2019年12月30日月曜日

不倫をしそうにない人にも読む価値がある『不倫のリーガル・レッスン』

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法律家でもないと業務に関係のない法律やその運用知識と言うのはなかなか得がたく、結婚に纏わる問題でも例外ではない。昨日も北海道の大学にお勤めの教育思想史の専門家が、日本は少子化対策として事実婚を認めるべきと主張していた。まぁ、内縁の妻って聞かなくなりました。結婚や離婚、不倫などに関する手軽な本があるのでコソコソと読むことをオススメしたい。

不倫のリーガル・レッスン』は、不倫を中心とした法的な問題についてあれこれ説明してくれる本。そういう恋愛の話はよく聞くので、この本は1000万部ぐらい売れてもよさそうではあるが、そこまで売れているわけではなく、日本人が法律リスクに無関心なことが分かる。危機管理能力が無いのは政府だけではなかった。それはさておき、法的な結婚制度は配偶者の法的拘束なので、不倫で背負う法的リスクはその本質。さらに、内縁の妻の法的立場などの説明もあるし、戦前の習慣や最近の事件の説明もあるので、不倫だけではなく結婚制度全般の理解につながる。

実際問題、すべてのケースではないようだが、内縁の妻も“不倫”に対して損害賠償請求もできるし、財産分与なども請求できる。結婚とあわせて考えざるをえない子どもの養育費は、両親の婚姻関係に関係なく所得に応じてだが義務が生じる。法的に事実婚は既に認められていると考えてよいであろう。ただし、戸籍を入れないパートナー認定制度をやっている地方自治体もあり、入院時の保証人の問題で役立つようだ。生命保険の受取人の指定や、遺族年金などで事実婚を証明しないといけないとき、手続きが簡素化されるかも知れないので、地方自治体レベルではなく国で行うべきと言うことであれば、検討に値するかも知れない。

ところで、本書を読んでいたら「ようやく春が来たんですか?」と言われた(´・ω・`)コネーヨ

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