2020年12月28日月曜日

尤度原理の是非は自明ではないし、プラグマティストの統計学ユーザーにとっては実益が無い議論

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統計学を専門としない数学者が、尤度原理はトンデモで、それを教えるのもトンデモと言い出している。すっかり頑固な頻度主義者といった趣きで、勢いあまって尤度原理に従っている統計手法はトンデモとまで言っている気がするのはさておき、「主義にこだわるより、適切な数学的法則を…」と言っていた人が、統計的推測が持つべき性質を考える統計哲学、主義の論争にに踏み込んで来たのは興味深い。しかし、無理に尤度原理を否定しようという試みに、実益はない。

2020年12月19日土曜日

それはベイズ統計学ではなくて、言わば情報量規準主義ですよ

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統計学を専門としない数学者から、ベイズ統計学の事前確率を主観的と言うのはトンデモだという非難から、ベイズ主義や頻度主義と言う分類を考えるのは有害無益だからやめて、カルバック・ライブラー情報量に基づく“主義によらない”統計学を考えるべきだと主張が展開され、その他のオモシロ主張*1も含めて困惑が広がっている。

2020年12月15日火曜日

支持層に気兼ねして忘年会などの自粛を訴えられない菅内閣の支持率は…

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まだまだ高い水準にあるし、平均回帰的な傾向もあるので、来月以降持ち直す可能性もあるが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策への不満から、菅内閣の支持率が急落している*1。歴史上、もっとも迅速にワクチンが開発された感染症のわけだが、希望の光を支持率に転換できていない。

自民党の支持層に飲食や宿泊に関連した中小零細の経営者が多いのは想像ができ、それら企業が1930年代の大恐慌に匹敵するかそれ以上の需要減で打撃を受けているのは確かで、菅内閣が何らかの経済振興を取りたくなるのは自然だ*2。飲食や宿泊の需要を減らすような要請も行いたくない。しかし、この新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)対策と整合性を取るのは難しい。

2020年12月9日水曜日

群馬県草津町の新井議員のリコール成立でわかる誤った告発方法

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群馬県草津町の新井町議が、著書の内容を理由に解職請求され、住民投票の結果、リコールされることになった*1。解職賛成2542票、解職反対208票(無効票85票)の圧倒的な差である。投票率も53.66%とそこそこある。

2020年11月29日日曜日

ネット界隈の表現規制論争に認識的不正義と言う概念を持ち込むのは不毛

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ちょっと前の論考*1でジェンダー社会学者の小宮友根氏が認識的不正義(Epistemic Injustice)と言う概念を持ち出していた*2のだが、ジェンダー社会学者の高橋幸氏が「認知財(認識のための資源)がジェンダーにおいて不平等に分配されている場合、それを認識的不正義と呼ぶことができます」と言う独自の再定義を展開してい来て*3、無理に不平等と言う概念を使おうとして奇妙な事になっている。そして認識的不正義と言う概念、議論にまったく貢献しそうにない。

2020年11月26日木曜日

儲け方をレクチャーできるほど、メディア事業の経営についての知見がジェンダー社会学者に無いことぐらいは自覚して欲しい

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何かを有害だから規制しろと主張すれば、どういう観点からそれが有害だと言えるのか質問されるのは異常ではないし、規制の主張者は有害性を示すことができるはずなのだが、表現規制派フェミニストの皆様は質問に直接答えず、国際的に認められないという議論を展開する事がある。ジェンダー社会学者の高橋幸氏も同様の議論を展開しだした*1

ジェンダー社会学者の皆さん、倫理や道徳を考えないと人権が定まらないので、人権保障のために制度の調整が必要かも分からなくなりますよ

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ジェンダー社会学者の高橋幸氏が表現規制は人権保障のために必要だから、規制すべきか否かを議論していても意味がなく、どう社会実装すべきかを考えるべきと言い出した*1。そもそも問題とされている女性表現は人権を侵害していないから「規制すべきでない」という可能性もあるし、これは詭弁。倫理や道徳は社会の目標なのだから、これらがないと目標なき改革になってしまう。社会学には規範的な基礎になる議論がないのは分かってはいるけれども*2、雑すぎる。

2020年11月23日月曜日

法規制ではなく自主規制で女性表現を制限すべき理由を捻り出すのは難しい

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ジャーナリスト/メディア・コミュニケーション学者の渡辺真由子氏のマンガ・アニメ・ゲーム内の性的描写規制論*1がなかった事にされているのが気になるのだが、ジェンダー社会学者の堀あきこ氏や小宮右近氏の言説を参照して、ツイフェミは法規制は求めていないと言う話が見られるようになった。しかし、高橋幸氏のように代わりに自主規制を求めていく*2と話がおかしくなる。

2020年11月16日月曜日

マルちゃん正麺の広告マンガ「親子正麺」の描写について

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道徳的問題はないと思うのだが、東洋水産のブランド「マルちゃん正麺」の広告マンガ「親子正麺」が非難されている*1。ジェンダーロール云々と言っているツイフェミもいるのだが、どちらかと言うと単に描かれた夫の振る舞いがダメなので、突っ込まざるを得ない。

2020年11月8日日曜日

アツギの #ラブタイツ で問題になった絵も、エロ可愛いところが問題

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タイツ製造業のアツギがTwitterを媒介に、タイツの女の子の絵をタイツ絵で有名なイラストレーター等の絵師に描いてもらうラブタイツと言うイベントを開始したのだが、投稿された一部のイラストのツイートに性的な描写を連想させるような不適切な表現があったと、早々に謝罪中止をすることになった。

2020年11月7日土曜日

評論家・ジャーナリストの皆様、2020年アメリカ大統領選挙の結果はだいたい直前の世論調査の通りですよ

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2020年のアメリカ大統領選挙の投票結果がほぼ見えたところだが、前回2016年にヒラリーと言う予想が外れたためか、世論調査に基づく選挙予想を無視した現職トランプ氏の当選予想が横行していただけではなく、今回2020年の結果も世論調査と大きく異なるような話がされているのを見るのだが、今回はだいたい直前の世論調査の通りになっている。接戦州の予想がどうなったか見てみよう。

2020年11月2日月曜日

5年ぶり2度目の大阪都構想の挫折

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5年ぶり2度目の大阪都構想*1の住民投票も、反対多数に終わった。大阪維新の会と公明党のそれぞれの支持者の忠誠心、東京に対するある種の嫉妬に当て込んだ住民投票であったが、賛成過半とするには至らなかった。終盤で毎年の行政コストが増加することが広く報道され*2、反対派が増加したのが否決につながったようだ*3

2020年10月25日日曜日

菅内閣の日本学術会議委員の任命拒否問題は、独裁だと非難するより訴訟した方が早いですよ

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菅内閣に日本学術会議委員の任命を拒否された刑法学者の松宮孝明氏が、「ヒトラーのような独裁者になろうとしている」と菅総理を非難している*1。政党が独自の暴力組織を持っていた時代に、違法に権力を掌握した蓋然性が高いナチスを持ち出すと話がややこしくなる気がするのだが、それはさておき首相をどのように非難しても真面目に受け止めてもらえないので無駄である。

2020年10月24日土曜日

ツイフェミが問題にしているのは、性的モノ化ではなくて、ポルノ化もしくは性化の弊害

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・・・と考えたら、話がすっきりする話が流れていた。

巨乳女性の料理系YouTuberくまクッキング氏のTシャツ胸部の広告と、ノーブラで乳首が浮いて見えるTシャツで「勝手にエロいもの扱いするな」と言うメッセージが書かれたInstagramの投稿に差異があるのか、ネット論客の青識亜論氏とじょいたま氏が言い争っていた。性的モノ化(sexual objectification)になるのか否かが論点になっていたが、筋が悪い。

2020年10月17日土曜日

新橋のED治療広告は珍しく性的モノ化の典型例になっているし、これまでの表現物への非難とも連続している

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巨乳女性の料理系YouTuberくまクッキング氏を採用した潜在顧客となる男性の視線の動きをよく理解している新橋駅前のED治療の広告が話題となっていた。文句を言っている人が雄弁ではないので論点が分かりづらいが、表現規制の是非をめぐる何年も続く議論と同じ観点から非難されていると考えられる。

政治に使える有識者の層の薄さ

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名前を出すとカドが立つので誰とは言わないが、

  1. 窃盗で現行犯逮捕され起訴猶予処分となった
  2. 著作が剽窃と疑われ編集部が謝罪した
  3. 時系列データの相関係数はあてにならないのに相関係数が高いことを主張の根拠にした
  4. ベイジアンは主観的なので相関係数は確率と解釈してもよいとハッタリ*1を言い出した

2020年10月9日金曜日

プログラミング言語Juliaの現在位置

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開発者の説明やその構造からすると数値解析に特化している気がするプログラミング言語のJuliaだが、Twitter界のJulia伝道師の話だと万能な高速汎用プログラミング言語と言うことになっている。全てのアプリケーションがJuliaで書き直される未来が来るような勢いで語っているのだが、現時点でどれぐらい普及しているのか確認してみると、Julia伝道師の希望にはまだまだ遠い。

2020年10月4日日曜日

菅内閣の日本学術会議委員の任命拒否は、形式的承認の実質化が問題

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日本学術会議が推薦した次期会員のうち、6名の任命を内閣が拒否したことで波紋が広がっている。多くの人にとって日本学術会議は身近ではない組織だと思うが、我が国の人文・社会科学、自然科学全分野の科学者の意見をまとめ、国内外に対して発信する機関*1で、内閣の下にあるものの、内閣と独立した組織として位置づけられている。

2020年9月27日日曜日

JuliaがCやFortranよりも速いと言い出す前に

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ネット界隈で、幾つかのマイクロベンチマークを根拠にJuliaがCやFortranと同等かそれ以上の速度が出ると言う主張を見かけるのだが、比較する前に条件をよく揃えていない事、条件は揃えたが特異なところだけを見ていることがあるので、比較するとき、比較結果を見るときは気をつけて欲しい。

2020年9月21日月曜日

プログラミング言語Juliaは速い速いと言うけれども

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科学技術演算分野で急速に利用が進んでいるプログラミング言語Juliaは、MatlabやPython、Rなどと比較すると文字通り桁違いに速い。しかし、勢い余って「Cのような高速な言語に匹敵するほどの実行速度を持つ」と言い出す人々が出現してきた。誇張が過ぎるか、自分でコーディングをして比較していないので、どういう条件でJuliaの速いと言えるかが理解できていない。

2020年9月7日月曜日

ツイフェミにとっても、表現の自由戦士にとっても、不正義の説明は骨が折れる

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ネット論客の青識亜論氏が「「萌え絵批判」はなぜ燃えるのか――私たちが怒る本当の理由」と言うエントリーを書いているのだが、議論の核心部分に混乱が見られるので指摘したい。ツイフェミの議論の多くが本音を隠して話がおかしくなっている気がするが、表現の自由戦士も主張の正当化には苦労している。

「地下鉄に乗るっ」のスカート丈

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北九州市議会議員の村上さとこ氏が、京都市交通局の「地下鉄に乗るっ」の女子高生の絵のスカート丈が短いと非難していた(Twitter)。確かに、いまどきの平均的な女子高生と比較すると短めだが、今でも短めの娘がいないわけではない*1ので異常とは言えない。

2020年9月6日日曜日

環境省の萌えキャラ、君野イマと君野ミライの問題点

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2017年2月に公開されたのに、なぜか2020年8月にツイフェミの皆さんに批判されている環境省の萌えキャラクター、君野イマと君野ミライ*1を眺めてみたのだが、君野ミライのデザインから環境省がディストピアな未来を目指していることが明らかになった。虹彩の描写があるのに、瞳孔の色が暗くなっていない。

2020年9月4日金曜日

安倍政権8年間の政治的遺産を振り返ると・・・

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持病の潰瘍性大腸炎の悪化を理由に安倍総理が辞任の意向を表明した。憲政史上最長の政権だけに、その政治的遺産レガシーについて言及がされている。真似して総括してみると、内閣支持率を下げないように立ち振る舞う狡猾さと同時に、リーマンショックからの回復期に政権を担当できた運の良さに支えられた長期政権であったが、後世、政治的遺産とされそうな実績は乏しく、軽減税率ぐらいになりそうだ。

2020年8月22日土曜日

経済セミナー連載「定量的マクロ経済学と数値計算」の公開ソースコードに関して

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経済学者が経済学の学部生から院生向けの記事を書いている雑誌「経済セミナー」に2020年2・3月号まで連載していた「定量的マクロ経済学と数値計算」を拝読して、公開されているソースコードにRのものが部分的にしか用意されていなかったので、第7回まで移植作業を進めてみたのだが、色々と気になったことがあるので記しておきたい。

2020年8月19日水曜日

日韓歴史認識論争の参加者必読の書『反日種族主義』

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昨年、韓国で出版され、迅速に邦訳された『反日種族主義』を拝読したので紹介したい。

本書は、韓国の経済史家らが日韓の歴史認識論争について、史料をもとに韓国側の誤解を解きつつそのような誤解を発生させた社会風潮を非難する本。概ね、日本政府の公式見解と合致しているが、近年発見された史料をもとにしている部分もあるし、前近代の朝鮮社会についての説明もあって勉強になる。

2020年8月1日土曜日

ツイフェミにとってan・anのSEX特集は健全で、宇崎ちゃん献血ポスターは女性差別である理由

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ネット界隈のフェミニストのan・anのSEX特集は健全で、宇崎ちゃん献血ポスターは女性差別と言う主張に、表現の自由戦士が二重基準だと批判するいつもと同じような事象が発生している*1のだが、ツイフェミの皆様の議論を「思いやりの原理」を過剰に働かせて整理すると、少なくともダブスタだとは言えないので指摘したい。

2020年7月21日火曜日

ジェンダー社会学者が体現する、社会圧が無くなったら女性は化粧をしなくなるのか、それともやはりするのか問題

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カネボウ化粧品の新しいCMが、ネット界隈の一部のフェミニストに非難されている。一部と言うか、社会学者の千田有紀氏*1。曰く、「生きるために、化粧をする。」と言うキャッチコピーが気に入らないそうだ。社会が女性に化粧を強いていると言う発想があるようだが、話はそう簡単でもない。

2020年7月20日月曜日

歌舞伎町の2ホップ先にすぐ死んでしまう高リスク群はいる

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「夜の街」のPCR検査をクローラー的に実施しているせいか、毎日の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)新規陽性者数が飛躍的に増加し、そのほとんどが無症者や軽症者という事態が一月半ほど続いている。検査方針の変更で大きく陽性者数が4月よりもかさ上げされているのは間違いなく、統計の見た目ほどは感染は広まっていない。しかし、1ヶ月も経てばPCR検査で陰性になる事を考えると、感染者のほとんどはゴールデンウィーク後に感染しており、感染が拡大しているのは事実だ。

2020年7月19日日曜日

青識亜論さんの『正しい「シーライオニング」のススメ』は発生論の誤謬だから

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その論法が、論点から遠い初歩的な質問を繰り返すことで議論を脱線させたり、相手を疲弊させることで議論を中断に追い込む詭弁であるシーライオニングではないかと指摘されたネット論客の青識亜論氏が、「正しい「シーライオニング」のススメ」と言う反論を書いているのだが、誤謬推理になっている。青識亜論氏にはツイートで示唆したつもりだが、批判者も気づいていないと言うか騙されてしまっているので、改めて指摘したい。

2020年7月15日水曜日

ネット論客の十八番とされる #シーライオニング とどう付き合うべきか?

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ある表現の自由戦士のネット論客の駆使する論法がシーライオニングではないかと言う指摘があって、質問をしないで黙って主張を受け入れろという意味かと批判されている。シーライオニングは論点から遠い初歩的な質問を繰り返すことで議論を脱線させたり、相手を疲弊させることで議論を中断に追い込む詭弁*1で、ネット界隈では外形的にそうなってしまっているものがよく見られる。

2020年7月10日金曜日

ポリコレ棒で叩かれているピンカーさんの議論について

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アメリカの著名心理学者スティーブン・ピンカーが、事実を不正確に述べることで人種差別問題を矮小化したツイートを頻繁に行っており、アメリカ言語学会(LSA)のフェローなどにふさわしくないので除名しろと言う要望書が代人数の署名をつけてLSAに出され*1、要望書はピンカーのツイートを曲解していると言う反論*2や、このようなキャンセル・カルチャーは自由な言論活動を萎縮させることになる批判*3も出てきて賑やかなことになっている。

2020年7月2日木曜日

東京都の感染者数の拡大は、今のところは検査方針の変更が理由

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6月に入ってからの一ヶ月間、東京都の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染者数が緩やかに上昇してきている。3月下旬から4月上旬までのペースと比較すると緩やかだが、直近2週間の数字で基本再生産数R₀の推定を行うと1.793となる*1ので、表面的な数字は深刻だ。しかし、またロックダウンなど強力な規制が必要かと言うと、そうともまだ言えない。

2020年7月1日水曜日

社会学者の卵の中村香住さんのエッセイに対する青識亜論さんのツッコミに関して

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社会学者の卵の中村香住氏の「「オタク」であり「フェミニスト」でもある私が、日々感じている葛藤」と言うエッセイに対して、ネット論客の青識亜論氏が「オタクコンテンツにエシカル消費はいらない」と言う批判を加えているのだが、青識亜論氏の議論に今後を考えると小さくない問題があるので指摘しておきたい。(1)性的モノ化(sexual objectification)の議論、フェミニスト倫理学者ヌスバウムのものと乖離している。また、(2)メディアが自分や他者の行動変容をもたらしうると危惧されていることや、他者の内面のあり方も道徳的に問題になりうることを忘れている。

2020年6月30日火曜日

創作物の表現の是非を問うオタク vs ツイフェミの論争に関する社会学者の卵の中村香住氏のエッセイについて

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社会学者の卵の中村香住氏の「「オタク」であり「フェミニスト」でもある私が、日々感じている葛藤」と言うエッセイを拝読したのだが、細部が色々と気になったので記しておきたい。主旨については把握でき無かったと言うか、特に無さそうであったので言及しないと言うか、できない。

2020年6月27日土曜日

StataとRの比較ツイートから見える社会科学研究者の統計解析ソフトウェア選択事情

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StataとRは、医療統計や社会科学でよく使われている統計解析ソフトウェアだ。ユーザー層が被った代替的な選択肢である。Rの方が歴史は数年古いが、Stataの方が研究や教育での普及が早かった。これらの分野のユーザー数は、今でもStataの方が多いであろう。しかし、近年、ライセンス料の問題なのかStataをRで代替するようになってきており、両者を比較した言及を時折見かける。

皆さん、新型コロナウイルス感染症対策で、中小企業や自営業者がどれだけ死にかけているか知りたくはありませんか?

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香港科技大学の川口康平氏、日本大学の児玉直美氏、一橋大学の田中万理氏が「日本の新型コロナ対策は経済状況にどう影響を及ぼしているか?」と言うオンライン調査を元にした研究の継続のためのクラウド・ファンディングを募っている。はじまった直後で現時点ではまだまだ目標額に遠いので、旅行や外食や行く小遣いが余っている人は寄付をしてあげてよう。

2020年6月22日月曜日

暴徒による銅像引き倒しの倫理

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ネット論客の青識亜論氏とマヤ考古学者のローヘッド氏が、アメリカの暴徒による銅像引き倒しの是非を巡ってやり取りをしているのを見かけたのだが、捻りを入れて主張が展開されているためか、話が捻れていて相互理解から遠いことになっている。

2020年6月17日水曜日

抗体保有調査結果は、概ね検査体制から予想される通り

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調査に使うつもりだった抗体検査キットの性能評価試験*1のあと、少し遅れ気味?に実施された抗体保有調査の結果が出てきた。新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に感染すると抗体がしばらく体内に残るのだが、それを検査することで市中感染の程度を測ろうとする試み。結果は概ね、検査体制から予想される通りだ。

2020年6月16日火曜日

ある統計学者のマクロ経済学のカリブレーション非難について

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なぜか一年前の「いかにしてマクロ経済学はオワコンになったか」と言うエントリーが話題になっていて、「カリブレーションという不思議な加持祈祷でパラメータの値を定める習性がある」と非難されている。ミクロ計量分析の結果からパラメータを外挿したり、マクロ経済データからパラメータを推定するのは、不思議な加持祈祷になるのであろうか。

2020年6月11日木曜日

2019年の消費税率引き上げは・・・

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消費税害悪論を久々に見かけたので、消費税率引き上げ前後の(景気一致指数)有効求人倍率の推移をチェックしてみたのだが、新型コロナウイルス禍が凄いという結論に・・・ええっと、今回も数%ポイント程度の消費税率引き上げは、景気中立的であることを示しているように見える。

女児型ラブドールの利用や販売に道徳的問題がないとは言えないが

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神社の樹木が傷つくこと以外に、丑の刻参りに道徳的に問題があるかを考えよう。他人に見られないように強い怨恨を発露する行為だが、呪われている相手はそれを知ることも無く平穏である。しかし、道徳的に問題があるかと考えた場合、あると考える人は少なく無いはずだ。他人に恨みを抱いた善人は考えづらい。

2020年6月5日金曜日

普遍化可能性がありえる主張は、“反転可能性テスト”をかけても抑制できませんよ

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ネット論客の青識亜論氏が、お笑い芸人の岡村隆史氏の失言とタレントの室井佑月氏のデマに対する非難に問題があり、“反転可能性テスト”を行えばそれらの非難が生じなかったと主張している*1のだが、それら非難の道徳的な問題は普遍化可能性に関してではないので、反転可能性テストをしても無駄なことを指摘したい。

「コロナ自警団」はファシズムか? — 他人にうるさいノイジー・マイノリティでしかないから

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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大防止のために、政府や地方自治体が要請した営業自粛やマスク着用などを他者に強く求める「コロナ自警団」などと呼ばれる人々が出現している*1のだが、歴史社会学者の田野大輔氏が、彼らの行動はファシズムに通じる行為であり、それらの行為を見かけたら他人事と傍観するなと主張しだした*2。確かにファシズムと共通する点もあるだろうが、よくある現象なので適当にいなしておけば良いように思える。

2020年5月29日金曜日

専門家会議が4月15日に示した基本再生産数R₀=2.5で死者42万人と言う予測はほどほどのざっくり感

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4月15日に、このまま人々の行動変容が無ければ、SARS-CoV-2感染者数が指数関数的に増加して、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の死亡者数が42万人に達するという予測が、専門家会議から示されていた*1事に関して、(1)現実化しなかった、もしくは、(2)過大な予測であったとと言う批判を見かけるのだが、(1)は頓珍漢だし、(2)は厳しすぎる要求に思える。

2020年5月26日火曜日

数学の漸次的な発展過程が分かる『数の大航海―対数の誕生と広がり』

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科学・技術史の文脈で言及されていて、内容を確認しようと思っていた『数の大航海―対数の誕生と広がり』を読了した。著者は、数学30講シリーズで数学徒以外にも馴染みが深い(かも知れない)志賀浩二氏。古代から近世ぐらいまでの数学史を、対数と言う切り口で数学者がまとめたもので、表面的な話に留まらず、数学的な意義に考察が及んでいる。

2020年5月23日土曜日

経済学者の皆様、緊急事態にオモシロ提案は求められていないので…

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系統だった政策提言を行う場ではないそうだが、基本的対処方針等諮問委員会で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策に関して、経済学者の皆様が出したK値、国民全員PCR検査、国内パスポートの3つのアイディアに対して、ネット界隈で懐疑的な声があがっている。思考実験的には面白いのだが、今、そういうのは、政府に諮問される人々には求められていないから*1

2020年5月16日土曜日

抗体検査キットの性能評価試験から推定される無症者を含む東京都内の感染者数は想定内

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厚生労働省が国立研究開発法人日本医療研究開発機構AMED)に委託した抗体検査キットの性能評価の結果が出てきた。メディアの報道の仕方が悪いせいで、東京の本当の感染者数は人口比0.4%の5万人もいると思い始めた人がそこそこいるようだ。しかし、そもそもランダムサンプリングではない事を無視しても、調査結果を注意深く計算すると0.2%(95%信頼区間0.02%~1.20%)と幅が広い結果になるので、1万人規模の本調査の結果を待たないと何とも言い難い。

2020年5月9日土曜日

出勤を減らしたことによって、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染リスクはさほど減っていない

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厚生労働省クラスター対策班の西浦博教授ら専門家会議は、都市中心部の昼間人口を減らすことにより「接触機会の8割削減」を実現し、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染者1名あたりの2次感染者数である実効再生産数Rₜを0.5にまで引き下げることを目標に掲げている。そのために通勤を抑制してリモートワークを訴え、携帯電話端末の位置情報の集計などから中間目標が実現されていないと主張しているのだが、中間目標と最終目標にどうも乖離が大きい。少なくとも、2月から4月までのデータではそうだ。

2020年5月6日水曜日

新型コロナウイルス感染PCR検査の感度70%(偽陰性30%)は厳密ではないが、デマとは言えない

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PCR検査については感度が70パーセント程度と低く、偽陰性が30パーセント程度出てくるリスクがあり、精度を高めるためには複数回の検査が必要とされている」と書いてある記事に、「デマだから、それ。いい加減にしろよ。」と文句をつけている人がいたのだが、症状が出てからの日数に依存するとは言え、ここまで知られているデータからすると感度70%はそう悪い相場感ではない。