iPhoneを観測用気球で成層圏まで飛ばしたニュースが話題になっていたが、同様にAndroidの新型機のNexus Sを成層圏まで飛ばすAndroid in Space計画が実行された(Official Google Mobile Blog)。
もちろん、親子でiPhoneを宇宙に飛ばした計画の猿真似ではない。まず、Nexus Sは露出しており、箱の中だが、それ以上の保護はされていない。次に、Nexus Sには専用アプリが組み込まれており、各種センサーでの情報を記録できる。また、高高度で追跡できるように、GPS連動のAPRS送信機も搭載されており、安全のためにレーダー反射板やパラシュートも搭載されている。最後に、船長Dorid君が搭載されている。
1. 写真で見るAndroid in Space計画
まずはPicasaで公開されたAndroid in Space計画の写真で、計画を追って行こう。
- 1.1. 普通に工作で組み立て
- Nexus Sや追加の電池、カメラ、APRS送信機などが搭載物。
- 1.2. 7基分の搭載物(ペイロード)を準備
- バックアップのためか、7基分の準備を行っている。特に失敗したものはなく、全基が成層圏まで打ち上げられた。
- 1.3. アプリを起動してペイロードを梱包
- Google Map、Google Sky Map、そしてセンサーのデータを記録するカスタム・アプリケーションを同時に起動して動かしている。これはiPhoneにはできない。
- 1.4. 観測用気球にペイロードを搭載して打ち上げる
- 絵的に素敵な青空です。
- 1.5. 成層圏に到達したところで、船長Doridの記念撮影
- 高度は30Km超まで達し、地球とDorid君のツーショットが撮影されている。-50℃でも動くNexus S。
- 1.6. パラシュートで降下中に撮影した写真
- 比較的安定状態で落下しているのか、降下中の写真も撮影されている。なお、GPSは高度18Km付近で利用できなくなったが、18Km以下に降下した所から復帰したそうだ。
- 1.7. 落下位置はGoogle Mapで特定する
- 自社サービスの宣伝に余念が無いGoogle。
- 1.8. 回収はワイナリー、平野、湖中から人力で回収
- 最後は人力。暗くなってからの写真なので、飛行時間はそんなに長くないので、意外に回収に手間取ったのかも知れない。
2. 動画で見るAndroid in Space計画
以下が動画だが、さすがにGoogleだけあって編集の手際が良い。
3. Android in Space計画の成果と目的
Nexus SではGoogle Maps、Google Sky Map、そしてカスタム・アプリケーションが動いており、各種情報の記録が取れている。Google Earthによる気球の移動記録、高度別の気球の速度、時間による気球の高度変化のグラフがPicasaで公開されている。さりげなく、擬似マルチタスクで、アプリ作成制限のあるiPhoneにはできない点をアピールしているようだ。
以下が今回の計画の記録のまとめになる。
最大速度 | 62m/s |
最大高度 | 33Km |
最大上昇率 | 5.44 m/s |
平均飛行時間 | 2時間40分 |
平均降下時間 | 34分 |
4. Android in Space計画の問題点
観測用気球でいける高度は、少なくとも大気があるわけだが、"Space"って言っていいのだろうか?
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