「世界は数式でできている」と言う資生堂のCMに幾つもの微分方程式が出てくるのだが、特にシンプルな一つが目に付いた。画像がそれだが、xが三つって謎過ぎる。「数式は波の動きを知っている」と言われても波動方程式でもないし。教えてもらったのだが、KdV方程式と言う浅水波を表す微分方程式だそうだ。
偏微分方程式らしく書くと以下のようになる。tが時間、xが位置、u(t, x)が波の高さになる。
プロットすると、以下のようになるらしい。ソリトンと言う目を引く特徴の波が表現されている。波動方程式と違って、高さのある波の方が速度が速い。
武部(2008)の説明によると、19世紀にイギリスの造船技術者が運河での波の動きから導き出した法則で、20世紀の中盤でコンピューターの発展とともに数値解析が行われ、それによって数学的にも研究が進んだ。日本人研究者が大きな貢献を果たしている。
何が素晴らしいのかは分かりづらいのだが、この手の偏微分方程式は閉じた解が出るものは限られているのだが、KdV方程式は閉じた解を出すことが出来る可積分系なので物理学者のみならず、数学者の興味を惹いた様だ。
資生堂のCMには他にも色々と微分方程式があるのだが、不勉強なので何がどれを指しているのかが良く分からない。理系の人だったら全部が何か分かるのであろうか?
世界を数式で表現できるからと言って、世界が数式でできているわけでは無いとか言わないように。ところで数式が美しく無いですね(´・ω・`)
追記(2013/05/25 09:11):CM内の英文"Uncovering the mecanisms of skin trouble"(1:12)のmecanismsはmechanismsであろうと言うツッコミを見かけた。
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