2012年6月9日土曜日

二酸化炭素海底貯留の漏洩テストが始まる

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地球温暖化ガス、つまりCO2を海底に貯留することで、大気中の二酸化炭素の量を増やさないようにするアイディア(CCS)がある。荒唐無稽な話かと思っていたら本気な人々もいるらしく、スコットランド沖合で、貯留中の二酸化炭素が漏洩した場合の、周囲の環境への影響を評価するプロジェクトが始まったそうだ(BBC)。

実験では地下10mの堆積層の中に埋められたパイプから、毎日80~800KgのCO2を放出し、堆積層の中で生活をしている動物(多毛類、ウニ、軟体動物)や微生物への影響を評価する。予想では現在pH8.2の酸性度が6.5に変化する。

海中火山の絵周辺でCO2が噴出す事があるが、これは生態系を大きく変えうる。貝や珊瑚礁は生育できず、海草がとって変わる事になる。ただし、天然のCO2排出スポットは海水が暖かく何世紀も続いているため、二酸化炭素海底貯留の参考にはならない。

実験はPlymouth Marine LaboratoryNational Oceanography Centreと、その他の英国の機関で行う。経済的、政治的理由で二酸化炭素海底貯留の研究は遅れているようだが、実現する事があるのであろうか。なお、発電会社SSEと石油会社シェルは、10億ポンドで二酸化炭素海底貯留の入札を行っている。

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