2010年10月1日金曜日

赤潮防止!?水質改善に役立つ遺伝子組み替え豚が開発される

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リンはデオキシリボ核酸などの材料であるし、細胞内のエネルギー伝達にも使われる重要な元素だが、水中に過剰にあるとプランクトンが異常発生し、それらが水中の酸素を消費して、青粉や赤潮が発生する事が知られている。

豚は穀物に含まれるフィチン酸塩を分解できないので、穀物内のリン化合物をそのまま排出してしまう。このため、豚の排泄物が海に流れていくと水質悪化の原因になってしまい、また養豚家は、リンやフィターゼのサプリメントを豚の成育のために与える必要がある。

しかし、POPSCIの伝える所によると、カナダ・オンタリオ州グェルフ大学の生物学者Cecil Forsberg氏は、唾液腺からフィターゼを分泌するように豚を遺伝子改造することに成功したそうだ。Enviropigと呼ばれる、現在では18世代目のこの豚は、穀物からだけでリンを取る事ができ、その排出物からは40%のリンを削減している。

この遺伝子改造豚は高価だが、サプリメントが削減できるので、年に$1.75のコストを節約できるそうだ。これは10万頭の豚を飼う養豚家には、少なく無い金額となる。またForsberg氏は、米国農務省とカナダ保健省に、Enviropigの肉への助成金を要請している。

なお、現在のところは安全性が確認されていないため食べる事は違法になるらしいが、Forsberg氏は美味しいと確信しているそうだ。環境保護団体には歓迎されそうで、食品安全の啓発団体には嫌われそうなこの豚、明らかに有用な特性を備えているのは間違いない。日本や日本の隣国も水質汚染が問題になっているので、興味を持つ人も多いであろう。遺伝子組み換え鮭や、死肉から作られるクローン牛は議論を呼んでいるが、近い将来、日本の食卓にもEnviropigが並ぶことがあるかも知れない。

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