2011年6月30日木曜日

英国の温室効果ガス排出量取引の制度改正が議論を呼ぶ

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英国では温室効果ガス排出量取引が世界に先行して進められており、その注目度が高い(みずほ政策インサイト)。

歴史上類を見ない制度なので試行錯誤が続いており、2013年からは排出権取引価格に下限と上限を設ける事が決まっている。具体的には最低価格が2013年には£16/トンに設定され、2020年には£30/トンに上昇する。この制度改正の目的は、毎年温暖化ガス排出上限にあわせるコストを維持し、排出権価格の変動の最小化するのが目的だそうだ。つまり、英国企業に長期的な温暖化ガス排出削減のための投資を誘導することを目的としている。

排出権価格は変動が大きいものらしい。EEXの排出枠取引のチャート(下図)を見ていると、ここ2ヶ月間で1トン€17弱から€12強の間で乱高下している。しかし、どうも今度の制度改正は評判が良くないようだ。

FT.comでは、段階的に下限値が引き上げられるために、排出権を保有しているだけで利益が発生するため、市場メカニズムが機能しなくなると批判している(Marshall Street Journal)。また、Mail Onlineが、公共政策研究所(IPPR)が最低価格が高い電気代をもたらし貧困層に打撃を与えると警告をしていると報じている。6万~10万世帯が可処分所得の10%以上を燃料に費やす燃料貧困に陥るそうだ。さらに、英国とEUの企業間で排出権取引も可能なので、最低価格を保証すれば、温室効果ガスを簡単に排出抑制できる余地のある東欧の汚染排出企業が暴利を得る可能性もあるようで、英国企業を温室効果ガス排出量取引に参加させるための年間£10億の奨励金が無駄になると言う批判もある(The Independent)。

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