小沢議員のシンパとして知られる、民主党・森ゆうこ参院議員の国会での質問がポイントを外していて興味深い(youtube、読売新聞)。2010年6月17日の福島第一原発2号機のオペレーション・ミスによる主電源喪失に関して質問をしており、この事故に対策ができていれば、3月11日からの福島第一原発の災害による被害を抑えられたと主張したいらしい。
しかし、この2010年6月17日の事故と、3月11日からの福島第一原発の災害を関連付けるのは、かなり軽薄だ。つまり、2010年6月17日の事故は、
- バックアップ電源は確保されている。事故対策は取られていた。
- 主電源回復まで30分で完了している。異常から許容時間内に回復した。
- 人為的事故であり、想定外の規模の自然災害が一次要因ではない。
3月11日からの災害は、想定外の規模の自然災害で原発が被害を被り、長時間、バックアップ電源の確保ができなかったのが問題だ。つまり、原子力安全・保安院の『想定』が正しかったかどうかが問題になっている。
森ゆうこ議員が災害・事故のポイントを整理しないで質問をしているから、単なる時間の浪費になっている。国会という場で1年前の公表済み・報道済みの違う種類の事故を持ち出すと、本当の問題を追及する時間が削がれるので辞めてもらいたい。
想定される津波の規模が適切であったか、ステーション・ブラックアウトの対策は必要なかったのかが今回の災害で提起された問題であって、作業員が不注意でバックアップ電源を作動させたことが問題になっているわけではない。
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