2013年1月27日日曜日

日本の賃金水準の変化を確認する

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バブル崩壊から長い間デフレだった印象があるかも知れないが、消費者物価指数で見たデフレ傾向が明らかになるのは1999年だった。この時期は物価の下落も目立つのだが、失業率の上昇や金融機関の不良債権問題も顕在化していた。1997年に3.4%だった失業率が1999年に4.7%まで上昇し、2002年に5.4%になるまで不況が悪化する。

この『デフレ』を、需要喚起型イノベーション不足による企業業績の悪化から雇用水準を守るために、労働者が賃金引下げを受け入れたとする説があるそうだ。需要喚起型イノベーション不足がデフレの原因と言うのはあるかも知れないし、欧米よりも賃金の硬直性は少ないのかも知れないが、雇用水準が守られているようには思えない。

賃金水準はどのように変化したのであろうか。連合が賃金水準の推移のデータを公開してくれているので、見てみよう。

1999年以降に賃金の下落は見られるが、所定内賃金の下落は緩く、一時金の下落が激しい。つまり賞与の減額が激しいようだ。

OECD Statisticsの平均年間賃金と平均実労働時間から、時給換算賃金を計算してみると、1998年~2003年で、名目値で4.3%の下落が見られる一方で、完全失業率が急上昇しているのに、実質値でほぼ変化が無い(0.4%上昇)。雇用を守るほど下落したのかは疑問が残る。

既に雇用されている労働者が、賃金水準を高めに維持しつつ新規採用を抑制していたなどの説明をつける事は可能だが、それは名目賃金に硬直性が無かったとは言えないのでは無いであろうか。

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