2018年3月15日木曜日

極東ブログの政治バイアス:野田中央公園の補助金・交付金への誤認識

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事実が明らかになってから半年以上経つのに、安倍政権擁護のためにオルタナティブ・ファクトをばら撒いているブログが・・・とまでは言わないが、極東ブログの中の人の情報がアップデートされていないので指摘したい。リアリストを標榜する人は与党への非難を否定的に捉えがちだが、情報収集を怠るのはリアリストとは言えない。

森友問題の現状についてブロガーのいち見解」と言うエントリーで、

すでに会計検査院から指摘されている通り、森友学園の国有地売却の値引き理由は不明確。ただし、野田中央公園でも大幅な値引きがなされているので、同じような手順が取られたように推測される。その意味で、財務省に大きな失態があったとは思えない。

と言う部分があるのだが、色々とデタラメが書いてある。

まず、会計検査院が出した「学校法人森友学園に対する国有地の売却等に関する会計検査の結果について」を読んでいないことが良く分かる。本文までよく読みこめば、森友学園の国有地売却の値引き理由(地下埋設物の撤去・処分費用,軟弱地盤対策費)は明確かつ妥当だが、算定が大幅におかしいと書いてあるのが分かるから。

次に、「野田中央公園でも大幅な値引きがなされている」は安倍支持者の言説を無検証に丸呑みしたものだ。豊中市への国有地売却価格は14億2千万円と値引きされておらず、地下埋設物の撤去・処分費用と軟弱地盤対策費は考慮されていない*1。住宅市街地総合整備事業補助金と地域活性化公共投資臨時交付金と言う別の目的の補助金がついている。明らかに異なる理由、異なる名目でお金が動いているから。瑕疵に対する値引きと補助金や助成金の違いが分からないのであれば、物事を考えないで生きた方がよいと思う。

他にも気になる箇所がある。「今回改竄された決済文書は、添付的な位置づけであり」とあるが、会計検査院の調査結果(本文,P.87)では、決裁文書に交渉経緯が書かれていないことを不備としており、今回の改ざんで削除された部分がそれに該当する。財務省は自分の立場を悪くするように改ざんを行なった。「公文書偽造罪などの違法性はなさそう」だが、判例は無いから裁判官次第であろうが、有印公文書変造罪は合法の範囲など定めていない。

2017年3月6日に国会の要請を受けて会計検査院が調査を開始し、2017年11月22日に問題ありと結論を出したわけで、調査結果はしっかり参照しないといけない。読むと、会計検査院によるゴミの量の試算は混入率法で6,196t、層厚法で13,927tと推定され、いずれも大阪航空局が算定した処分量19,520t(地下埋設物撤去・処分概算額8億1974万余円)とは大きく異なる(本文 pp.78--80)、地下3m以下にゴミがあると言うが、地下3m以深は沖積層等が分布しているから疑わしく、杭打ちで出たのも原理的に表層部分のゴミで地下9mとは関係ない可能性が高い等々ネット界隈の話題を網羅的に検討していて興味深い。

何はともあれ、「考える生き方」「自分のアタマで考えよう」と言う前に、インプットを怠らない事が大事だ。

*1公園になっていて地下のゴミなど気にしていないと思うが、売買契約に特約条項がなければ、野田中央公園の地下に産業廃棄物があるとして、豊中市は政府にゴミ処理費用を請求できる。

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