2013年4月8日月曜日

町田市の朝鮮学校への防犯ブザー配布停止に関して

このエントリーをはてなブックマークに追加
Pocket

町田市が西東京朝鮮第二初中級学校への防犯ブザー配布中止を決めたことに関して、ネット左翼系の人々が色々と批判している。以下のような何通りかの批判の根拠が示されているが、強いものは無さそうだ。そして実害の有無と言うより、回りくどい政治メッセージのやり取りになっている。

  1. 朝鮮学校の児童が危険に晒されると言う指摘は、必要ならば防犯ブザーを朝鮮学校か保護者が用意すればいいので、説得力が無い。千円程度のデバイスなので、金銭負担も軽い。
  2. 公立校や私立校と扱いが異なるのは差別だと言う主張は、公立校や私立校が一条高*1で文部科学省のガイドラインにのった組織なのに対して、朝鮮学校は各種学校にしか過ぎないから、扱いを変える事に問題は無いはずだ。
  3. 国際人権規約で民族教育を受ける権利があると言うが、「自己の信念に従って児童の宗教的及び道徳的教育を確保する自由」は朝鮮学校に通わせる事で満たされる*2から、公的援助を行う必要性も無さそうだ。
  4. 他の外国人学校との差別に関しては、朝鮮学校の特異な位置づけが問題になる。他の私立外国人学校は帰国後のための教育機関で、外国人駐在員などに利便を図ることが、貿易や投資などの国際交流の促進になる。しかし、大半の朝鮮学校の子弟は朝鮮半島には帰らない。

実の所、防犯ブザー配布中止の実害なんてほとんど無い。だから町田市側の決断も、朝鮮学校の擁護者の反応も、象徴的な意味が強いのであろう。つまり、町田市は「朝鮮学校が嫌われていまっせ」と言い、朝鮮学校の擁護者は「いや嫌う方がおかしい」と反論している。

朝鮮学校が町田市を懐柔するために、嫌われる原因は無いと、動画などで北朝鮮の犯した問題行動*3を児童に教え込んでいることを公開してくれれば良いのだが、なかなかそうもいかない事情もあるようだ。

追記(2013/04/08 16:52):町田市が決定を撤回した(47NEWS)。どういう理由がつけられたのかは、気になる所だ。

*1韓国学校は一条校なのを見習って、朝鮮学校も北朝鮮や朝鮮総連と手を切って、一条校になって主体思想以外の民族教育を行えばいいと思うのだが。教員免許などが障害になって、そうもいかないのであろうか?

*2経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約(A規約)」の第十三条を参照。初等教育の無償化は、一条高に通わせる権利がある事で満たされている。ただし、人種差別撤廃委員会から、懸念を表明されてはいる(本条約第9条に基づき締約国より提出された報告の審査)。

*3拉致問題、大韓航空機爆破事件、超精密偽100ドル札偽造(スーパーノート)、覚せい剤密輸事件、韓国哨戒艦「天安」撃沈事件、延坪島砲撃事件、核兵器開発問題、暗殺事件(ラングーン事件、朴相学暗殺未遂事件)などになる。

0 コメント:

コメントを投稿