2010年12月6日月曜日

ニモが死んで、クラゲの天国になる?

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Mail Onlineが、海の酸性化が進み、クラゲの数が増加する一方で、映画『ファインディング・ニモ』で有名になったカクレクマノミが自殺行為に走る可能性を報じている。

大気中の二酸化炭素濃度(CO2)の上昇により、海中に溶け込むCO2も増え、海の酸性化は急激に進んでいる。

過去250年間で海水の水素イオン指数(pH)が約0.1以上低くなり、その速度は過去2千万年間の自然変動の100倍にのぼるそうだ。また、2050年までに海洋の酸性度は150%上昇しうると考えられている。(47NEWS生物多様性条約事務局)。

国連環境計画(UNEP)がメキシコ・カンクンでの気候変動枠組み条約締約国会議(COP16)に提出したレポートでは、海洋の酸性化は、珊瑚礁と甲殻類が骨格を作るのを難しくし、クラゲの数の増加を招き、魚類資源に影響を与えると警告している。他の種が酸性化の影響を受ける中で、クラゲはそれに順応することができるそうだ。また、カクレクマノミは外敵を避けるためにイソギンチャクを利用するが、研究室での実験では、水中の酸性度が上昇すると魚の脳に影響が出て、捕食者を避けなくなるそうだ。

海洋酸性化の影響は、北海や太平洋北部でより影響が出ると考えられ、珊瑚礁と甲殻類への影響は食物連鎖全てに影響があると考えられている。1750年にはpHは8.2であったが、産業革命後に30%も酸性度は上昇しているそうだ。UNEPの常任理事であるAchim Steinerは、海洋酸性化は科学的に複雑な問題の新たに持ち上がった問題だが、制御不能な温暖化ガスの排出が、多くの生命を絶滅の危機に追いやっている懸念を引き起こしていると述べている。

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