2013年8月3日土曜日

動物体内のヒト臓器研究容認で分かる場当たり的な科学行政

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iPS活用に一歩前進 国、動物体内のヒト臓器研究容認」と報道されているのだが、日本の科学技術行政の問題点を良くあらわしているのが気になった。

上の朝日新聞の記事中に、東大の研究チームが人間の膵臓をもったブタを作る計画が紹介されているが、これはPOPSCIで紹介された東京大学の中内啓光教授らのグループの実験計画だと思われる。

中内教授はキメラの権威で既にラットの膵臓をマウスで培養することに成功しており、人間の膵臓をブタ*1で培養する実験は、日本の法規制から米国で行う事を計画していると報じられていた。中内教授らの働きかけで科学技術会議生命倫理委員会は法改正を推挙しているようだが、少なくとも実際の法改正には1年はかかり、研究には間に合わない*2

規制を緩めるという事は、不必要に厳格な規制であったと言う事であろう。著名研究者が国外に逃げる事態になってから、慌てて規制を緩めるところが日本の科学技術行政の場当たり的な所を良くあらわしている。

*1ブタと人間は内臓のサイズが似ているそうだ。

*2朝日新聞の報道でも「文部科学省の専門委員会が来月から、指針の改定に向けて議論を始める」とあるだけなので、中内教授らの実験がすぐに許可されるわけではない。

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