2012年3月26日月曜日

労働力成長率とインフレ率

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生産年齢人口の変化とデフレが関係があるかと言うエントリーで、何人かに強く認められないとコメントを頂いた。人口減少は、経済成長率を低下させ、自然利子率も低下させるが、確かにインフレ率に結びつくメカニズムは明確ではない。

余剰資本を使った生産物による安売りが原因ではないかと思うのだが、厳密にデフレを説明するのは難しそうだ。こういうときは、とりあえず実態経済の傾向を確認するのが良いので、OECD StatisticsのG7のデータから労働力(=就業人口+失業人口)成長率とCPI上昇率のデータをプロットしてみた。

青い線は決定係数0.146だが、切片項も労働力増加率の係数も1%有意になっている。赤い線は決定係数0.394で、切片項は有意性が無いが、労働力増加率の係数は1%有意になっている。

労働力増加とインフレは相関を持つ。だから生産年齢人口の減少がデフレ圧力になる事はサポートする。ただし日本は切片項が他国に比べてかなり低く、人口要因以外のデフレ圧力を示唆している。なお、フィリップス曲線を連想する人がいるかも知れないが、あれは失業率とインフレ率の関係なので、ここでの関心とは異なる。

学術ではもっとフォーマルな分析が必要だが、こんな簡単なグラフでも幾つか推測できる事がある。まず、金融政策のみがデフレ圧力だとは言えない。次に、労働力の増減による変化以外の要素もあると言うことだ。恐らく後者は、期待インフレ率と言う事になるのであろう。

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