2011年5月24日火曜日

シェールガスの環境問題

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福島第一原発の災害・事故の後に、原子力の代替エネルギーとして注目が集まっている天然ガスと、その賦存量を大きく引き上げたシェールガス(右の写真はシェールブロック)だが、環境問題が心配されている(BBCMarketplace From American Public Media)。

懸念されている問題点は、直接的に2点、間接的に1点ある。直接的には、採掘時に二酸化炭素の20倍以上の温室効果があるメタンガスが空気中に漏れ出す事により温暖化が促進されることと、シェールガスの採掘方法が不適切であると水源が汚染される可能性があるそうだ。間接的には、原子力や再生可能エネルギーへの投資を拡散させる効果があるため、よりクリーンなエネルギーの利用を阻害する可能性がある。また、埋蔵量が採掘会社が主張するほど無いのではないかと懸念もあるようだ。

ただし、問題が現在確認されているわけではなく、英国下院議員ではシェールガスの採掘を促進する動きがあるので、強く懸念されているわけでもない(BBC)。現在英国では、環境への影響調査待ちとなっているが、風力発電で発生する電力需給ギャップを埋める手段が必要なこと、採掘時のメタンガス漏洩が無ければ、石炭を代替する事で温暖化ガスの排出を抑制する効果もある事から、規制を強化しつつ採掘が進むものだと予想される。

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