2018年10月23日火曜日

ジェンダー論をやっている社会学者にも「マンガ 化学式に強くなる」を読んで欲しい

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そして発狂して欲しい。

ある秀逸なエントリー*1を眺めて興味をもって「マンガ 化学式に強くなる―さようなら、「モル」アレルギー」読んだのだが、面白かったので紹介したい。中学生向きなのだが、オトナにも三つの意味で懐かしいと思う。

内容は、男性経験が豊富で脳みそが色ボケしている女子高生に、恋愛経験なく奥手なつくばの研究者が化学を教えるという、ジェンダー論をやっている社会学者が発狂しそうなプロットの学習マンガである。白いモノで、先生役のつくばの研究者は塩を連想し、生徒役の女子高生は…恥ずかしくて言えない。

2018年10月22日月曜日

オカルト化する日本の教育—江戸しぐさと親学にひそむナショナリズム

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オカルト化する日本の教育」は、江戸しぐさと親学の発生から普及の経緯、関係者のモチベーションを整理し、教育現場にに浸透した理由を考察した本だ。

江戸しぐさの部分は著者・原田実氏の前著*1のおさらい感があるが、江戸しぐさと親学の関係や、これらを普及促進しようとしている集団についての説明がある。TOSS/日本会議/「生長の家」系の右派社会運動家といかにもと言う名称が並んでいた。

2018年10月20日土曜日

最高裁「裁判官は担当外の裁判であっても安易にケチをつけるな」

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Twitterでの発言に関して分限裁判にかけられていた白ブリーフこと岡口基一裁判官への処分が確定した。SNSでよく発信している弁護士は概ね岡口氏の支持者であり最高裁の判決を非難しているようだが、全員一致の最高裁判決なので無碍にはできない。法曹界の究極のお偉いさんの思考形態を検証する価値はあるはずだ。岡口氏自身が分限裁判の決定理由の書面をアップロードしているので、素人ながら中身を確認してみたい。

2018年10月19日金曜日

きちんとした批判をするための「哲学思考トレーニング」

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ネット界隈で調子にのって誰か/何かを非難したら、炎上案件になってしまうことは多い。褒める事をよしとし、貶す事を避けるべき*1なのだが、それでも何か言いたいときはあるものだ。炎上リスクとネガティブ自己表現のトレードオフとも言えるが、批判の仕方が分かっていれば炎上リスクをかなり抑制できる。伊勢田哲治『哲学思考トレーニング』を読んで、きちんとした批判の仕方を学習しておこう。

2018年10月18日木曜日

藤原興「低賃金カルテル」説の弱いところ

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ネット界隈で「低賃金カルテル」なる言葉を見かけるようになって久しい。運動家の藤原興氏によるとついったーらんどで出来た造語だそうで、氏はその存在を確信をもって主張している。この藤原興流の低賃金カルテル説が、どの程度強固な主張なのかを考察してみた。結果、学者の説ではないので脇が甘いのは仕方が無いが、経験的にも理論的にも説得力は低いように思える。

2018年10月16日火曜日

野党がなぜ軽減税率の不合理を騒がないのかというと

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作家で投資家のやまもといちろう氏が「野党はなぜ消費税増税や軽減税率の不合理を騒がないのだろう」と書いているのだが、民主党政権時代に増税は決めていて消費税増税を不合理とは言えず、2015年の世論調査だが有権者の7割以上が軽減税率に賛成*1で、声高に*2反対を主張すると野党支持率の低下が予想されるから、答えは自明のように思える。

2018年10月15日月曜日

千田有紀さん、社会学の会話分析の知見からも、女性の相槌はジェンダーロールとは言えないのでは?

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炎上時に焦って弁解をすると、おかしい言説を重ねてしまうときがある。先週の社会学者・千田有紀氏の炎上記事の追記を見たところ、社会学の会話分析の研究を示唆しつつ『(相槌)は、従来「女性」に与えられてきた役割』と主張しているのだが、一般に観察される現象からも、(よく知らないのでこちらは誤解な気もするが)社会学の会話分析の知見からも、何かおかしい事になっている。しかも、会話分析と言う専門性の高い分析結果に言及しているのに、参照した文献すら挙げられていない。

ポンタくんたちを効率賃金仮説で説明すると

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ネット界隈はやりがい搾取に敏感だ。先日も無償労働を美徳とする道徳の教科書がケシカランと言うツイートが流れていた。しかし、そこでは狸のポンタくんたちがタダでも働かせて欲しいと懇願しているのだが、ポンタくんたちが被害者とは限らない気がしてならない。

経済学にはシャピロ・スティグリッツ・モデル*1と言う有名なモデルがあって、賃金をゼロに置いたときに何がおきうるかと言うのを教えてくれる。そこでの状況を考えると、むしろ経営者の方に危機が迫っているようにしか思えない。

2018年10月14日日曜日

社会運動家「みんな労組に加入して賃上げ要求しろ」「富裕層にはもっと課税しろ」

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社会運動家/聖学院大学人間福祉学部客員准教授の藤田孝典氏が、なぜか株式会社ZOZOの社長と従業員を狙い撃ちにして富裕層への課税強化と労働組合への加入と労使交渉を呼びかけ、批判を受けている*1

論点が見えづらいのだが、マルクス経済学用語とちょっと下衆なデモ隊ノリのスローガンに違和感があり、株式シェア3%以上保有する創業者などが受ける配当に対する課税は総合課税になるためZOZOの社長はかなりの実効税率で納税している*2ので、豪遊していることは非難には当たらないと言うところであろうか。

2018年10月13日土曜日

海外の女性キャラクターの露出度規制論争

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キズナアイ騒動に関連して、海外では女性キャラクターの乳房の線を描いたら年齢制限のレイティングが上がる*1と言う話をデザイナーの森次慶子氏が言い出し、案の定、反例を投げつけられて炎上していた*2。映画「ロジャー・ラビット」のジェシカ・ラビットあたりは、所謂えろい格好のおねーさんを絵にしているが、確認する限り映画はR指定はされていなかった。

2018年10月10日水曜日

沖縄の歴史や社会を調べずにイデオロギー的歴史観を振り回している社会学者の卵

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社会学者の卵の古谷有希子氏が、ここ二ヶ月ぐらい沖縄の歴史や社会を調べずにイデオロギー的歴史観を振り回している*1のだが、なかなか酷いことになっている。沖縄は植民地だが、沖縄の人々はそれが認識できていないと高らかに宣言している。普通の定義では植民地とは言え無いし、これは他人をバカだと愚弄している。

2018年10月9日火曜日

ノーベル賞受賞経済学者曰く、政治は景気循環をもたらす

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2018年のノーベル経済学賞もしくはスウェーデン銀行協会賞は、マクロ経済学者のローマーとノードハウスに与えられた。内生的成長理論のローマーの方が経済学徒には有名かなとは思うものの、気候変動や炭素税と言うトピックからノードハウスの方が分野外では有名かも知れない。

ジェンダー論をやっている社会学者は“被害者”

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社会学者の千田有紀氏の何度目かの炎上騒動の最中なのだが、「市民的公共性」と言う単語を濫用して突っ込みを受ける*1ばかりではなく、自分は権威なのだから素人は意見するなと言う姿勢の過去の発言が槍玉にあがっている。

今回の事例だけではなく、他分野から見て根拠をよくつけられていない主張を社会学者がすることは多く、社会学と言う学問への疑問が渦巻く自体になっている。しかし、千田有紀氏の議論に関しては、社会学と言うよりはジェンダー論に内在した問題に思える。

2018年10月5日金曜日

炎上しているのはキズナアイでは無くフェミニスト主張の根拠の無さ

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社会学者の千田有紀氏が、キズナアイ騒動での自己の見解を補足するエントリーをあげて、さらに批判を受けている。

ポエム調のゆるふわ作文で主張をとりづらいのだが、前のエントリーとあわせて考えると「メディアにおける女性の役割が、女子に既存の性的役割分担を認識させ、その進路に影響する」と主張しており、女の子キャラのキズナアイが「聞き手」を担当したのが理系忌避をもたらすと考えているようだ*1。この千田有紀仮説は成立しているのであろうか?

2018年10月4日木曜日

バーチャルYouTuberキズナアイは煽情的で、公共に相応しくない造形なのか?

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弁護士の太田啓子氏がバーチャルYouTuber*2キズナアイのイラストを指して「女性の体はしばしばこの社会では性的に強調した描写されアイキャッチの具にされる」と非難しだした。女性を抽象化したキャラクターなので、女性の特徴を備えた絵になっているのは間違いないのだが、それが何か問題なのかが良く分からない*1

2018年10月3日水曜日

教科書に書いてあることを簡単に信じないのは研究者養成コース

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2018年のノーベル医学生理学賞を受賞した京大の本庶佑特別教授がインタビューで、研究にあたって心がけていることは「(論文とか書いてあることを)簡単に信じない」、研究者の道に進む夢を見る子どもたちに伝えたいことは、「教科書に書いてあることを(簡単に)信じないこと」と答えて*1、疑似科学界隈を活発化させるのではないかと言う危惧を呼んでいる。「一般向けになされたという意味では失言…きちんと弁解していただきたい」と発言全体を読まずに非難している社会学者まで現れている。

2018年10月2日火曜日

旭日旗から分かる韓国社会の悪癖

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韓国では旭日旗は侵略者たる大日本帝国軍を象徴した旗で、そのために敗戦後は使用が禁止されていた*1と思い込む人々が増えているのか、近年、旭日旗を掲げることや、旭日旗に似た模様の利用を非難する動きが目だつようになってきた。

韓国政府はこの“歴史認識”に同調はして来なかったのだが、韓国海軍が世論から非難を受けないように配慮しはじめた。“国民情緒法”に負けつつあるようだ。

2018年9月27日木曜日

河野太郎の新世代政治活動: エゴサーチ&デマ否定

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共同通信が「カナダで女性外相会議開幕 ジェンダー平等を議論」と捻れた記事を配信し、日経が「河野太郎外相夕食会などの一部の会合に出席」と尾ひれをつけたのがいけないのだが、各国の外相が男女問わずが招待されたのに、女性外相だけが招待された会議だと勘違いする人々が多発し、ついったーらんどで河野太郎外相が否定してまわっている*1。「カナダで外相会議開幕,世界の女性の外相が一堂に会する公式会議は初めて,ジェンダー平等も議論」と言う見出しであったら、勘違いする人も少なかったかもしれない。

2018年9月26日水曜日

人気ブロガー「大学に行かずに有料オンラインサロンに参加しろ」

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有料セミナーなどで信者ビジネスを行なう“著名人”は多いが、最近はオンラインサロンと称される有料制会員サイトで、インターネットに対応したビジネス形態も展開されるようになった。有料メールマガジンの発展と言えるであろう。

教祖が信者から御布施を巻き上げるビジネスはありふれており、趣味などにおいて教祖の教えが適切な事もあるであろうから、さほど目くじらを立てるような事でも無いのだが、一部の教祖が調子に乗りすぎたようだ。大学に行かずにオンラインサロンに参加しろと言い出した*1

2018年9月24日月曜日

証明問題が苦手な中高生が読むとよさげな「定理のつくりかた」

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数学書と言えば、定理の説明とその証明の組み合わせが続く如何にもと言う内容のものが典型だが、定理が導き出されるまでの模索について説明されることは少ない。学術史的に動機が説明される事はあるが、数学者がどのような試行錯誤を行なっているのかは、大学院に進学して教員に指導されてみないと中々見えない世界であろう。

2018年9月22日土曜日

月刊誌「新潮45」の社会的影響力はほぼ無いから

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「しんちょう・ふぉーにぃふぁいぶ」と読むのかと思っていたら、そうではなかった発行部数が2万に届かない月刊誌「新潮45」が、以前に強く非難された杉田水脈衆院議員の性的少数者(LGBT)支援に関する寄稿*1を擁護するエッセイを一斉掲載し、それがトンデモ言説だらけだとネット左派の皆さんの間で盛り上がり、大手メディアも報じることになっている。

2018年9月21日金曜日

トリクルダウンが起きなければアベノミクスは失敗だが、アベノミクスはトリクルダウンの政策ではない

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再分配政策ではなく自発的な経済活動を通して、富める者の富が貧しい者にも渡ることを、トリクルダウンと言う。

日本アカデメイヤが2013年12月19日に主催した記者会見で、安倍総理は「大企業の業績の果実が国内の中小小規模企業のその従業員に行き渡らないようであればアベノミクスは失敗である」と語っていたので、アベノミクスはトリクルダウン狙いの政策だと、少なくない人々が理解していた。しかし、2018年9月14日の自民党総裁選の討論会で「私はトリクルダウンなんて言った事はない」と言ったと話題になっている*1

2018年9月19日水曜日

安倍総理は詭弁を駆使するだけではなく、建前をよく理解していないかも知れない

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9月17日、自民党総裁選を前に、安倍総理と石破幹事長が、テレビ朝日「報道ステーション」とTBS「NEWS23」に出演して論戦を行なったのだが、行政からの直接の利益享受者と親しくゴルフに行くのは良くないと批判された安倍総理が、ゴルフに対する偏見だ、元々の友人だから利害関係者でも親しくしてもよいと言い出し*1詭弁を弄していると批判されている。論点すり替え論法(Ignoratio elenchi/Red Herring)と言う詭弁*2

2018年9月17日月曜日

青識亜論と小宮友根のフェミニストいかにあるべきか論争の問題点

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日本人女性が海外で性的に奔放になると言うほぼ無根拠な偏見があるのだが、それに関するあるツイートでのやり取りを枕に、ネット論壇リバタリアンの青識亜論氏とフェミニストの社会学者の小宮友根氏が『「日本人女性は簡単にやらしてくれる」と言う主張は、日本人男性をも侮辱した発言である』と言う考え方を、フェミニストは批判すべきか否かと言う議論していた。

2018年9月15日土曜日

安倍政権の対ロシア外交は、北方領土の返還に辿り着かない

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東方経済フォーラムの全体会合で、ロシアのプーチン大統領が、年末までに“北方領土の返還なしで”平和条約を結ぶことを突然言い出し、安倍総理が苦笑いをするものの特に反論を行なわないと言う事件が起きた*1。平和条約の重要性を強調する安倍総理のスピーチを逆手にとっておちょくられた分けだが、揚げ足を取られる可能性を考慮に入れてスピーチを作成しなかった安倍総理にも問題がある。

2018年9月13日木曜日

「集合と位相」をなぜ学ぶのか ― 数学の基礎として根づくまでの歴史

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数学を真面目に使おうとすると避けては通れない集合と位相だが、その教科書を読むとやや抽象的なきらいがあって気が滅入る傾向があり、必要になったときに学べば良いのでわざわざ講義を設けるほどではないと言っている著名数学者もいる*1

どのみち必要になるので悩む前に学べと言うのが大方の見解だと思うが、それではちょっとつれないと思われるかも知れない。今後の見通しが欲しい初学者がいたら、よい補助教材が出ていたので紹介してあげよう。

2018年9月11日火曜日

泊原発が動いていたら、北海道胆振東部地震で広域停電は発生しなかったか?

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泊原発が動いていたら9月6日の平成30年北海道胆振東部地震で広域停電が生じなかったと言う説が唱えられ、それに対する反論がネット界隈で行なわれている。政治的に原発停止が決定された*1と不満を持つ人々と、原発が有益とする情報は全て否定したい人々の、技術的要請がどのようなものか整理すらしない論争で頭が痛い。

2018年9月4日火曜日

飲食店内の副流煙の有害性を示す文句をつけづらいある研究

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喫煙規制推進者は、副流煙の有害性を盲目的に信じたがる傾向があるのだが、統計分析でそれを言うのには困難が付きまとう。発がん性を指標にしてしまうと長期効果なので統計的に示しづらいし、そうでなくても健康意識が低い病気になりやすい人ほど副流煙を吸いやすいのでは無いかと、同時性(内生性)を疑われたりしがちだ。病因など無数にあるわけで、他の隠れた原因と副流煙が相関する交絡効果も、当然、疑われる。

藁人形論法で“主流派”経済学を非難する中野剛志「富国と強兵」

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ついったーらんどでMMT信者が言及しているのを見かけて、経産官僚・中野剛志氏の「富国と強兵」を第3章まで拝読してみたのだが、藁人形論法だらけの経済学非難になっていた。無数にある論文のうちある幾つかに書かれている主張を見落としているのであれば仕方が無いと思うが、学部向けの経済学の教科書に書いてある事を見落としているのは問題だ。また、論理的に煮詰めて考えているのか怪しい箇所もある。

2018年9月1日土曜日

サマータイム導入論の裏側にある世代ギャップ

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オリンピックにかこつけてサマータイム(DST)を導入しようと言う動きは2014年10月24日には森元総理の発言であったのだが、安倍総理が8月7日に検討を指示したことで本当に導入されるかも知れないと言う不安が広がっている。

実務サイドから見るとうんざりする事しかない*1と思うのだが、官僚や財界の偉い人、一部の政治家が熱心に信奉しており、シニアで高名な経済学者の伊藤元重氏も「デメリットはあれど、サマータイムはやはり導入すべきである」と言っている。根拠に基づく政策形成(EBPM)は無かった事になっており、近年の計量分析の結果を無視しているので、世代ギャップを感じざるを得ない。

2018年8月27日月曜日

ミレニアム問題は概説するのも難しいことが分かる「数学ガール/ポアンカレ予想」

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深みにはまりそうな話の表面を、キチンと証明も説明もせずに泳いでいかないといけない数学読本を書くのは易しくはなく、数学徒でも理解するのに苦労する未解明問題や最近証明されたミレニアム問題だと尚更そうなるようだ。実にもやもやっとしたP≠NP問題の紹介本を読んだ事がある。結城浩氏の人気シリーズ最新作「数学ガール/ポアンカレ予想」も例外では無かった*1

2018年8月26日日曜日

国民民主党・玉木共同代表の定年廃止論に関して

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国民民主党の玉木雄一郎共同代表が、平均寿命の伸びに対応し定年制を廃止させて、高齢者は最低賃金以下でも働けるようにすべきと言い出した。募集時に時給を提示しない事は無く、賃金は常に同意している事になっているのだから、本人の同意で最低賃金以下で働けると言うのは、即ち、最低賃金が無くなることを意味する。定年制を廃止は一つの方針としてあり得るが、最低賃金が障害と言うのはポイントを外している。

2018年8月24日金曜日

図解・気象学入門―原理からわかる雲・雨・気温・風・天気図

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天候が社会経済に与える影響は大きく、報道番組でも気象の解説は多いそうだが、体系的に覚えているかと言うと心もとない。中高のときに地学で習ったはずなのだが、さっぱり内容を覚えていない・・・そんな残念なオトナは少なく無いと思うのだが、子どもに無学を暴かれる前に急いでインプットをしておこう。ちょっと古い本なのだが、「図解・気象学入門」はこの目的に有効である。

2018年8月23日木曜日

みんな気をつけよう。社会学者・岸政彦は、騙されてるだけかもしれないのだ

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社会学者の岸政彦氏が朝日新聞に財政問題に関するエッセイを寄せている*1。学者が書いたとは思えないポエムなのだが、要約すると財政赤字を出せば緊縮財政をとらなくて良いのに、行政がその管理対象への支配力を強めるために、「お金がない」と国民を騙して緊縮財政をとっていると言う陰謀論を展開している。短い文だが無知と誤解と詭弁に満ち溢れているので、気づいたところを指摘したい。

2018年8月16日木曜日

金融の教科書にある信用創造の説明を貶しても

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学部の金融の教科書には、だいたい次のような信用創造の説明があると思う。預金歩留まり率をαとするとき、H円のハイパワード・マネーを持つ銀行が、H円を融資するとαH円が預金として戻り、αH円を融資するとα2H円が預金として戻り、n回目の融資ではαnH円が預金として戻り、無限に続けて和をとるとH/(1-α)円融資になる。法定準備率βがあれば、H/(1-α+αβ)円が融資量の上限。先日出た経済学を説明するマンガ*1でも、この説明が踏襲されている。

2018年8月12日日曜日

第一生命経済研究所のレポートにある日照時間による消費の推定について

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ついったーらんどで第一生命経済研究所首席エコノミスト永濱利廣氏が書いた「テーマ:不確実性の高いサマータイム効果」の中の日照時間による消費の推定式がトンデモ扱いされていたのだが、しっかり問題点を把握しない非難が多かったので、非難の方の問題を指摘した上で、推定の問題点を再整理し、推定をやり直した上で、推定結果の解釈について批判したい。弁護から入って、結局はdisる。

2018年8月11日土曜日

大学の男女別定員は違憲・違法か?

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東京医科大学が隠れて実質的な男女別定員制をとっていた件に関して、明らかに違憲・違法と言う非難が見られる*1のだが、素人目にも雑すぎる法律解釈なので問題を指摘したい。道徳的に主張の正当化を行なうより、違憲・違法と叫ぶ方が簡単なのは分からなくもないのだが、憲法や法律の運用状況から考えると、問題は自明ではない。

2018年8月8日水曜日

男性の家事・育児参加を促しても、女性医師の増加による当直不足の問題は解決しない

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女性医師が結婚後も仕事を続けるには、当直・救急対応・オンコールの負担を与えないことが肝要なことはよく認識されていて*1、女性医師の比率を抑えるべきだと言う主張の根拠になっている。これに対して男性の家事・育児参加を促せば、既婚女性医師も業務負担を増やせる言う主張*2があるのだが、簡単な計算によって逆に状況が悪化する可能性が高い事が分かる。

2018年8月4日土曜日

女性医師に配慮すればするほど病院の職場環境は悪化するので、別の施策がいる

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日本医師会が、東京医科大学が女性の入学者数を抑制していたことに対して批判的なコメントを出した。「女医が増えると結婚出産による途中退職で医師が不足する」と言う東京医科大学の弁に対して、「短時間労働の導入や当直の軽減など、女性が働きやすい環境整備を進めることが大事」と指摘している*1のだが、それが現場で問題を引き起こしているという勤務医の声を無視しているので指摘しておきたい。日本医師会はどちらかと言うと開業医の団体なのを、よく表している。

2018年8月3日金曜日

東京医科大学は、開き直って統計差別を続けるべき

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東京医科大学が、女子受験生の点数を下げて、男子受験生の入学者数を増やそうとしていたことが発覚した*1。世間一般には非難の声が大きいようだが、医療現場にいる医師からは、性別に関係なく必要悪と言う声も上がっている。医師の供給数、病院の経営慣行の問題もあって、女医の増加が業務遂行上の障害になっている現実があるからだ。近い将来の医療需要減や、経営慣行の変更の困難さを考えると、男性医師の比率を高める施策を放棄するのは、大きな厚生損失を招くかも知れない。

2018年8月2日木曜日

「搾取」という単語を使う前に必要なこと

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頻繁に使われる割には、厳密に運用するには定義が十分ではない用語に「搾取」がある。好意など自発的なものではなく、権力やその他の強制力をもって、正当な対価を払う事なく、他者に労力やその他の資源を提供させることと搾取の説明は難しくない。しかし、大抵の事例において、正当な対価がどの程度かは自明ではない。

日本の中世の信仰事情が分かる「戦国と宗教」

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戦国時代はドラマや小説で人気の題材で、たまにテレビ番組で歴史研究が紹介されたりするものの、様々な経緯で色々と誤解が多い*1。そのためか、蘊蓄を語るのが好きな人が多いTwitterらんどでは、鎌倉から江戸、中世から近世の小ネタが人気である。当時の宗教についても誤解が多いそうで、「戦国と宗教」と言う本が紹介されていた。

2018年7月28日土曜日

擬似科学を引っ張り出し“敵”を悪く言うリベラル誌

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週刊アエラが人相をもって、杉田水脈衆院議員の知性や性格や生い立ちの“分析”を掲載しているいた*1

観相学は今となっては19世紀の代表的な疑似科学の一つ骨相学と同じもので、何の根拠も認められない。ネガティブな推測も多々含む、嘉祥流観相学会代表・岡井浄幸なる“専門家”の弁を掲載しただけとは言え誹謗中傷に近い。

2018年7月26日木曜日

人気ついったらー山本一郎さんの悲報によせて

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最後2つがツイッター・ユーザーを煽るための冗談になっている“鬱になりやすい人の特徴”をリストしたツイートに対して、恐らく冗談のつもりで「ぶち殺すぞ」とリプライした人気ついったらーの個人投資家・作家の山本一郎氏がアカウント凍結になって話題になっている*1

2018年7月25日水曜日

ポルトガルは緊縮財政を止めて経済回復をしたのか?

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リーマンショック後、緊縮財政で悲惨な事になったポルトガルだが、緊縮財政を止めたら経済回復が出来た…と理解してしまいそうなNew York Times誌のエッセイ*1が流れてきた。米国からだと欧州の小国など良く分からない辺境なのだと思うが、時系列でのマクロ統計の確認ぐらいして欲しい。とてもそんな結論には達さないはずだ。

2018年7月24日火曜日

杉田水脈衆院議員のLGBT支援に関する寄稿は優生思想によるものではない

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週刊誌「新潮45」に掲載された杉田水脈衆院議員の性的少数者(LGBT)に関する寄稿が、「LGBTのカップルに『生産性』が無い」という稚拙な言い回し*1で火がついて、優生思想だと紋切り型の非難に晒されている*2のだが、よく考えると優生思想に沿ったものではないので指摘したい。単なる理屈をつけるのが下手な保守である。

2018年7月17日火曜日

死刑廃止国と被疑者射殺数の関係…無いよ

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死刑廃止国が犯人を射殺した件数を調査してみた」と言うエントリーが話題になっていた。日本とドイツを比較して、死刑廃止国のドイツの方が被疑者射殺数が多いという主張になっているのだが、色々と突っ込みどころが多い。

2018年7月11日水曜日

リフレ派原田泰日銀審議委員「金融政策は神の領域にないと、イエスは言った。QQE批判者は、認知的不協和を起こしている」

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雨乞い経済成長派と揶揄されるリフレ派の一人、原田泰日銀審議委員が、2018年7月4日の石川県金融経済懇談会の挨拶で、あれこれ神話を持ち出してコレはやばいと評判になっている。締まりの無い挨拶をするおっさんっているよねと言う程度の話なのだが、該当部分を検討してみよう。「QQEに対する認知的不協和」(pp.19--20)のところである。

社会構築物としての“自然科学”の例は、微積分ではなく優生学であるべき

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連続で話の種になってしまって申し訳無いのだが、稲葉振一郎氏の著作「経済学という教養」の中で、ポストモダン人文系知識人の認識的相対主義について、稲葉氏流の解釈を行なっている箇所にツッコミ所があったので記しておきたい*1

そこではポストモダン思想家を全面的に否定するのではなく、「科学外的な世間からの圧力が、科学を歪めてしまう」例があって、それで「自然科学は…『これが真実だ』と人々に思いこませることによって世界を支配している」と言うトンデモな結論に行き着いたと言う話がされている。

2018年7月10日火曜日

新自由主義者≠経済学帝国主義者

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もう続きを著作にされたものらしいが、明治学院大学の稲葉振一郎氏がウェブの20回連載のエッセイ『「新自由主義」の妖怪』で、産業社会論的な立場をからマルクス主義と新自由主義が似ていると言い出していた。稲葉氏の独自見解だと思うのだが、“経済学帝国主義”が変な意味で使われている気がするので、指摘したい。少なくとも新自由主義とはほとんど関係ないと思われる。