2010年12月8日水曜日

エジプトのサハラ砂漠の砂の下に、350Kmの長さの古代の湖底が見つかる

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米ワシントンD.C.のスミソニアン航空宇宙博物館の地質学者Ted Maxwell氏と同僚が、エジプトのサハラ砂漠の砂の下に、350Kmの長さの古代の湖底が見つけたと報じられている(NewScientist)。

2000年2月に、スペースシャトル・エンデバーに搭載された修正されたレーダー・システムである、NASAのスペースシャトル立体地形データ(SRTM)で撮影された高解像度画像を調査したところ、ナイル川からの氾濫の後にできたTushkaと呼ばれる湖の範囲を識別できたそうだ。

下がその写真で、海抜190mと海抜247mを撮影した二枚で、それぞれの写真の右側の水色の部分がナイル川にあたる所のようだ。

この湖は最大で68,200Km2の面積があり、この地域が湿潤な草原であった25万年前にに現われ、8万年前に干上がった。上の写真の右側、海抜247mの痕跡からは、この湖の範囲によって、ナイル川の西400KmのBir Tarfawiと、スーダンのSelima Oasisの北の同じ地層で発見された、最後の間氷期の魚の化石が広い範囲にある理由が説明できるそうだ。また、上の写真の左側、海抜190mでは、小さくなった湖畔の痕跡が発見された。中更新世のアシュール文化の手斧が、この地層から見つかっている。

チャド、スーダン、リビヤにも巨大な湖が存在したことがわかるそうで、これらの古代の巨大湖の位置は、人類初期の移住パターンの解明に役立つと考えられる。

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