2025年2月6日木曜日

イーロン・マスクさんのリストラ能力

このエントリーをはてなブックマークに追加
Pocket

トランプ政権は、連邦航空局(FAA)や中央情報局(CIA)を含む連邦職員に早期退職を呼びかけ、国際開発庁(USAID)や教育省(DE)の廃止の方針を打ち出し、大幅な人員削減まっしぐらとなっている。このリストラは大富豪のイーロン・マスク氏率いる政府効率化省(DOGE)がリードしているようなのだが、それが一つ懸念材料になっている。マスク氏はリストラで業績を立て直してきた経営者ではないからだ。

リストラ未経験ではない。マスク氏がかなり高額で買い取ったため現金性資産が危うくなった𝕏/Twitterは、リストラをした。事務職だけではなく、技術者の8割を解雇したと言われている*1。しかし、リストラによって収益性が回復したわけではない。2024年10月時点で、𝕏/Twitterの価値は買収時点の5分の1になったと報じられている*2。広告収入の大幅減が言われており*3、アクティブユーザー数が2割以上減少した。主に𝕏/Twitterのポリシー変更が理由だと考えられるが、人員削減で細かい運用が困難になった結果だといわれても驚かない。微妙に開発体制が壊れている気配もある。保存した検索(saved searches)の削除が恐らく2023年末頃からできなくなっている。サポートには苦情リプライがついているが、反応は無い。

ここからサービスの品質や機能を維持したまま人員削減をする術を探すと言うよりは、ざくっと削って細かいことは考えないタイプであることが分かる。𝕏/Twitterであれば別に良いのだが、官公庁でこれをやられてしまうと大惨事になる可能性がある。トランプ米大統領は、カリフォルニア州ロサンゼルスで発生した大規模な山火事の消火に役立てるためと称してダムの緊急放流を命じ、専門家に無駄だし水不足の季節の備えがなくなったと評されている*4ので、トランプ氏とマスク氏は気が合うのだと思うが。

0 コメント:

コメントを投稿