2019年3月16日土曜日

就業時のパンプス義務は重要な労働問題だけれども

このエントリーをはてなブックマークに追加
Clip to Evernote
Pocket

就業や就職活動で履くパンプスが足に負担だと言う女性の苦情が盛り上がっている。Twitterでの#kutooタグを見ると、女性が痛々しく靴擦れしたり*1、外反母趾になって変形した足を晒しているのが確認できる。メディアでも取り上げられはじめた*2。パンプスが意味するモノが思い浮かばない男性は少なくないと思うが、パンプスは甲が出るヒールのついた女性の靴で、概ね爪先が細い。男性も履く紐の無い革靴はローファーと呼ばれている*3

2019年3月15日金曜日

MMTの雇用保証プログラム(JGP)が目指すものとその限界

このエントリーをはてなブックマークに追加
Clip to Evernote
Pocket

ネット界隈では非主流派経済学の一つMMTはしばらく話題になりそうだ。毎日新聞のコラムで取り上げられ*1し、日経新聞でも紹介された*2。しかし、メディアではまだMMTの柱の一つ、雇用保証プログラム(JGP)について注目されていない。MMT教祖たちの長い議論でもはっきり言及されているので、これを無視してMMT理解はできない。

2019年3月9日土曜日

円キャリー取引もしくは強制ロスカットによる為替レート決定理論

このエントリーをはてなブックマークに追加
Clip to Evernote
Pocket

日本には外国為替証拠金取引を嗜む人々が多いせいか、為替レートが大きく円高に動くと翌朝の通勤列車の運行状況が心配されたりする。一方、円安に動いたときは、そうでもない。このネットに響き渡る現代のマンドレイク、相場の養分の悲鳴なのだが、相場自体にも大きな影響を与えているかも知れない。

MMTが誤解されるのは、根拠と主張の乖離があるから

このエントリーをはてなブックマークに追加
Clip to Evernote
Pocket

オカシオコルテス下院議員が非主流派経済学MMTの信奉者だと言う話が広がって以来、メディアなどでMMTが取り上げられる機会が増えているのだが、MMT信者の人々がメディアのMMT理解がおかしいと憤っている。確かに、ロイターの記事*1あたりは私が知る限りでも多くの誤解がある。しかし、MMTの教祖と信者が招いた現象のようにも思える。

2019年3月8日金曜日

ゲーム理論で考えると米朝交渉の行方は割引率、つまり経済制裁の効き具合次第

このエントリーをはてなブックマークに追加
Clip to Evernote
Pocket

ベトナムの米朝会談では何も合意に達せず、手詰まり感が出ている北朝鮮核問題。交渉と言えばゲーム理論と言うことで、しっぺ返し戦略あたりで望ましい均衡が得られる、囚人のジレンマなので合意には至らないと言うような話がちらほらされているのだが、別の構造のゲームで考えてみたい。教科書に載っているモノだが、なぜか世間では有名ではないモノで、これもまた交渉と言うのがある。

2019年2月22日金曜日

AD-ASモデルで見たMMTの不況対策

このエントリーをはてなブックマークに追加
Clip to Evernote
Pocket

にわかに非主流派経済学の中の地位を高めつつあるMMTだが、MMT信者がMMTの主張をよく理解していないのではないかと思うときがある。私がMMTを理解しているとは言い難いが、MMT教祖の政策的インプリケーションと思われる言葉を投げてみると、MMT信者が分かっていない、誤読していると言い出すからだ。

2019年2月17日日曜日

MMTの財政赤字は金利上昇をもたらさない説の変なところ

このエントリーをはてなブックマークに追加
Clip to Evernote
Pocket

先日、米下院議員になったアレクサンドリア・オカシオ・コルテス氏がMMTの支持者と言うことで、MMT信者が元気になってきた気がする。先ほどは、資本市場の需要と供給で実質金利が定まる貸付資金説(theory of loanable funds)を主流派経済学の誤謬の一つとして非難していた。MMT教祖の一人*1、Bill Mitchellも同様の主張をしている*2のでMMTの主要な議論の一つだと思うが、視野狭窄な議論になっている。

2019年2月15日金曜日

律令制の崩壊史『武士の起源を解きあかす』

このエントリーをはてなブックマークに追加
Clip to Evernote
Pocket

ほとんどの人は百姓の子孫な気がする日本国だが、武士をアイデンティティにしている人々は多く、サッカー代表をサムライ・ブルーなどと呼んでいる。長い間、支配階級として君臨していたためか大人気である。某ゲームの影響で竜王や魔王も人気であるが、共通性を感じざるを得ない。実際、竜王や魔王と同様に、どこから発生したかも良くわからないそうで、諸説あるそうだ。

2019年2月9日土曜日

ジンバブエ経済のここ10年間の成長が意味すること

このエントリーをはてなブックマークに追加
Clip to Evernote
Pocket

ネット界隈の経済論壇ではちょっとづつMMT信者が増えてきており、存在感が薄くなりつつあるリフレ派なのだが、それでも信仰の強い人々はいる。昨日はここ10年間のジンバブエの経済成長率を引き合いに出して、比較すると日本の成長率が低いと、日本の財務省を非難していた。曰く「職員に最低限の知識がない」そうだ。

2019年1月29日火曜日

景気がよいのに、消費が伸びていない問題

このエントリーをはてなブックマークに追加
Clip to Evernote
Pocket

消費税率引き上げ後も雇用情勢から景気はよいと言えるのだが、家計消費が減っていると言う話がある*1。減っていると言うのは増税前の駆け込み消費が増えた2013年度と比較してのことで誇大広告論法になっていると思うが、2012年度以降、実質消費が微増にとどまっているのは確かだ*2。もっともこれは高齢化の影響で、医療費など政府から個人への移転である家計現物社会移転受取を加えた現実家計最終消費をみると増えている(下図)。

2019年1月24日木曜日

毎月勤労統計のプログラムに関する問題は、プログラミング言語が古臭いことではなく、テストをまともにしなかったこと

このエントリーをはてなブックマークに追加
Clip to Evernote
Pocket

経済学者を名乗る池田信夫氏が、毎月勤労統計の統計処理が適切に行われなかったことに関して、「COBOLで書かれた特殊なプログラムなので高齢者しか読めず、そのミスがチェックできな(かった)」と主張しているのだが、ソフトウェア開発の観点から問題があるので指摘したい。コードレビューと言う観点から言うと、古臭いプログラミング言語の方が有用だったりするし、システムと言う観点では動作テストをまともにしていなかったことの方が問題である。

2019年1月21日月曜日

毎月勤労統計の500人以上の事業所の全数調査をサンプリング調査に変えると、どの程度、精度が落ちるのか?

このエントリーをはてなブックマークに追加
Clip to Evernote
Pocket

毎月勤労統計に関して500人以上の事業所に関して全数調査をサンプル調査に切り替えても適切に統計処理をすれば十分な精度が得られるという大阪大学の大竹文雄氏の主張*1に、東北大学の田中重人氏が「2003年の時点で「きまって支給する給与」平均値の1%の増減を識別できなくなっていたことは『毎月勤労統計要覧』チェックすればすぐわかる」から「嘘だ」と批判している。しかし、そんなに精度が落ちる理屈は無さそうなので記しておきたい。

2019年1月19日土曜日

好景気に緊縮反対を訴える人々が見えていないモノ

このエントリーをはてなブックマークに追加
Clip to Evernote
Pocket

バブル期以来の高雇用で、上場企業の利益も2016年、2017年は過去最高益を記録したのに、緊縮反対を訴える人々が、「薔薇マークキャンペーン」なるものを展開している。ばら撒きの駄洒落で薔薇マークと言うのはどうかと思うが、それはさておき趣意書を拝読してみたのだが、色々と見えていない事、もしくは見たくない事が多いようだ。発起人らしき人々は何度か目にしていることなはずなのだが、一応、指摘しておきたい。

2019年1月15日火曜日

この三人はこんな事を考えているのだなと分かる「そろそろ左派は〈経済〉を語ろう――レフト3.0の政治経済学」

このエントリーをはてなブックマークに追加
Clip to Evernote
Pocket

ネット界隈で参照している人が多い対談本「そろそろ左派は〈経済〉を語ろう――レフト3.0の政治経済学」をざっと拝読したので感想を記したい。

マルクス経済学者からマルクスの影響を受けたケインジアンぐらいになりつつある松尾匡氏をガイド役に、英国在住のコラムニストのブレイディみかこ氏と社会学者の北田暁大氏が、マイノリティ擁護的な社会運動に傾斜した左派やリベラルの問題点を愚痴りつつ、もっと経済政策に関心を持つべきだと議論している三人の考え方や興味関心が分かる対談本。意外に三者三様だった。

2019年1月12日土曜日

日米金利差をつかった推定によるアベノミクスの円安効果の効果量

このエントリーをはてなブックマークに追加
Clip to Evernote
Pocket

ネット界隈ではアベノミクスによって円安になり輸出企業や観光産業に利益があったとするリフレ派と、輸入物価があがって庶民の生活に不利益であったという左派が言い争っているのだが、そもそもアベノミクスが円安を引き起こしたのか、どの程度の効果量があったのか自明ではない。

2019年1月10日木曜日

三角関数は絶対に学ばされる知識なのか?

このエントリーをはてなブックマークに追加
Clip to Evernote
Pocket

元大阪知事/元大阪市長/弁護士/タレントの橋下徹氏が「三角関数は絶対必要な知識なのか」と言う疑問を投げかけている。「国民全員が絶対に学ぶべき義務教育」に三角関数は含めるべきではないと言う主張だと思うが、すでに義務教育から三角関数は排除されているし、高校数学でも数Ⅱなので必修範囲には含まれない*1。理工系の大学に進学する高校生は学ばないといけないが、大学の勉強で使うので諦めよう。

2019年1月9日水曜日

近いうち解散と野田総理の退陣は円安をもたらしたのか?

このエントリーをはてなブックマークに追加
Clip to Evernote
Pocket

第二次安倍政権になったおかげで、大規模な量的緩和がなされて景気回復がなされたと言うのは、リフレ派の多くが信じていることだ。しかし、景気一致指数である有効求人倍率の他、景気遅行指数である完全失業率や就業率の回復開始も野田政権期にはじまる*1ので、時系列的に無理がある主張となっている。

2019年1月5日土曜日

父親も産休をとれるようにすると、母親の就業が支援されて、次の子どもがつくられにくくなる

このエントリーをはてなブックマークに追加
Clip to Evernote
Pocket

男女共同参画で出生率向上のようなことを言い出す人がいる。女性が外部労働に従事すると出産・育児が難しくなるのだが、欧米では様々な制度によって両立させていると言うのがその主な論拠だ。しかし、自然実験をつかった統計的因果分析によると、男女共同参画を狙った制度が出生率を低下させることもある。これを指摘するFarré and González (2018)*1が話題になっていた。

2019年1月3日木曜日

落合陽一×古市憲寿の終末期医療削減による医療費抑制論について

このエントリーをはてなブックマークに追加
Clip to Evernote
Pocket

社会学者というかコメンテーターの古市憲寿氏が前衛芸術家の落合陽一氏との対談*1で、終末期医療の打ち切りによる医療費の削減が必要と主張してネット界隈で論争を呼んでいる。「優生思想に他ならない」と優生思想が何かも分かっていないヒステリックな糾弾はどうかと思う*2のだが、古市氏も医療費全体に占める終末期医療のボリューム感を見誤っている可能性が高い*3