2010年9月12日日曜日

老化を防止?テロメラーゼ活性物質が発見される

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MarketWatchによると、人間の中で、細胞内のテロメアを延長する酵素テロメラーゼを活性化する物質が、初めて発見されたそうだ。

テロメアは、人間のDNAの末端にある構造で、DNAを保護する機能を持つ。またテロメアが短くなると細胞分裂が不可能になり、老化につながる事が知られている。

発見したのはSierra Sciences社、TA Sciences社、Geron Corporation社、PhysioAge社、スペイン国立ガン研究センターで、活性物質はTA-65と呼ばれる天然産物から抽出される栄養補助食品のようだ。詳細は2010年9月7日付の論文に紹介されている。

しかし、実際のところはTA-65の活性効果は免疫システムで確認されたに過ぎない。TA-65は老化した細胞傷害性T細胞と6~12ヶ月経過したNK細胞の比率を低下させたという意味で、免疫機構における若返りと統計的に関係があった。加えてHT-qFISH法により、12~18ヶ月が経過した危篤状態の白血球細胞の比率が低下していることも分かった。

また、免疫機構の老化をもたらす先天性サイトメガロウイルス感染の患者には、一つの免疫機構の年齢を表す生物指標化合物において、TA-65は5~20歳の若返りの効果をもたらしたそうだ。感染症は免疫機構の老化をもたらし、慢性疾患をもたらしやすくすると考えられているが、この仮説を支持する結果となっている。HIVウイルスは免疫機構のテロメア短縮化をもたらすが、テロメアの延長によってAIDSの進行を防止できる可能性があり、TA-65が役立つかも知れない。

ただ、TA-65のテロメラーゼ活性効果は高いものではなく、老化防止は期待できない。しかし、安全に人間のテロメラーゼを活性することができた初の例となり、今後、改良された製品が出てくれば、さらに応用範囲が広がることが期待される。疫学的には短いテロメアは、アテローム性動脈硬化、肥満、アルツハイマー、癌のリスクなると考えられている。

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