊厳 — その歴史と意味

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哲学者マイケル・ローゼンの『尊厳 — その歴史と意味』がネット界隈の哲学クラスターでぼちぼちと言及されている。尊厳はそこそこよく見かける単語であり、尊厳と言わなくても尊厳を問題にしている気がする不満や苦情は多々ある一方で、厳密にはよく分からない単語でもある。本書は、尊厳と言う単語が何を意味してきたかを整理し、尊厳を尊重すべき道徳的根拠を考察した本だ。

2021年7月23日金曜日

中国のウイグル政策をジェノサイドとすると、漢民族は一人っ子政策でセルフ・ジェノサイドをしてきた事になる

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欧米の人権団体が2018年から強化された中国のウイグル政策をジェノサイドだと言い出し、米国政府も同調して非難している昨今なのだが、雑なレッテル貼りである事を認識しておきたい。中国のウイグル政策が人道的に問題なのはそうであろうが、同化政策や出生抑制政策をジェノサイドと認定すると、かなりの事がジェノサイドになってしまう。

2021年7月19日月曜日

パターナリズムにすっかり傾斜しているジェンダー法学者

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立憲民主党が性犯罪刑法改正に関するワーキングチームにおける本多平直衆院議員のジェンダー法学者の島岡まな氏らへの発言に関する調査報告書を公開していたので拝読したのだが、現在のジェンダー法学の思想が色濃く出ている文書になっていて興味深かった。

委員長は労働ジャーナリストの金子雅臣氏だが、ハラスメントの有無よりもラディカルな思想の正当性を訴える内容、一般的とは言えない用語、やたらとつける鍵括弧、文脈に関係なく嫌っていそうなモノへの言及が散りばめられた文*1、唐突で無根拠な日本批判*2から、ジェンダー法学者が大部分を書いている蓋然性が高い。

2021年7月17日土曜日

功利主義で表現の自由をどこまで擁護できるか

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…と言うネット論客の青識亜論氏から御題があって、だらだら話していたところをまとめておきたい。幾つか観点を追加している。

功利主義は人々の快苦の多寡や選好の強さを合計する快楽計算によって物事の是非を判断し、表現の自由も快楽計算によって判断する道徳的立場。ある表現物の是非を考える場合は、その表現物が誰かに与える快楽と、その表現物が与える苦痛の大きさを比較して、快楽が大きければ善しとする。

㈳Springの性被害の実態調査アンケートからは、性的同意年齢の引き上げの必要性は言えない

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立憲民主党の本多議員の騒動に関連して、一般社団法人Springの性被害の実態調査アンケートの中身を見てくれと言われて、ざっと目を通して見たのだが、回答者数が多くても、標本の偏りが激しいネット世論調査の一つの事例になってしまっていた。しかも、同一人物が複数回回答可能とあって、悪戯を排除できているのか疑問もある。サンプリングの問題でこれは完全に信憑しませんと言われても仕方が無いし、統計に真面目な人ほど言いかねない。

2021年7月13日火曜日

ツイフェミは女性の尊厳を毀損していると感じる絵を非難している

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…と言う可能性があるので、指摘しておきたい。

自分で自分の主張に「銀の弾丸」と言ってしまっているトランプ節のタイトルの「フェミ炎上にトドメを刺す「銀の弾丸」」と言うネット論客の青識亜論氏のエッセイが流れてきた*1。相変わらずなのだが、ツイフェミが何を感じているのか掴もうとしていない。自分の持つ不満を明瞭に表現できる人は少数なので、ツイフェミの主張の分析をして、その原理を構築する作業をしないと、ツイフェミの議論の弱点は示せない。

2021年7月12日月曜日

ペドフィリア(小児性愛)は犯罪因子と蔑視しておいて問題ない

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BUSINESS INSIDER JAPANの記者の竹下郁子氏がペドフィリアの人々(小児性愛者)を犯罪者と同様のように言及したそうで*1、児童性虐待の実行前であれば犯罪者ではない、自制できるペドフィリアもいると非難されていた。しかし、用語定義と現在の社会倫理から、ペドフィリアは犯罪者予備軍と見なさざるを得ないし、犯罪者予備軍と蔑視することは公益に資する面もある。

2021年7月4日日曜日

医療や介護の従事者に新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のワクチン接種を原則強制するのは、ハラスメントとは言えませんよ

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メディアが医療や介護の従事者や医学/看護学生が新型コロナウイルスのワクチン接種を陰に陽に強制されていることを、ワクチンハラスメントと言い出した。日弁連の人権擁護委員会が大元のようで*1頭が痛いのだが、感染予防策をとっても感染可能性が高かったり、周囲に感染に脆弱な人々がいる環境で働いたり学んでいる人々に、広く利用されているワクチン接種を強制しても違法性は恐らく無いし、社会厚生の改善にもなるから。

2021年7月1日木曜日

「ナチスは良いこともした」を否定するのは困難なので

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それでホロコーストの贖罪にはならないとか、そこは過剰評価されているとか言い返す方が建設的。

歴史社会学者の田野大輔氏が未曾有の災禍の元凶であるナチスは絶対悪であるのは常識で、「ナチスは良いことした」と言うのは不勉強で、ナチスの政策で肯定できるところなど無いと主張している*1。手ごろな新書があるのでそれで勉強しろと言うのは良い提案だと思うのだが、ナチスの実行した政策のすべてが悪いと言うのは論理的に困難で無理がある。

2021年6月30日水曜日

ジェンダー社会学者の石田仁さん、その重回帰分析ではその因果を主張できませんよ

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ジェンダー社会学者の石田仁氏が、重回帰の結果をもって「人々のトランスジェンダー嫌悪が少なくなれば、ジェンダー平等感覚の形成は進む」と主張しているのだが、統計的因果推論の手法を使わない限りはそのような事は言えないので指摘したい。トランスジェンダー嫌悪はジェンダー平等感覚や他の潜在変数に影響を受けうるので原因ではなく結果の可能性がある。

2021年6月21日月曜日

「生物学的な性と社会的な性を混同してはならない。」と言うのはトランスジェンダー差別の容認

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ニュージーランドで女性としての東京オリンピック2020への出場権をトランスジェンダー女性が得たことに関して、LGBTQへの差別に反対を明言している元有名スポーツ選手が「生物学的な性と社会的な性を混同してはならない。」と言っているのだが、その発言がトランスジェンダー差別の容認になるので指摘したい。

2021年5月23日日曜日

アストラゼネカ社製ワクチンの旧い有効率が示すメディアの盲目的な請け売り

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モデルナ社製とアストラゼネカ社製の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチンが承認された*1ので、にわかにファイザー社製と比較した表をメディアがよく提示しているのだが、なぜかアストラゼネカ社製の有効率が70%と旧い数字が載っている*2

昨年11月ぐらいに2回目の接種量を半分にしたら有効率が90%になったと言う報道があり*3、最近もアメリカの第3相試験で発症に対して有効率79%、重篤化に対して有効率100%の結果だった*4、イングランド公衆衛生局(PHE)は週次調査報告書で89%としている*5と、外国メディアでは報じられていたのだが、外国メディアの報道はあまり見ないのか、どうもメディアの皆様の耳には入らなかったようだ。

2021年5月19日水曜日

必要なのはワクチン開発拠点ではなくて、治験の統計処理のベイジアン化

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英米イスラエル辺りと比較してワクチン接種が遅れている我が国だが、ワクチン研究開発拠点を作ろうと言うアイディアが持ち上がってきた*1。しかし、微妙に問題点が摩り替えられている。ワクチンの確保もしくは承認がボトルネックだったわけで、国産ワクチンの開発は問題解決に直結しないし、国産に拘るあまりに外国製品の確保が遅れるような事態も危惧される。そして、もっと素朴な方法で解決できる。

2021年5月5日水曜日

貨幣価値がベイズ推定されてきたことが分かる(かも知れない)『撰銭とビタ一文の戦国史』

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そもそも通貨とは~と語っている人々の我田引水や牽強付会けんきょうふかい*1を指摘するために、『撰銭とビタ一文の戦国史』を拝読した。本書の著者の高木久史氏はずっと中世から近世の貨幣を研究している人で、2018年と比較的新しい本書はこういう用途に最適。悪銭やビタといった単語が示す意味がそう自明でもないところに歴史研究の難しさがわかって興味深い一冊で、記述の端々から貨幣研究も史料と発掘で進められていることも分かる。

2021年4月26日月曜日

ツイフェミは「非モテの男性の苦しみ」を性の自己決定権を侵害しない方法で解決しろと言っている

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ネット論客の青識亜論氏が、氏の誤った脳科学の知識のツイート*1についたネット界隈のフェミニスト(以下、ツイフェミ)のリプライから、ツイフェミは快楽功利主義に近い価値観があると主張しているのだが、二重、三重に捩れた議論になっている。我田引水の藁人形論法のように見え、対話を求める姿勢とは言えない。

2021年4月16日金曜日

恋バナ好きおっさん/おばさんのための『セックスと恋愛の経済学』

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ネット界隈ではいい歳をしたおっさん/おばさんが日夜、恋愛や結婚に関しての議論を繰り広げている。ツイフェミの皆さんが根拠不明な規範的な話をしている一方、反ツイフェミの皆さんの多くが体験談か周囲から聞いた限りの実証的な話をしていてまったくかみ合わない感があるのだが、社会学や経済学で恋バナの研究は色々あるし一般書も幾つも出ている*1ので、インプットを増やして議論の質を向上させて欲しい。

2021年4月3日土曜日

ネット界隈の弱者男性論者の本音

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男性が生得的に抱えがちな性格上の問題に対して、社会はもっとフォローすべきではないかと言う話ではなく*1、収入が十分に無い男性は女性に性的パートナーとして見てもらえず、結婚をして子供ができてもその性役割でしか評価されないことを「つらい」と嘆く、弱者男性論が非難されているエッセイ*2が話題になっていたのだが、弱者男性論者の本音を見誤っている気がしてならない。

2021年3月31日水曜日

主観的な事前分布への違和感を軽減してくれる『異端の統計学ベイズ』

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伝統的な頻度主義の統計学を最初に習うので、学部の講義でベイズ統計学を教えているところは少ない気がするのだが、最近はベイズ統計学の応用が広まっているし、大学院の講義があるところは多いと思う。しかし、数学や統計学の講義は形式的になりがちで、(教員が説明したくても時間が限られているため)その歴史的は説明してくれない。歴史を知らなくても数理的な特性だけ理解できればよいと言う人もいるのだが、歴史を知るとその便利さが分かるし、何より親近感を持てるようになるものだ*1

2021年3月28日日曜日

「負の性欲」でツイフェミの振る舞いは説明できないよ

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歴史学者の舌禍事件の余波かTwitter発の概念「負の性欲」への言及が増えていたのだが、この用語を広めた白饅頭こと御田寺圭氏のエッセイ「「負の性欲」はなぜバズったのか? そのヤバすぎる「本当の意味」」に気になるところがあったので指摘したい。「負の性欲」でツイフェミの振る舞いは説明できない。

リベラリズムの倫理を批判し共同体主義を説く本『これからの「正義」の話をしよう』

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先日、ネット論客の青識亜論氏が『これからの「正義」の話をしよう』に言及していた。NHKのテレビ番組「ハーバード白熱教室」で日本での知名度が上がった、ハーバード大学のサンデル教授の著作。書いてあることを我田引水してきて妙な誤解が広まらないか不安に思って、適時苦情を申し立てられるように中身をチェックしたついでに感想を記しておきたい。

2021年3月24日水曜日

徳倫理は専門家にお任せと言う意味でのエリート主義ではないよ

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社会哲学者の稲葉振一郎氏が新著の宣伝で「権威主義はびこるダークな世界で、エリート主義な「徳倫理学」が流行る「意味と危うさ」」と言うエッセイを書いているのだが、徳倫理が専門家にお任せすればよいと言う意味でのエリート主義になっていて奇妙な話になっている。エリート主義と評されることがあっても、それは美徳を知るエリートでないと幸福になれないと言う意味で、職業的専門家依存主義ではないから。

2021年3月16日火曜日

旧日本軍の慰安所は未成年者を働かせていたので醜業条約違反と言う主張は無理がある

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日本軍の慰安所に21歳未満の朝鮮人女子がいた事を理由に、婦人及児童ノ売買禁止ニ関スル国際条約(以下、醜業条約)違反だったという主張をネット界隈で見かける事がある。醜業条約では通告した地域のみが条約の適用範囲で植民地と占領地は通告しなかったわけで適用外になりそうだが、日本軍が設営した慰安所には内地の法律が適用されるので条約に従わなければならなかったと言う主張なのだが、そのような法的解釈が出来るかは分からない。

2021年3月4日木曜日

朝鮮人慰安婦に関するラムザイヤー論文の『サンダカン八番娼館』の説明について

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朝鮮人慰安婦に関するラムザイヤー論文(Ramseyer (2021))で、『サンダカン八番娼館』を不正引用していると言う批判があるのだが、批判されている箇所のすべてが批判どおりとは言えないので指摘しておきたい。なお、朝鮮人慰安婦と『サンダカン八番娼館』のおサキさんの類似性について説明がないし、『サンダカン八番娼館』に関する部分も無罪とは言いがたいので、ラムザイヤー氏を擁護する気はないので悪しからず。

2021年2月25日木曜日

ジェンダー社会学者のダメなところが詰まっている『炎上CMでよみとくジェンダー論』

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ネット界隈で表現物に関する言い争いは多く、ジェンダー社会学者の議論の雑さにはあきれる事が多い*1のだが、出版物だともう少しマシかなと思ってジェンダー社会学者の瀬地山角氏の『炎上CMでよみとくジェンダー論』を手にとってみたのだが、同じように議論の進め方がダメだった。炎上とは何かを定義し、その定義でどの広告が炎上したと言えるのか説明し、なぜ個々のCMが炎上したのか批判者のSNSの投稿などから分析した上で、規範的な議論を展開すべきなのだが、まったく出来ていない。

2021年2月20日土曜日

従軍慰安婦に関するラムザイヤー論文への批判の奇妙な点

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従軍慰安婦に関するラムザイヤー論文(Ramseyer (2021))に大きな瑕疵があると、歴史学者のグループ(Stanley et al. (2021))が批判していて話題になっており、確かに文献の参照が恣意的と言うか、参照する文献を間違っているようなのだが、ラムザイヤー論文の核となる前提への批判は奇妙なものになっている。

2021年2月19日金曜日

『アメリカの政党政治 — 建国から250年の軌跡』で、アメリカの分断を理解しよう

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ここ数年、よく取り上げあられるが意味が分からないものに、「アメリカの分断」がある。昔から貧富の格差が大きくゲーテッドコミュニティがあるような国で、いまさら人々の間の分断が問題になるのが不思議だったのだが、アメリカで今、進んでいる分断の意味が分かる本が出ていた。アメリカ政治史が専門の岡山裕氏の『アメリカの政党政治 — 建国から250年の軌跡』は、建国から現代までの政党政治の概要が分かる本だが、それだけに現在が過去とどう違うか分かりやすいものとなっている。

2021年2月18日木曜日

名著から学ぶ『働き方改革の世界史』

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最近は組織されていない職場が増え、労働争議も数が減ったが、労働者が経営側に逃散ちょうさん*1でなかった離職以外で表立って対抗するためには、労働組合は依然として重要な手段だ。しかし、労働組合がどういう経緯で生まれてきたのか、国内外でどういう相違があるのかは、ネット界隈では広く知られていない。

2021年2月5日金曜日

ラムザイヤーの部落民論文に対するフリーライター角岡伸彦の批判は藁人形論法

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法学者のジョン・マーク・ラムザイヤー氏のディスカッション・ペーパー*1を、フリーライターの角岡伸彦氏が批判している*2のだが、なぜか冒頭の要約に書いてある部分までミスリードしていて、論文の主張を読み間違えている。機械翻訳を使って読んで、原文は目を通していない言われても不思議は無い。

2021年1月14日木曜日

もしも19世紀の異端の経済学者ヴェブレンがツイッタラーだったら

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大人気だったのは間違いなし。

ミクロ経済学で必ずと言って言及されるが、深入りはされないウェブレン効果で知られるソースティン・ヴェブレン*1は、著書の翻訳もあるのにネット論壇では人気が無い。ケインズあたりと比較したら誤差レベル。古臭い事を書いていて読んでもツマラナイからかなと思っていたのだが、ちょっとした理由から一冊読んでみたら、本当に19世紀の本かと疑いたくなるぐらい、現代的な話が書いてあった。

2021年1月12日火曜日

トランプ大統領のSNS村八分はQアノンのカルト化を促進する可能性がある

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ソーシャルネットワークサービス(SNS)を通じた大統領の呼びかけが1月7日のトランプ大統領支持者による連邦議会襲撃事件の要因の一つであるためだと思うが、大手SNSが“さらなる暴動を抑制するため”トランプ大統領とその支持者への締め付けを強化し、野放しにしていたSNSがそのインフラを支えるクラウドサービスから契約を打ち切られる自体に発展した*1

2021年1月4日月曜日

表現の自由戦士は、それがツイフェミのものであって同意できなくても、表現物への批判の存在を受容しないといけない

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表現の自由戦士を標榜してきたはずのネット論客の青識亜論氏が、「さあ、炎上させてきたものたちを炎上させましょう。燃やしてきた者たちを、今こそ燃やしていきましょう。因果は巡る。炎の先にこそ、私達は相互に表現行為それ自体を燃やさないという《紳士協定》を作り出すことができるのです。」と言い出した。ネット界隈で批判や非難が集中することを炎上と言うわけで、青識亜論氏は報復を恐れて批判や非難がされない社会を目指している宣言をしたことになる。

ベイズ統計学が意思決定理論(の一部)でないとすると、事前分布が不要になる

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統計学を専門としない数学者が、ベイズ統計学が意思決定理論(の一部)だとすると、未知の分布の(パラメーターの)推測・予測を扱えなくなるので、現実の問題に立ち向かう道具としての統計学にならないと主張していた。ベイズ統計学も推測統計とするこの考え方には二つ問題がある。推測統計であれば事前分布は不要になるし、推測統計だけでは現実の問題に対して意思決定を行うのに十分ではないかも知れない。