2011年5月15日日曜日

計画的避難を開始した飯舘村の放射線量

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飯舘村の計画的避難が開始された。飯舘村が計画的避難区域に指定されたのは、住民に年間20mSv以上の被曝が予想されるためだ。

画一的な年間20mSvの被曝量を基準とした避難命令に、どの程度の科学的根拠があるのかは疑問なのだが、現状では大きな問題にはなっていない。

放射線量を理由にした計画的避難区域なのだが、なぜか放射線量が報道されなくなってきたので、現状の飯舘村の放射線量を確認してみたい。文部科学者の計測データを元にグラフを作成してみた。

1. 空中放射線濃度

4月に入ってからは空中放射線濃度の低下傾向は緩やかになり、5月に入ってからはほぼ横ばいとなっている。ここ一週間の平均値は5.7μSv/h。年間で47mSvとなる水準だ。

放射線業務従事者及び防災に係る警察・消防従事者に認められている上限が年間で50mSvなので、ギリギリ安全水準と言うことになる。ただし、国立がん研究センターのサーベイによれば、チェルノブイリなどの経験を元にしても、科学的に健康に害がある水準では無いようだ(産経ニュース)。

未知の部分も多いので妊婦や子どもの避難は必要な水準かも知れないが、年配の成人が避難する必要があるかは疑問がある。

2. 土壌中放射能濃度

飯舘村でも最も土壌中放射性濃度が高い区域になる長泥のデータだが、土壌中放射性濃度は、放射性ヨウ素が急激に低下し、放射性セシウムの値が乱高下をしつつ、徐々に上昇しているようだ。他にも129mTe、135Cs、110mAgが検出されている。

放射性セシウムの値が上昇しているのは、飯舘村は山間部にあるため、周囲から放射性物質が雨などに混じって流入しやすいのでは無いかと思われる。梅雨に入り雨量が増えたときに、減少傾向になるのか、増加傾向になるのかは注目される。

なお、現状では水道水などへの混入は無く、飯館村の水道水は4月1日に飲料が許可され、5月10日には乳幼児の飲料も安全とされている。

3. 避難区域の設定に関して、根拠の説明は不十分

既に大量の人間が避難を行っている状態で、さらに多くの人間が同時に動くため、避難先の確保などが難航している事が報道されている。その状態で年間47mSvの水準で避難するべきかは疑問が残るのだが、菅内閣からは一律避難が必要だと言う主張以外の説明はされていない。

また、20mSv/年という放射性濃度を基準を絶対と考えると、20Km圏内の警戒区域化に不透明性があるのだが、菅内閣は基本的に根拠の説明を行わないので政権内部で何が画策されたのかは不明だ。

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