2011年4月24日日曜日

Appleの主力商品は交代する

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2007年1月から、Apple Computer Inc.はApple Inc.になった。そのときは、携帯音楽プレイヤーiPodの売上が増加したためだが、その後の3年間も主力商品の変遷が激しくなっている。四半期ごとの売上高の変化を見ると、その変化に驚きを隠せない。

1. 売上高の変化

全ての商品種類の売上が伸びていると言えるが、2008年まではiPod、それ以降はiPhone、最近はiPodの売上の伸びが著しい。また、全期間を通じてノート型コンピュータ(Portables)の売上の伸びが堅調であり、PC市場におけるトレンドにも乗っている。

2. 売上比率の変化

売上における比率を見ると、デスクトップ型コンピューターの比率が一貫して低下しており、iPodも2007年をピークに減少している。興味深いことに、itunes関連の売上(音楽ダウンロード販売など)が、2011年第2四半期でiPodの売上を超えている。また直近はiPhone関連の売上が過半数を占め、すっかり携帯電話メーカーのような形態となっている。

3. 競争環境は厳しくなっている

今までの成長率だけを見ても、Apple社におけるスティーブ・ジョブスの経営が伝説的な水準に達しているのは間違いない。市場拡大期にiPodやiPhoneなどを投入することで、もしくはiPodやiPhoneなどを投入することで市場を拡大して成長を続けることに成功している。

ただし、今後も同じペースで成長するかは、やや雲行きが怪しくなっている。iPodとitunesでは独占的事業者となったApple社だが、現在の主力のスマートフォンやタブレット市場では、Android OSを搭載した製品と厳しい競争におかれており、特にスマートフォン市場ではシェア獲得競争で劣勢にあると考えられている。

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