2010年9月15日水曜日

メキシコ湾原油流出事故の海面の写真

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メキシコ湾原油流出事故で、原油流出が続いている最中にEdward Burtynsky氏が撮影した写真がアップロードされていたので紹介したい。

同事故は、安全面で海底油田の開発に警鐘を投げかけただけではなく、BPのような特殊な技術を持つ巨大企業を株主が監視していくのが難しい事も示唆した事故になっており、その問題究明や事故状況の把握は重要だ。以前、動画でも紹介したが、事故時の状況を写真で振り返ってみたいと思う。

1. 海面の状況

上の2枚は、5月12日に撮影されており、流出を食い止めるのに失敗が続いて、最も流出量が多い時期の写真である。海面に浮いた油がはっきり分かる。下の1枚は、6月24日に撮影されたもの。

2. 掘削の状況

6月24日に撮影された、救助井の掘削の様子を撮影したもの。また、オイル・キャップの設置されており、原油の回収も行われている。しかし、この後、ハリケーンで2週間ほど作業は中断した。

3. ミシシッピ川デルタ地帯の状況

6月24日に撮影されたもの。原油が沿岸部に押し寄せてきている。下のマーシュ島は、ミシシッピ・デルタ付近の島だと思われる。この頃は原油流出の拡大そのものよりも、BPのヘイワードCEOの言動が物議を起こしていた。

4. メキシコ湾原油流出事故の現在の状況

写真を見ていると深刻な状況が続いているように感じるが、同事故は、既に原油流出が停止し、既に海面では多くの原油が揮発して消えており、深さ1100~1200mの深海での原油の汚染も、低温を好む新種の「ガンマ・プロテオバクテリア」という細菌が原油を分解していた(CNN)ようで、報道も一段落がついた感がある。油井封鎖作業は、ハリケーンの設計や、作業方針の検討などで遅れているが、被害拡大が止まっていることから大きくは問題になっていない(CNN)。

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