Nature誌に掲載されたMITの技術グループの研究によると、バクテリアの細胞の遺伝子を改造することにより、除算、乗算、対数、平方根の計算に成功したそうだ。現存する他のバイオ・コンピューターよりも効率的らしい(POPSCI,MIT News Office)。
デジタルでは無くアナログ計算機になるので、例えば平方根の計算をする人工回路には百を超える部分が必要だが、MITチームだと二つで済んでいる。
酵素によるメカニズムを応用して計算をしているようだ。例えば加算と乗算回路を可能にするために、二つの遺伝子を組み合わせた。一方が緑色蛍光たんぱく質(GFP)の遺伝子を活性化する転写因子を有効にし、もう一方でシグナリング分子アシルホモセリンラクトン(AHL)がGFPを生成する遺伝子を有効にすることで、演算結果としてGFPの量を計測するそうだ。減算と除算回路の場合は、転写因子とGFPの生成の抑制体を組み合わせている。
より大きな細胞で計算できるように、取り組んでいるらしい。DNAを記憶装置として使う研究もあるし、生体コンピューターが実用化される日が来るのかも知れない。NP完全問題を解くDNAコンピュータは、今のところは実用化されてはいないようだが。
0 コメント:
コメントを投稿