2020年3月30日月曜日

BCGワクチン接種の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)予防効果について確実に言えること

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あなたが望むほど効果量は大きくない。

結核対策のBCGワクチン接種がされている旧東ドイツでは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の罹患率が低く、そうではない旧西ドイツでは高いと言うような複数の疫学データから、BCGワクチン接種がCOVID-19予防効果を持つのではないかと言う仮説が出され*1、ネット界隈で広く参照されているのだが、半信半疑をお勧めしたい。

それらしい国際比較や地域比較を見せられると効果があるような気がしてくるが、擬似相関の可能性の他、効果量がどの程度の大きさなのかと言う問題もある。感染率や死亡率(IFR)をどれぐらい下げるのか? — BCGワクチン接種されている日本や韓国などもかなりの致死率(CFR)であるし、病院等で感染者のクラスターが形成されていることから考えても、BCGワクチン接種が効果を持つとしてもそう大きなものではない事が分かる。

現時点で否定されたアイディアではなくて、そのうち効果が確認される可能性もあるが、爆発的な感染拡大のリスクを解消するほどの大きさではない事はほぼ確実。BCGワクチン接種をしている中国の武漢で大変なことになっていた。諦めてよく手と顔を洗ってうがいをしよう。なお、結核には効果が確認されているが、永続的なものだとは考えられていないし、今でも結核にかかると致死率(CFR)は新型コロナウイルス感染症よりも高く10%ぐらいある。

追記(2020/04/05 21:32):15カ国の年代別CORVID-19罹患率データを回帰不連続デザインで分析したところ、BCG接種をはじめる直前の世代と直後の世代、やめる直前の世代と直後の世代の間で、CORVID-19罹患率に有意な変化は無いし、変化の方向もBCG接種有効説に合致しないため、BCG接種有効説は否定されたそうだ。CORVID-19罹患率が高い世代が未来予測をしてBCG接種した可能性は無いので、擬似相関などは概ねコントロールされた結果になる。

追記(2020/04/07 20:23):オランダとオーストラリアで、医療従事者を対象とするランダム化比較実験が、それなりの規模で開始されたので、しばらくしたら決着がつくことになる。

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