2013年1月30日水曜日

公共投資は効果薄で、減税は無駄

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なぜか景気対策には公共投資の拡大が有効と言う主張と、公共投資よりも減税が効果があると言う主張を良く見かける。さて、どちらが真実なのであろうか?

閉鎖経済と非リカード的家計を前提にしたケインズ経済学であれば、公共投資の方が効果が高い。日本は完全な開放経済でもないし、好景気で財布の紐が緩くなる人もいるので、そう変な話では無いであろう。しかし、実態は見るべきだ。

渡辺・藪・伊藤(2008)の構造VARによる分析によると、租税ショックと財政支出ショックの経済への影響は1987年以降は大きく低下し、租税ショックは効果を持たなくなった。公共事業は効果薄で、減税は無駄。

ゼロ金利下だと財政支出の効果が高いと言う理論的な議論もあるのだが、小渕内閣のときに公共投資を拡大したものの失業率は上昇していったし、小泉内閣以降に公共投資を削減したものの失業率は改善していった。景気を左右できるほどの力は無いように感じる。

所得再分配政策は有効と言う議論もある*1し、公共事業のあり方を工夫したら効果が高まるのかも知れないので、財政政策の効果が絶対に無いと言うことではない。ただし馬鹿の一つ覚えのように、高速道路や新幹線を造り続けても良いことは無さそうだ。知恵を絞る必要がある。

財政状態が悪化しているので、どちらにしろ公共投資を拡大する余地は少ないわけだが*2

*1金持ちより貧乏人の方が消費意欲が高いと言う議論。「格差拡大は経済成長の減速要因か?」を参照。

*2安倍総理は「20兆円規模の緊急経済対策」を主張していたが、財政赤字拡大は2012年度補正予算案の7.8兆円の抑制している。

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