2010年12月27日月曜日

病は気から?偽薬だと宣言されたプラシーボで病状が改善する

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偽薬を与えても患者の病状が改善するときがあるのは良く知られた現象だ。しかし、BIDMCの研究者が、患者に偽物の薬だと知らせた場合でも、『偽薬』が症状を改善したと、12月22日のPLoS ONE誌に報告している(HMS Press Release)。

実験は、80人の過敏性腸症候群(IBS)の患者を二つのグループにわけ、一つのグループには偽薬を偽薬だと分かるようにして二日おきに偽薬を与え、別のグループには何も治療を施さずに、3週間ほど経過を確認した。結果、偽薬グループは治療なしグループよりも症状が改善した。最も効果のある過敏性腸症候群の薬と同等レベルの効果が見られたそうだ。

過敏性腸症候群はストレスによって発症する腸の不具合で、炎症や潰瘍など目に見える異常が認められないのが特徴だ。検査などで病状を確認できない病気の程度を、どうやって計測したかは気になるところだが、発表では特に触れられていなかった。

ハーバード大学医学部が行ったこの実験、論争を呼びやすいプラセボ効果の薬理作用に関して新たな視点を与えるので注目されている。しかし、砂糖とコーンスターチの錠剤が有効だと捉える事もできるし、既存の薬剤が偽薬とほぼ変わらない効果しかない事が分かったと捉える事もできる。また、外的に病状を観察しづらい病気の治療効果なので、そもそもの観測誤差が大きいのではないかという疑問も拭いきれない。

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