自転車やオートバイはもっとも盗難にあいやすい私有物の一つで、その非排除性から、駐輪場などに置かれた自転車はもはや公共財と言えるかも知れない状態だ。警察も重犯罪に人員を割り当てているので、定期的に自転車の防犯登録の確認をするぐらいしかしていないし、通常の鍵であればビニール傘一本で鍵を破壊し、自転車を盗難できる事実から、治安のいい日本でも盗難が絶えない状態になっている。上図は警視庁から転載したグラフだが、都内だけで年間6万件前後の盗難届けが出されている事がわかる。しかし、警察に届出をしたからといって戻ってくるわけでもないので、自衛するしかないのが現状だ。
英国のデザイナー、Kevin Scottが盗難対策として画期的な自転車を開発した。以下の写真のように、自転車ごとロックして柱に固定することができる。
engadgetによれば、ホイールを外して盗まれる恐れが無いと言う事だが、これで違反地域に駐輪していたら、取り締まりの人が自転車の撤去に苦労するような感じだ。日本では放置自転車も、盗難と同じかそれ以上に社会問題になっている現状があるので、販売されたらネガティブな反響を産む可能性が高い。
盗難被害者であると同時に、駐輪違反者になりがちなのが自転車の利用者。ちょっと近所に出かけるのに便利そうな自転車だが、こういった盗難防止装置の強化だけだと、社会的に他の問題を誘発する可能性もある。
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