電力消費量は、電気代や環境負荷だけではなく、発熱量とも関係があり、システムの安定性(もしくはファンの回転数)にも関連するため重要な評価基準の一つだ。GreenBiz.comが、EPRIのゲーム機別の電力消費量調査を紹介し、Wiiが最も電力消費量が少ないと伝えている。しかし、目を引くのはPlayStation 3(PS3)の省エネ化だ。
以下の表は今回のEPRIの調査と、前回調査の数字をまとめたものだ。2010年の調査はEA Sports' Madden 2011 footballをプレイ時の平均電力消費量となっている。2006年時に利用したゲーム名は不明。Wiiは比較的ロー・スペックなゲーム・コンソールであるため、XBOX360とPS3が競合機種として良く比較されるが、2006年はXBOX360の方が低消費電力であったが、2010年は逆転している。XBOX360もPS3も新機種が投入されて低消費電力になったが、PS3の方が改善幅が大きいようだ。
年 | Wii | PS3 | XBOX360 | |
---|---|---|---|---|
2010 | 13.7W | 84.8W | 87.9W | |
2006 | 16.4W | 150.1W | 118.8W |
もちろんゲームごとに消費電力も異なるため、PS3がXBOX360に勝ったとは言い切れないが、PS3とXBOX360が発売された当時とは状況が変化し、XBOX360の優位性が一つ失われたことが分かる。なお、ホームシアター研究室によると、初代と比較した電力消費量は、二代目で40%減、三代目で62%削減となっており、41%減のEPRIの調査は初代と二代目を比較している可能性がある。
当初はXBOX360の方がパフォーマンスが出る(PS3のRSXの頂点シェーダが遅い)と言う話が多かったが、PS3が搭載する非対称プロセッサCellの扱いにもソフトハウスは慣れてきており、数値演算が多いゲームではPS3の方がパフォーマンスが良いとの声も増えてきた。世界市場では、Wiiが約8,220万台を販売しており最もセールスを延ばしているが、XBOX360も4,900万台、PS3も4,470万台と競ってきている。北米市場はXBOX360が、日本とEUではPS3のシェアが大きい(VGChartz.com)。
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