日本でもAndroid端末の稼働台数がiPhoneの稼働台数より多くなったと発表があったが、使い込み方まれ方はiPhoneの方が上な気がする。
例えばiPhoneを携帯音楽プレイヤーにしている人は良く見かけるが、Android端末をそうしている人はあまり見かけ無い。オーソドックスなAndroid端末にはiTunesみたいな公式ツールが無く、どう扱えば良いのか分からない為だと思われる。
USBメモリーぐらい扱いは簡単なのだが、購入前/直後で戸惑っている人のためにAndroid端末を携帯音楽プレイヤーにするときの手順をまとめてみた。Windows 7、Windows Media Player 12、オーソドックスなAndroid 2.0以降の端末を想定している。
1. 手持ちの音楽ファイルをフォーマット変換する
Android 2.0以降であれば、MP3、WMA、m4aは再生できる。ATRAC3(omg、oma)はソニー製端末以外の利用は無理そう(ソニー製端末でもXperia SO-01Bは無理の模様)なので、MP3 Convertion Tool等でMP3に変換してしまおう。変換したMP3ファイルは、Windows Media Playerで管理しておくと、後述の通り転送が楽だ。
2. WMPでAndroid端末に音楽ファイルを転送してみる
Windows 7のPCでCDからMP3やWMAファイルを作りAndroid端末に音楽ファイルを転送するには、典型的には以下のような手順になる。
- 大抵はAndroid端末に付属しているUSBケーブルで、PCとAndroid端末を接続する。
- PCに接続をするとメッセージ通知欄に「USB接続 パソコンとの間でファイルをコピーします」と出るのでクリックをし、「カードリーダー・モード」にする。
- Windows PCの光学ドライブに音楽CDを挿入。
- Windows Media Player(以下WMP)を起動する。WMP起動後にAndroid端末を接続した場合は、Altキーを押してメニューを出し、ツール>オプション>デバイスで「最新の情報に更新」ボタンを押す必要がある。
- 左列コンテンツ・ツリーでCDドライブを選択する。大抵、CDのタイトルが既に表示されている。
- 「取り込みの設定」で形式を「MP3」もしくは「Windows Mediaオーディオ」にする。メニュー項目が見当たらないときは、タイトルバーのすぐ下を右クリックする。
- 「取り込みの設定」で音質を「128Kbps」にする。他の値でも良いが標準的な聴覚の人は、この値で良い。
- 右列のオーディオCD内の楽曲一覧のチェックボックスにチェックを行う。一番上のチェックボックスにチェックを入れると全てチェックされる。
- 「CDの取り込み」を押す。
- 取り込みオプションでライセンス関係の質問を聞かれた場合は、「取り込んだ音楽にコピー防止を追加しない」を選択した上で、「CDから取り込む音楽が、米国および各国の著作権法ならびに…」のチェックボックスにチェックをする。
- リッピングは以上の操作で開始・完了する。
- WMPの「同期」を使えば、WMPで管理しているプレイリストやアルバム単位でAndroid端末にまとめて音楽ファイルを転送する事ができる。WMP内で同期タブにファイルをドラッグ・アンド・ドロップをし、同期の開始を押せば良い。Android端末にMusicフォルダとWMPInfo.xmlが自動で作られファイルが転送される。
- 削除するときも、WMPから行う事ができる。Android端末のドライブの「音楽」内のアルバムのアイコンや曲タイトルの上で右クリックを行いメニューを出し「削除」をする。
- WMP経由でなくてもフォルダやファイルをAndroid端末にエクスプローラーでコピーしても再生はできるが、WMPを使う方が混乱が少ないであろう。
- コピー終了後、メッセージ通知欄の「USBストレージをOFFにする」を押して「カードリーダー・モード」を停止し、PCで「取り出し」を行う。
手順が複雑なので、WMPを起動していから削除するまでの動画を用意した。上述の(5)~(14)までの手順を実際に行っている。
WMP10の場合の説明なども検索すればすぐ出てくる。昔はCDexのようなMP3ファイルを作るアプリケーションが必要であったのだが、今は標準でできるので簡単だ。
3. もっと洗練された同期方法もある
もっと洗練された方法もある。WMPが嫌な場合は、iTunesとiTunes agentの組み合わせや、Winampを利用する事もできる(ASCII.jp)。WinampはUSBではなく無線LAN経由で音楽ファイルの同期も可能だ(窓の杜)。Sony製Android端末XperiaであればMedia Goで音楽ファイルの転送もできる。iTunesとdoubleTwistを組み合わせてAndroid端末に利用している人もいるようだ。
4. 音楽ファイルをBluetoothを使い再生する
Android端末に音楽ファイルがコピーされていれば、標準アプリケーションの「音楽」で再生ができる。
後はiPhoneと同様だが、ケーブル類が絡まるのでBluetooth対応端末であれば、ヘッドセットやイヤホンはワイヤレスにした方が良い。そうでないと何かに引っ掛けてスマートフォンが吹き飛ぶ事もある。Bluetoothワイヤレスオーディオレシーバーが手頃であろう。
ソニーのMW600やDRC-BT30が人気のようだが、安いバファローのBSHSBE06でも操作性は悪いが大きな支障はない。音質的にはHBH-DS205がいいらしい。車載用や風呂用のモノが欲しい人は、iPhone用のBluetoothレシーバーの紹介ページが役立つ。
iOS 4.1でBluetoothのAVRCPプロファイルに全対応になったので手頃な価格で多彩な商品が出てきている。アーリーアダプターはiPhoneユーザーで彼らが道を切り開いていくようだ。
5. まとめ
Android端末は、基本的に昔のMP3プレイヤーとほぼ同様の使い勝手になっている。Bluetoothが使えるようになった分だけ進歩した感じだ。便利だと感じる人も、不便だと感じる人もいると思う。
同期方法以外も旧態依然としている。有料配信サービスmora touchの価格は1曲420円が基本と無謀な根付けがされており、先行してサービスをしていたのに後でiTunes Storeに追い抜かれた歴史を反省はしていない事が良く分かる。Apple製品間の同期方法がiCloudに飛躍している事を考えると、10年以上、AndroidはiPhoneに遅れているのでは無いであろうか。
もっとも原始的な使い方を好む人も少なくない。iTunesの使い方をちょっと誤って曲やアプリが全て消えたなんて話も聞くし、総務が聞いたら怒るが仕事のファイルを無造作にAndroid端末にコピーしておけるのは便利だ。WMP生活も慣れてしまえば余り不便も感じ無い。
2 コメント:
Xperiaの初期型は2.1でも.omaファイルの再生ができません。。。せっかく.omaでいっぱいファイル持ってるのに必要なファイルを毎回変換。。。
>>nobutakaさん
何と、誤解していました。取り消し線を引いておきます・・・お気の毒です。
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